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<番外編>頭高山(ずっこうやま)の除伐活動に参加

2021年11月28日(日)

(公財)かながわトラストみどり財団主催、秦野市が共催する神奈川県秦野市千村にある頭高山(ずっこうやま)の除伐(*1)活動(県民の森づくり活動)に全体参加者約80名のうち日立グループの従業員11名(+取材2名)が参加しました。
(*1)除伐とは、木が若いうちに不用な木を伐採する作業で、健全な人工林を維持するための必要な作業のひとつです。

当日のお天気:空気の澄んだ快晴
当日のお天気:空気の澄んだ快晴

この頭高山は、ITエコ実験村から近い場所にあり、鳥獣害対策の実証実験を行っている場所です。頭高山を管理している千村共有地管理組合の中にITエコ実験村の活動にご協力いただいているボランティアの方がいてそのご縁で昨年本活動を紹介いただき、今回で2回目の参加になります。

今回、登山道にはナラ枯れ(*2)の木が多く、いつ木が倒れたり枝が落ちてくるか予測がつかないため、安全を考慮して登山道の入口に用意されたヘルメットを全員が装着して移動しました。
(*2)ナラ枯れとは、菌類(カビ)によるブナ科樹木(ドングリを作る木)に発生する伝染病。害虫を媒介して感染すると木が枯れてしまう。

集合場所に到着後、全体オリエンテーションが始まり、財団の活動の取りまとめの方、秦野市の職員、千村共有地管理組合の会長から簡単に挨拶がありました。 その後、全員でストレッチ運動をして、早速除伐活動に取り掛かれるよう準備をしました。 活動班は全部で5班あり、ひと班10名前後で2名の森林インストラクターの指導員が付く構成でした。参加者用の貸与道具は、ノコギリ、剪定はさみ、防護メガネ(ゴーグル)で、活動班ごとに用意されていました。参加者はそれらを装着し、指導員に誘導されて除伐する現場へ移動しました。

貸与された道具を使います
貸与された道具を使います

現場は、山頂への登山道より下側に面する北東向きの斜面で、班ごとに区切られた区画が割り当てられました。今回割り当てられた区画の広さは推定で縦20m×横25mぐらいです。その区画内にある小さな雑木を切ったり、雑草を刈ったりしていきます。雑木を切るときは、地面に近い根元からで、切った後を歩いたときに足に引っかからないぐらいが良いとのことでした。

早速、除伐開始!
早速、除伐開始!

作業中盤
作業中盤

参加者たちは指導員から説明を受け、作業区画の高い方から低い方に移動しながら除伐を始めていきました。区画内には低木であるアオキが多く自生していました。 最初は区画の半分ぐらいの範囲の除伐を行っていました。大方綺麗になった時に休憩が入り、休憩後、さらに残りの半分の区画を除伐しました。 お昼近くになったところでうっそうとしていた場所がだいぶスッキリし、日光が土まで差し込み明るくなりました。

かなりうっそうとしていて人が確認しにくい
かなりうっそうとしていて人が確認しにくい

大きな枝は玉切りをします
大きな枝は玉切りをします

後処理も大事で、振り返ると切った後の木や小枝が雑然としている状況であっため、きれいにまとめて置くようにと指導員の方から指導が入りました。指導員から合格をいただき、担当区画の除伐は終了となりました。その後、参加者たちは頭高山の山頂まで登って眺めを堪能しました。 そしてオリエンテーションを行った集合場所に戻り、道具のメンテと返却を行いました。その場で昼食をとった後に解散となりました。

切った木は、適当な長さに揃えてまとめます
切った木は、適当な長さに揃えてまとめます

作業終了後の状態
作業終了後の状態

日立の参加者に後日アンケートを実施したところ、
・枯れた枝がつるにまきついて危ない状態になっていることには気づきませんでした。木々の成長やハイカーの安全のためにこういう活動があることが知れてよかったです。
・担当斜面は太い木もかなりありましたが、そのほとんどに太いツタが絡みついて可哀想な状況でした。表皮に螺旋状に痕が付くほどにきつく巻き付いていたので、出来るだけ巻き付きを剥がし根本部分は切断しておきました。ヒルや下草もなく除伐には最適な時期でした
・初めての参加で不安でしたが、作業も難しくなく重労働でもなく、作業時間も短かったけれど、最後とてもきれいになって、自然の中で少し汗をかけて気持ちの良い時間を過ごせました。
・普段よく山登りはするものの、森林除伐活動に参加したのは今回が初めてです。きれいになった景観を見て、やりがいと達成感を感じました。また、微力ながら、自然への恩返しができて、うれしく思いました。
などの声が寄せられました。

参加者は生態系保全の活動を現場で体験することで、五感を通してより理解が深まったようです。
今後も、かながわトラストみどり財団が主催する頭高山の活動へ参加していきたいと考えています。

参加者と指導員で記念撮影。お疲れ様でした
参加者と指導員で記念撮影。お疲れ様でした

以下、作業前(before)・作業後(after)の比較写真です。

Before1 登山道から下の様子
Before1 登山道から下の様子

After1 登山道から下の地面が見えるように
After1 登山道から下の地面が見えるように

Before2 登山道に向かってアングル
Before2 登山道に向かってアングル

After2 登山道に向かってのアングル スッキリ
After2 登山道に向かってのアングル スッキリ

お米の贈呈式

2021年11月25日(木)

生態系保全活動の一環として今年も稲作を実施しお米を収穫することができました。 もみ殻付きの状態で、もち米は95kg、うるち米は114kgでした。もち米は例年よりやや減りましたが、うるち米は例年と同じぐらいでした。

10月上旬に稲刈りを行った後、脱穀、籾摺り、精米が完了した新米を、生き物の里管理運営協議会の副会長(以下、協議会の副会長)、千村ネイチャー倶楽部の副会長(以下、倶楽部の副会長)そしてエコ村スタッフが、しぶさわこども園、渋沢小学校、やまばと学園に届けました。その時の様子をレポートします。

★☆★☆★ <しぶさわこども園> ★☆★☆★
こども園の年長園児約80名と先生方、エコ村関係者で贈呈式を行いました。今年も新型コロナウィルスの感染拡大防止の観点から贈呈式の場所は屋外の園庭となりました。
お米を渡す前に協議会の副会長と倶楽部の副会長から園児たちにお話がありました。今年の田植え体験は実施できました。しかし9月に予定していた稲刈りは緊急事態宣言が発令されていたため中止になってしまいましたが、そのあとの工程は無事に終了し収穫ができたことを伝えました。その後もち米5kgをそれぞれのクラスの代表に渡しました。
今年も例年と同様に、給食のときにおこわにしてみんなで食べたり、餅つきをしたりするようです。

贈呈用のもち米(喜寿)
贈呈用のもち米(喜寿)

協議会の代表から挨拶
協議会の副会長から挨拶

代表の園児に収穫米をお渡ししました
代表の園児に収穫米をお渡ししました

クラスの代表の園児たちは喜んでいました
クラスの代表の園児たちは喜んでいました

★☆★☆★ <渋沢小学校> ★☆★☆★
贈呈式は20分休みの時間を利用し、校長室で実施しました。
4年生のクラスの代表の児童たちがプログラムを用意し司会の児童の号令で始まりました。児童から田んぼ活動に関する体験や学びなどについて感謝の言葉が伝えられた後、4年生の児童たち全員が書いた御礼のお手紙を冊子にしたものが渡されました。
協議会の副会長から今年のお米についてのお話があったあと、みんなで植えて収穫したうるち米のはるみを5kgずつ渡しました。代表の児童は、お米をクラスに持ち帰り贈呈式の内容を報告するとのことでした。
お渡ししたお米は、子どもたち一人ひとりに配布され、おうちの人と田植えや稲刈りの話しをしながら食べるとのことです。

植えて刈ったうるち米のはるみです
植えて刈ったうるち米のはるみです

クラスの代表にお米をお渡ししました
クラスの代表にお米をお渡ししました

感謝のお手紙を頂きました
感謝のお手紙を頂きました

集合写真
集合写真

表紙や背表紙が素敵だったのでご紹介
表紙や背表紙が素敵だったのでご紹介

★☆★☆★ <やまばと学園> ★☆★☆★
理事長と施設長が温かく出迎えてくださり、玄関先でお米をお渡ししました。理事長から「毎年、お米をいただくことができ感謝しています。いただいたもち米はグループホームの方でおこわにしていただく予定です。」とのお話がありました。

学園の入口でお渡ししました
学園の入口でお渡ししました

記念写真
記念写真

今年も新型コロナの影響が続く中、生態系保全活動の一環として地元のボランティアの協力により、活動を最後まで実施できたことに感謝します。

渋沢小学校2年生「サツマイモ掘り体験」

2021年10月14日(木)、15日(金)

渋沢小学校の2年生の児童と先生方の約130名がエコ村の近くの畑で2日間に分けてサツマイモ掘りを行いました。

サツマイモについてお芋づくりの名人が説明
サツマイモについてお芋づくりの名人が説明

クラスごとに畑に到着した児童たちは、エコ村代表からの挨拶とお芋づくりの名人からはサツマイモの成長についてやお芋の掘り方、保管方法などの説明がありました。

5月の苗植えの時にこども園の園児たちが秋に掘れるようにと園児分の苗植えを児童たちに協力してもらいましたが、こども園の芋ほりは9月の緊急事態宣言下に予定されたため中止になってしまいました。そのため、児童たちにこども園の分のお芋も掘ってもらうことになりました。

畑の様子
畑の様子

みんなたくさん収穫!
みんなたくさん収穫!

児童たちには自分たちのクラスの畝(うね)とこども園の畝の2カ所掘ってもらいました。クラスの畝で掘ったお芋は袋に入れて持ち帰り、こども園の畝は掘ったらお芋はその場に置いておいてもらうことになりました。
みんな一生懸命掘っていました。ひとつの株にたくさんお芋があったり、ひとつの株に大きいサイズがひとつとあとは小さめなどいろいろな形をしたお芋がありました。掘り残しが無いかを近くにいるボランティアがスコップで調べてくれていました。

ひとつの株の下でたくさん掘れてます
ひとつの株の下でたくさん掘れてます

掘り残しが無いかな?
掘り残しが無いかな?

芋掘り終了後に児童たちに感想を聞きました。
・いろんな形のお芋があって楽しかった
・一か所に1つのお芋かと思っていたらいっぱい出てきてビックリした!
・祖父の家でサツマイモを育ていて大変さを知っているので(面倒を見てくれたことは)ありがたいです
・ボランティアのおじさんたちがスコップで手伝ってくれて嬉しかった
などの感想がありました。

小学生の芋ほりが終了したあとにこども園に収穫したお芋を届けました。園児たちはとても喜んでくれて届けたボランティアに御礼が伝えられました。

こども園にお届け。園児たちが集まりました
こども園にお届け。園児たちが集まりました

お届けしたサツマイモ
お届けしたサツマイモ

植えるときに黒マルチを「生分解性」のものにしたとレポートしました。芋ほりの数日前にボランティアのみなさんとツル切りを行っている最中からバラバラになり分解が進んでいることを確認できました。芋ほり終了後には畑を整える際に残りのマルチを全部土に埋めました。さらに分解が進んでいるようです。
来年も同じマルチを利用していきたいと思います。

※今回も新型コロナ感染拡大防止対策を実施しながら本体験を行いました

渋沢小学校4年生「稲刈り体験」

2021年10月6日(水)

渋沢小学校の4年生の児童と先生方の約130名がエコ村の田んぼで稲刈りを行いました。

クラスごとにフィールドに到着した児童たちは、エコ村の代表からの挨拶とお米作りの名人から稲刈りの説明を受けた後、お米が実った田んぼに向かいました。

10月初めの台風の影響で少し稲が倒れてしまいました。
初めのクラスは倒れた稲を手前に起こしながら刈ることになり、刈るのが少し難しそうにしていました。

稲は台風の影響で少し倒れてしまいました
稲は台風の影響で少し倒れてしまいました

稲刈り鎌で刈ります
稲刈り鎌で刈ります

今回の刈り方は、二人がペアになってそのうち一人が稲刈り鎌で稲を刈り、もう一人がその刈った稲をまとめました。この作業を交互に行いました。
地元ボランティアの方々が、あまりぬかるんでない場所を児童たちにガイドして稲刈りを進めていきました。ぬかるんでいる場所もたまにあったりして、何人かは足を少しだけ土に取られていました。

刈った稲をペアに渡してまとめてもらいます
刈った稲をペアに渡してまとめてもらいます

だいぶ刈れました!
だいぶ刈れました!

稲刈りの合間にはフィールド散策
稲刈りの合間にはフィールド散策

この日に刈ったうるち米「はるみ」
この日に刈ったうるち米「はるみ」

稲刈りが終わった児童たちは空き時間にエコ村のフィールドを探検して、秋の虫を少しばかり観察していました。

終了後、児童たちに感想を聞きました。
・たくさん刈ることができました!
・刈った時、気持ちが良かったです
・植えた時は10センチぐらいだったのが、1メートルぐらい成長しててびっくりした!
などの感想がありました。

刈り終わった後の稲は、ボランティアが束ねて、はさがけしました。はさがけで乾燥させた後は、脱穀・もみすり・精米を行い、小学校にお届けする予定です。

※今回も新型コロナ感染拡大防止対策を実施しながら本体験を行いました

従業員向けに稲刈り見学&生きもの観察をTeams配信

2021年10月2日(土)

今年の田植えと同様に新型コロナ感染拡大防止対策として従業員と家族の方の現地体験は見合わせ、その代わりに従業員を対象にMicrosoft Teams(*1)にてリモートで稲刈りの様子などを伝えるライブ配信を行いました。今後、配信時の視聴者のことを「参加者」と表現していきます。

TeamsのPC配信画面:開会式の挨拶
TeamsのPC配信画面:開会式の挨拶

当日は地元ボランティアの「千村(ちむら)ネイチャー倶楽部」の倶楽部員18名に集まっていただき稲刈りを実施してもらいました。

倶楽部員のみなさんには、田植え以降の稲刈りまでの間に、草取り、中干し、かかしづくり、ヒエ抜きなどを行っていただきました。ヒエは生育中だとお米の葉っぱとよく似ていて違いが見分けづらく、7月の草取りの時にはたくさん見逃してしまい、種がこぼれる前の9月に再度ヒエ抜きを実施しました。

ライブ配信は2部構成で進めました。
第1部は稲刈りです。
今年の4月の田起こしから9月のヒエ抜きまでを10分程度の動画にまとめたものを最初に参加者にみてもらい、動画のつづきとしてこの日の稲刈りへと繋がるようにしました。

今年の活動動画:田起こし
今年の活動動画:田起こし

今年の活動動画:かかしづくり
今年の活動動画:かかしづくり

稲刈りは、エコ村の稲作指導員がモデルとなり、鎌を使った稲の刈り方や、刈り取った稲をワラで手早く束ねる実演をしました。束ねるのが目にもとまらぬ速さだったため、もう一度、今度は見えるようにゆっくりと束ねてもらいました。束ねた稲を乾燥させるため、ハサガケ台のウマ(稲木)づくりを実演していただき、そのハサガケ台に稲を掛けるところまでを行っていただきました。

Teamsの配信画面(1)カマで稲を刈るところ。音も聞き逃せません
Teamsの配信画面(1)
カマで稲を刈るところ。音も聞き逃せません

Teamsの配信画面(2)稲を束ねる場面
Teamsの配信画面(2)
稲を束ねる場面

Teamsの配信画面(3)ハサガケ台にかけるときに苗をこのようにふたつに分けます
Teamsの配信画面(3)
ハサガケ台にかけるときに苗をこのようにふたつに分けます

左画像の説明の現場風景。台にかけるときの稲の説明の場面
左画像の説明の現場風景。
台にかけるときの稲の説明の場面

ウマ(稲木)の作成の場面
ウマ(稲木)の作成の場面

稲は重たいので、いくつか支柱を作ります
稲は重たいので、いくつか支柱を作ります

Teamsの配信画面(4)作ったウマに稲を掛けて干します
Teamsの配信画面(4)
作ったウマに稲を掛けて干します

つづいて、倶楽部員の皆さんが手刈りをしている様子を紹介しました。前日の台風の雨の影響で田んぼがぬかるんでいるため、倶楽部員の皆さんの長靴が半分埋もれている様子や、動くの大変な中で刈っている様子が画面を通して伝わりました。
稲刈りの合間には、参加者からボランティアの方々に質問があり、双方向でコミュニケーションをとることができました。

第2部は、生き物観察会を実施しました。

今回は、今までにエコ村で観察された生きものを2本の動画にまとめたので見ていただきました。

1本目は、センサーを搭載した自動撮影カメラがとらえた映像です。音や光を使った鳥獣忌避装置がイノシシをセンシングして稼働したときの忌避効果映像や、動物観察のためにエコ村の周辺に設置しているトレイルカメラで撮影された野生のシカやイノシシの様子を紹介しました。

生きもの動画(1)ゆっくり移動するシカの様子
生きもの動画(1)
ゆっくり移動するシカの様子

2本目はスタッフがフィールドにいるときに見つけたカエルやカワセミ、カヤネズミなどを撮影した動画を紹介しましたが、時間の都合で一部の生きもの紹介になりました。

生きもの動画(2)畔塗りの時に見つけたシュレーゲルアオガエル
生きもの動画(2)
畔塗りの時に見つけたシュレーゲルアオガエル

生きもの動画(3)カヤネズミが巣から顔を出している場面
生きもの動画(3)
カヤネズミが巣から顔を出している場面

当日は最大で41名から接続がありました。参加者からの感想を一部紹介します。
・今回初めてエコ実験村のイベントに参加させていただきましたが、非常にわかりやすく、また楽しい雰囲気で気軽に参加できるものでよかったと感じました。今後も、現地開催が可能になってもリモートとのハイブリッド等で配信していただけると気軽に見られてよいかと思います。
・田植え(前回イベント)のダイジェストがあったのはよかったです。前回参加していても これあったあった!と楽しめるし、参加していない人にもわかりやすいと思いました。今回、生き物観察がすべて動画だったのが少し残念でした。しかし観察できる生物がこの時期は少ないための考慮ということを事後に知ったので、動画再生前に説明頂いていたら良かったと思いました。
・とても楽しく拝見いたしました!台風一過のきもちのよい空の下の映像、こちらまで収穫の喜びを感じました。私の実家では、むかし祖父が稲作をしており、そのときの稲刈りの日の、稲の“いい匂い”というものを、画面を見ながら懐かしく、思い出していました。

稲刈り終了後 稲刈り実演以外の田んぼ
稲刈り終了後 稲刈り実演以外の田んぼ

稲刈り終了後 稲刈り実演の田んぼ
稲刈り終了後 稲刈り実演の田んぼ

今後、刈った稲は数日天日干しをした後、脱穀、籾摺り、精米を行っていきます。来年度は、田んぼ作業の一連の活動が現地で体験ができるようになることを願い、準備をしていきたいと思います。

(*1)Microsoft Teamsは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

田んぼの草取り:渋沢小学校4年3組

2021年7月6日(火)

渋沢小学校の4年3組の児童と先生方の約40名がエコ村の田んぼで草取りを行いました。

田んぼに入って雑草取り
田んぼに入って雑草取り

田植え後に小学校の先生とエコ村スタッフで連絡を取った時に草取りの話題になり、先生から「学年全員で実施するのはどうでしょうか?」と提案がありました。「全体の広さを考えると、ひとクラスの人数がちょうどよいと思います。」とエコ村スタッフから回答したところ、学年代表のひとクラスが草取りをお手伝いしてくれることになりました。

フィールドに到着した児童たちは、エコ村代表の挨拶とお米作りの名人から説明を受けました。

エコ村代表から「田植えをしたとき、植えた苗の本数は何本でしたか?」と質問したところ一斉に「5本!」と元気よく回答がありました。代表から「今日は何本になっているか数えてみてください」とさらに問いかけがありました。

草取りをする理由は?の質疑応答
草取りをする理由は?の質疑応答

ヒエとお米苗の区別が難しい!見分け方のコツを伝授
ヒエとお米苗の区別が難しい!
見分け方のコツを伝授

お米作りの名人は「なぜ草取りを行うか、わかる人いるかな?」と質問したら児童から「お米に行く栄養を雑草にとられないため」と答えてました。名人からは「それも正解だと思うけど、他にもお米苗に絡む雑草があるのでそれが巻き付くと苗(お米)の成長がうまくできなくなったり、稲刈りの時に雑草が巻き付いて取るのが大変だったりします。あと土をかき回すことで空気を入れることができます。」と理由がいくつかあることを知ってもらいました。 その後、どのような雑草があるか児童たちに見てもらいました。特にヒエと苗の区別が難しいので見分け方のコツを伝授していました。

エコ村の田んぼの主な雑草(ヒエ、コナギ、セリ、スギナ、イボクサ、オモダカなど)
エコ村の田んぼの主な雑草
(ヒエ、コナギ、セリ、スギナ、イボクサ、オモダカなど)

ここの田んぼはヒエとスギナが大量発生!
ここの田んぼはヒエとスギナが大量発生!

今回は、田んぼの草取りは3チームと草刈りの1チームに分かれました。
ひとつの田んぼは、ヒエとスギナが多い田んぼで、苗を倒さないように田んぼに入って丁寧に草取りをしていきました。他の田んぼではセリやイボクサ、コナギなどがありそれを抜いていきました。田植えの時とは違い、苗を倒さないように移動することが難しそうでした。草刈りチームは草刈り鎌で田んぼの間の畔の草刈りをしました。

半分ぐらい完了!
半分ぐらい完了!

この日のアマガエルはしっぽがまだ残っていました
この日のアマガエルはしっぽがまだ残っていました

終了後、児童たちに感想を聞きました。
・カエルがたくさんいて、まだしっぽのある状態のカエルだった!
・たくさん雑草を抜くことができた!
などの感想がありました。
事前に問いかけた「苗は何本になっているか?」について、数えた児童は1人いて「10本だった!」と答えてくれました。
最後にお米作りの名人から今後のお米作りの工程について、7月中旬に1週間ほど中干しを実施し、8月上旬ごろに出穂を迎えると伝えました。

地元ボランティアとエコ村スタッフで、秋にたくさんお米が収穫できるように管理していきます。

草取り[前]:苗の間に雑草が見える
草取り[前]:苗の間に雑草が見える

草取り[後]:土の色がハッキリ見えるように
草取り[後]:土の色がハッキリ見えるように

※今回も新型コロナ感染拡大防止対策を実施しながら本体験を行いました

田植え2021:渋沢小学校

2021年5月24日(月)

渋沢小学校の4年生児童と先生方の約130名がエコ村の田んぼで田植えを行いました。

新しい生活スタイル等の新型コロナ感染拡大防止対策を実施しながら、普段から一緒に行動しているクラス単位に実施しました。

クラス単位でフィールドに到着した児童たちは、まずエコ村の代表からエコ村についての簡単な説明とお米はどのようにしたら育つかの説明がありました。その後お米作りの名人からお米苗の植え方の説明があり、実際に目印のあるひもを使ってわかりやすく説明しました。

この日に植えたうるち米(はるみ)の苗
この日に植えたうるち米(はるみ)の苗

お米作りの名人から田植えの説明
お米作りの名人から田植えの説明

エコ村スタッフから先生方に「児童たちの代表にひも持ちしていただくことはできませんか?」と伺ったところ快諾いただきましたのでチャレンジしてもらいました。

少し離れた場所から植え方の指導
少し離れた場所から植え方の指導

児童もひも持ちの体験
児童もひも持ちの体験

その後田んぼに移動し一度に約12〜3人ずつ一斉に入り田植えをします。今回、地元ボランティアは密接にならないよう少し離れたところから指導していきました。苗については、片手で持てる大きさの塊を児童に渡して児童たちが自分で3〜4本に分けて植えてもらいました。

2クラス目
2クラス目

最後のグループ
最後のグループ

ひも持ちはひもの両端をおさえるので2名一組で担当してもらいました。代表児童はボランティアから移動のタイミングやひもの押さえ方のコツなどを教えてもらいました。ひも持ちの担当は田植えをしているみんなの状況を見ながら、その列が終わったと確認ができた時に対面にいるひも持ちと声を掛け合い、息を合わせながらひもを移動させていきました。

当日、児童たちに感想を聞いたところ
・田んぼの中にオタマジャクシがたくさんいた
・思ったより水が冷たくなかった
・泥の感触が気持ち悪かった
・ひも持ちを体験したがちょっと難しかった
などの声がありました。

今後は、6月終わりから7月初めにかけて4年生の代表1クラスに田の草取り体験を計画しています。

従業員向けに田植え&生きもの観察をSkype配信

2021年5月22日(土)

昨年の秋の稲刈りと同様に新型コロナ感染拡大防止対策として従業員と家族の現地での田植え体験については実施を見合わせました。その代わり従業員を対象にSkype(*1)にてリモートで田植えの様子などを伝えるためライブ配信を行いました。

SkypeのPC画面:稲作指導員の田植え解説とボランティアの実演
SkypeのPC画面:稲作指導員の田植え解説とボランティアの実演

当日は、地元ボランティア団体の「千村ネイチャー倶楽部」の倶楽部員の19名に集まっていただき田植えを実施してもらいました。地元ボランティアのみなさんには4月下旬から田植えまでの間に、田起こし、畔塗り、代掻きと田植えの準備を行っていただきました。

ライブ配信は2部構成で進めました。

第1部は、エコ村での田植えの方法について、エコ村の稲作指導員から田植えの解説をしていただき、その後ボランティアによる田植えの実演をしました。 今回はエコ村の地元(千村)に伝わる昔ながらの田植えの方法を紹介しました。

エコ村スタッフがスマートフォンを使い田植えの様子を配信
エコ村スタッフがスマートフォンを使い
田植えの様子を配信

Skypeでの配信画面(1)植えるときの苗の持ち方のレクチャー
Skypeでの配信画面(1)
植えるときの苗の持ち方のレクチャー

実演する田んぼの形は長方形なので、辺の短い方を約90cmごとにロープで区切っていき、その間に人が入って植えていくスタイルです。ロープで区切ると水泳のプールのレーンと似ています。この方法は、植える人のペースで進めることができるので、植える早さに差が出ることが伝わりました。

ロープで区切られたレーンに一人ずつ入って植えます
ロープで区切られたレーンに
一人ずつ入って植えます

Skypeでの配信画面(2)田植えするときの目線はこの高さです
Skypeでの配信画面(2)
田植えするときの目線はこの高さです

今回、田植えを実演した場所に植えた苗は神奈川県で開発されたうるち米の「はるみ」です。 配信中も現地とリモート参加者でお米についてや田植えについて質疑応答がありました。

−−−

第2部は、生き物観察会として水生生物に詳しい東海大学の北野先生にエコ村に生息している生きものを紹介していただきました。時間前にあらかじめ観察用に捕まえていた生き物の姿、名前、特徴を紹介。アカハライモリは、つがいで見つかりオスとメスの見分け方を教えていただきました。

Skypeでの配信画面(3)生きもの観察の北野先生の自己紹介場面
Skypeでの配信画面(3)
生きもの観察の北野先生の自己紹介場面

アカハライモリのつがいを紹介し、オスとメスの見分け方を説明いただきました
アカハライモリのつがいを紹介し
オスとメスの見分け方を説明いただきました

他にカエルは3種類、トンボのヤゴ、マルタニシ、カワニナなどを紹介しました。

マドジョウとホトケドジョウの違いの紹介
マドジョウとホトケドジョウの違いの紹介

Skypeでの配信画面(4)ホトケドジョウはきれいな水の中でしか生息できないことを紹介
Skypeでの配信画面(4)
ホトケドジョウはきれいな水の中でしか生息できないことを紹介

質問コーナーの時で出たいくつかの質問のなかからひとつご紹介します。
リモート参加者のお子さんから「マルタニシの貝の中はどうなっているの?」という質問があり、北野先生が「貝の中は今は見られないけど、体がやわらかい生き物が入っています。体がやわらかいで身を守るために外に硬い殻を作っています」と回答がありました。

マルタニシ。秦野市内のエコ村と似たような環境と比較すると、エコ村は数が多く生息しているそうです。
マルタニシ。秦野市内のエコ村と似たような環境と比較すると、エコ村は数が多く生息しているそうです。

Skypeでの配信画面(5)田んぼの中に生き物がいるかアミを使い捜索する様子
Skypeでの配信画面(5)
田んぼの中に生き物がいるかアミを使い捜索する様子

当日の配信は1時間ほどで、家族と一緒に視聴したり、普段では参加が難しい仙台や広島在住の従業員の参加もありました。

当日のリモート参加者からの感想を一部紹介します。
◎祖父母の元で田植え、稲刈りを経験しているので懐かしさを感じ、また手法の違いがありなるほどと思ったりしました。今回特によかったのは生き物観察です。様々な生息生物を見せて頂くことができ、北野先生の説明もわかりやすく大変貴重で興味深いものでした。
◎以前エコ村での田植え体験に参加したことがありリモートでの参加を楽しみにしておりました。現地で参加した際、生き物観察に娘が時間いっぱいまで夢中になっていたのが思いだされます。リモートではどのように紹介されるのか楽しみでした。今回は数ある紹介された生き物の中でも死んだフリをするカエルに妻、娘とも「かわい〜!」ととても喜んでいました。
◎リモートでの参加でもその場にいるような感じで楽しめました。

今年の田んぼもすくすくとお米が育つように地元ボランティア及びエコ村スタッフが、水の管理やシカに苗が食べられないように管理をしていきます。

(*1)Skypeは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

終了後の実演田んぼの様子
終了後の実演田んぼの様子

田植え2021:秦野市立しぶさわこども園

2021年5月20日(木)

しぶさわこども園の年長園児と先生方の約80名がエコ村の田んぼで田植えを行いました。

新しい生活スタイル等の新型コロナ感染拡大防止対策を実施しながら、普段から一緒に行動しているクラス単位に実施しました。いままでの方式の田植えでは地元ボランティアと園児が密接になるため、今回はこども園の先生方総出で苗を植えるときの目印のひも持ち、広場から田んぼまでの園児の誘導や苗を植えるサポートなどを行いました。

ひものセッティング。ひも持ちをこども園の先生にお願いしました
ひものセッティング。
ひも持ちをこども園の先生にお願いしました

この日に植えたもち米(喜寿)の苗です
この日に植えたもち米(喜寿)の苗です。

クラス単位でフィールドに到着した園児たちは、まずエコ村の代表からエコ村についてのお話があり、その後、お米作りの名人から苗の植え方について説明がありました。園児たちは真剣にお話を聞いていました。

エコ村代表から挨拶
エコ村代表から挨拶

お米作りの名人から植え方を説明します
お米作りの名人から植え方を説明します

園児はその後田んぼに移動して、一度に約9人ずつが一列になって一斉に入りました。苗は先生たちが3〜4本ずつ分けて園児に渡していき、受け取った苗をひもの目印が付いた場所に植えていきました。最初は苗を受け取ってもどうしていいのかわからない子は先生と一緒に植えたりしていましたが、だんだんコツがわかるとひとりで植えることができるようになっていました。

取材カメラに向かってポーズ!
取材カメラに向かってポーズ!

次のグループはすぐ後ろから見学
次のグループはすぐ後ろから見学

地元ボランティアのみなさんは、園児たちがフィールドに到着する前に園児たちが田んぼまで歩きやすいように草刈りやぬかるんだ場所に乾いた土を運び入れ足元が滑りにくいように整えるなど事前準備に協力いただきました。田植えの時には少し離れたところからこども園の先生方のサポートをしていただきました。

初めはこども園の先生と一緒に植えました
初めはこども園の先生と一緒に植えました

最後の方のグループ
最後の方のグループ

後日こども園の先生より以下のコメントを頂きました。
「土の上を靴下で歩き地面の温度を直に感じたり田んぼの土の感触をたっぷり味わったりと他ではできない経験をさせていただきました。ありがとうございました。」

慣れるとサポートが無くても植えらました
慣れるとサポートが無くても植えらました

綺麗に植えられました。無事に育ちますように。
綺麗に植えられました。無事に育ちますように。

今後は、無事に秋の収穫を迎えられるよう地元ボランティアとエコ村スタッフで田んぼの水管理をしていきます。

サツマイモの苗植え2021:秦野市立渋沢小学校

2021年5月14日(金)

渋沢小学校2年生の児童と先生方の約130名がエコ村の近隣の畑で、サツマイモの苗植えを行いました。

去年の秋のイベント時と同様に、新しい生活スタイル等の新型コロナ感染拡大防止対策を実施しながら、普段から一緒に行動しているクラス単位に実施しました。

畑に移動してきた児童たちに、まずはITエコ実験村の代表から挨拶をしました。今年は苗を植える場所にかけてある黒色のシート(以下、黒マルチ)を、今まで使用していたポリエチレンの素材から環境配慮型の素材にを変更したことを伝えました。変更した黒マルチの素材は数か月経過すると土の中の微生物の働きにより水と二酸化炭素に分解されるそうです。分解されることにより使用後の廃棄物の削減につながるため、エコ村でも環境負荷低減となるようにできることから取り組むことにしました。

エコ村代表の挨拶
エコ村代表の挨拶

この黒マルチは数か月で分解されます
この黒マルチは数か月で分解されます

その後、サツマイモ植えの名人から苗の植え方について説明があり、児童たちは真剣に聞いていました。今年はいつもより大きな苗が届きましたので、苗を土に対して水平に植える「水平植え」を教えました。

サツマイモづくりの名人からサツマイモの苗のでき方と植え方を説明
サツマイモづくりの名人から
サツマイモの苗のでき方と植え方を説明

実際に植えていきます
実際に植えていきます

児童たちは名人や地元のボランティアの指導に従い、隣との距離を保てるように1クラスずつ苗植えを実施しました。今年も秋にはこども園の年少が芋ほりができるようにとこども園のクラスの分も植えてもらいました。1クラスが半分の人数ずつになり、自分のクラスの畝(うね)とこども園分の畝とで植える場所をひとつ置きにして植えていきました。

ひとクラスを半分ずつに分けてひとつおきの穴に植えていきます
ひとクラスを半分ずつに分けてひとつおきの穴に植えていきます

こども園の場所にも植えてくれました
こども園の場所にも植えてくれました

「水平植え」は児童たちには少し難しかったようで、多くの児童は手が止まっていました。そんな児童に地元ボランティアのみなさんは優しく説明したり実践したりしてサポートしていました。

植え終わってから感想を聞いたところ、「思ってた植え方と違った!」「(植えるのが)難しかったけど、楽しかった」「僕はたくさん植えることができた!」などの声が上がりました。

ペットボトルのじょうろでお水を与えました
ペットボトルのじょうろでお水を与えました

植え終わったあと。無事に育ちますように
植え終わったあと。無事に育ちますように

収穫までは、エコ村スタッフや名人が時々様子を見て、草取りなどを実施していきます。