電子カルテシステムとの連携で利便性とセキュリティを両立させた「日立指静脈認証システム」
1300年もの歴史を持つ名湯「嬉野温泉」で知られる佐賀県嬉野市。この地で1937年に開院し、当時日本最大の病床数を誇った嬉野海軍病院を前身とするのが、2004年の独立行政法人化にともない、国立嬉野病院から改称された嬉野医療センターです。
「本院はこの5年間、地域医療支援病院、地域がん診療連携拠点病院、小児救急拠点病院の指定を受け、佐賀県南西部における急性期型地域中核病院として発展してきました。国立病院機構では毎年、診療面・経営面からの病院評価を実施していますが、スタッフたちの継続的な努力のおかげで、昨年度は全国に144ある病院の中で総合6位という高い評価をいただくことができました」と語るのは、院長を務める古賀 満明氏です。
独立行政法人化以来、医療情報システムの活用に力を入れてきた嬉野医療センターでは、2004年に導入した医事オーダリングシステムを電子カルテシステムへ移行するにあたり、ログイン手段に生体認証の適用を決断しました。その経緯を古賀氏は「本院では従来から、情報システム活用にあたり三つの原則を掲げてきました。患者さまの個人情報を守る"セキュリティ"、ユーザーにとって使いやすく情報活用を促進させる"利便性"、そしてシステム全体の"コスト最適化"です。膨大な個人情報が集約される電子カルテへの移行は、セキュリティを一段と強固にしなければなりません。そこで医師や看護師などがログインする際には、なりすましの危険性があるIDやパスワードに代わり、個人の身体的特徴を用いる生体認証が必須要件だと考えました」と振り返ります。
電子カルテシステムの調達に先立つRFP(提案依頼書)では、ログイン部分に指静脈による生体認証システムの適用が提示されました。そして入札の結果、認証精度の高さとスピード、使いやすさと装置のコンパクトさで高い評価を獲得した日立の指静脈認証システムが適用されたのです。
小型で使いやすく、スピーディな認証を実現する指静脈認証装置