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日立総合病院

主とする対応疾患

  • 尿路性器腫瘍(腎がん、副腎腫瘍、膀胱がん、前立腺がん、精巣がん など)
  • 後腹膜腫瘍
  • 前立腺肥大症
  • 神経因性膀胱・尿失禁
  • 尿路結石症(腎結石、尿管結石 など)
  • 小児泌尿器科疾患(包茎、陰嚢水腫、停留精巣、膀胱尿管逆流症、先天性奇形 など)
  • 尿路性器感染症(膀胱炎、腎盂炎、性感染症 など)
  • 男性不妊症

科の特徴

患者さん主体の診療を心がけるのはもちろん、わかりやすく、明るい外来・病棟をめざしています。検査などは患者さんに痛みや侵襲が少ないものから行う方針です。医師・看護師・コメディカルとも話し合いながら、患者さんにもっとも適した診療が提供できるように努力しています。近隣の泌尿器科医師と密接な連携を図って、地域全体の泌尿器科診療のレベルアップに努めています。高齢化社会に伴い、外来入院とも患者さんが増加しているのが現状です。

診療実績

県北地区のほぼ全域をカバーする中症~重症泌尿器疾患が当院に集まります。従って、手術件数がとても多いことが特徴です。
最近増加している前立腺がんの診断では、がんの部位の硬さを検出するエラストグラフィーや、MRIと超音波をフュージョンさせる検査(MRI-RVS)などを駆使し、早期癌の検出に力を注ぐ一方で、多くの国際学会、国際雑誌にも発表してきました。治療に関しては、2011年11月よりダヴィンチシステムを用いたロボット支援腹腔鏡根治的前立腺全摘除術(RARP)を開始し、2023年6月に800例を達成いたしました。また、早期の腎臓がんに対しては、2015年よりロボット支援腹腔鏡腎部分切除術(RAPN)を開始し2022年12月に100例を達成いたしました。また、2020年にはロボット支援腹腔鏡腎盂形成術、2021年にはロボット支援腹腔鏡膀胱全摘、2022年にはロボット支援腹腔鏡腎摘 腎尿管全摘を開始し、良好な成績をおさめています。泌尿器科領域の様々な進行癌に対しても様々な治療を駆使し、生存期間の延長QOLの確保に努めています。

ロボット手術の詳細についてはこちら

結石治療は、ESWLのみならず、硬性鏡、軟性鏡を用いた経尿道的レーザー砕石術や、経皮的結石破砕術も施行しております。

過去8年間の当科の診療実績を表に示しました。

表1 泌尿器科患者統計
年度 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023
外来新患(件)
1,067
964
929
868
864
865
913
932
入院患者(件)
1,160
1,071
1,127
995
1,050
1,192
1,139
1,064
平均在院日数(日)
6.2
6.8
6.0
6.1
6.4
6.7
7.4
7.9
手術件数(除 ESWL)(件)
685
624
602
548
565
658
611
584
ESWL(件)
60
28
35
58
69
44
69
29
前立腺生検(件)
340
263
303
237
229
317
350
262
表2 主な術式の統計
年度 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023
副腎摘除
7
7
1
2
1
3
8
7
腎摘除(腹腔鏡手術)
21(10)
27(14)
13(7)
16(14)
13(9)
12(11)
15(7)
19(15)
腎尿管摘除(腹腔鏡手術)
19(6)
14(12)
12(12)
23(16)
17(15)
20(17)
10(10)
19(16)
腎部分切除(ロボット手術)
24(3)
17(7)
27(8)
22(12)
26(17)
32(25)
29(25)
38(29)
膀胱全摘除(ロボット手術)
9
9
10
18
10
14(12)
7(6)
5(5)
TUR-Bt/TU-biopsy
163
177
186
156
173
172
153
159
前立腺全摘除(ロボット手術)
87(82)
70(67)
63(63)
62(62)
75(75)
81(81)
94(93)
64(64)
TUR-P,Holep
44
32
32
33
26
17
23
24
上部尿路結石の手術
109
115
105
66
88
131
97
100

そのほか地域の先生への要望事項として

ダヴィンチシステムを用いたロボット手術を積極的に展開しておりますので、宜しくご紹介下さい。

スタッフ紹介

堤 雅一(つつみ まさかず) (主任医長)
1985年富山医科薬科大学 (現富山大学)卒。筑波大学大学院、国立がんセンター研究所、国立がんセンター中央病院、USC留学などを経て、1998年より当院勤務。専門領域:尿路性器腫瘍の診断と治療、ロボット手術を含めた腹腔鏡手術。日本泌尿器科学会指導医。日本泌尿器腹腔鏡技術認定医。日本内視鏡外科学会技術認定医。日本がん治療認定機構癌治療認定医。泌尿器ロボット支援手術プロクター(手術指導医)認定医。

遠藤 剛(えんどう つよし) (主任医長)
2003年筑波大学医学専門学群卒。筑波大学附属病院、筑波メディカルセンター、牛久愛和総合病院、北茨城市立総合病院、国際医療福祉大学病院、茨城西南医療センター病院を経て2015年4月より当院勤務。日本泌尿器科学会指導医。日本がん治療認定機構がん治療認定医。泌尿器腹腔鏡技術認定医。泌尿器ロボット支援手術プロクター認定医。

千原 尉智蕗(ちはら いちろう) (医員)
2013年筑波大学医学群卒。筑波大学附属病院を経て2024年4月より当院勤務。

木名瀬 聡華(きなせ さとか) (医員)
2018年群馬大学医学部医学科卒。茨城県立中央病院、つくばセントラル病院、筑波大学附属病院を経て2021年4月より当院勤務。

松田 琴絵(まつだ ことえ) (医員)
2020年筑波大学医学群卒。筑波メディカルセンター病院を経て2024年4月より当院勤務。

金澤 拓真(かなざわ たくま) (医員)
2021年秋田大学医学部卒。独立行政法人国立病院機構水戸医療センターを経て2023年4月より当院勤務。

渡邊 真広(わたなべ まさひろ) (医員)
2021年筑波大学医学群卒。ひたちなか総合病院を経て2024年4月より当院勤務。