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活動のご紹介

ITエコ実験村では、生態系を取り巻く環境データのモニタリングや分析などにより、ITがどのように生態系保全に貢献できるのかを検証しました。このためITエコ実験村の4つのエリアで、それぞれに活動テーマを設定し、これらを総合して地域の自然環境と生態系の保全に取り組みました。

身近な自然とのつながりをITと人のちからで取り戻します。 ITエコ実験村で利用する日立製品・ソリューション 動物観察エリア 植物観察エリア 広葉樹林再生エリア 休耕田再生エリア

休耕田再生エリア

田んぼや草地、水路や池を整備し、長く荒地となっていた休耕田を再生しました。これにより多様な生きものが生息できる環境をつくります。また、休憩のベンチや歩道の整備には、現地の間伐材を再利用しています。

ポイント1 田んぼや水路には、いろいろな生きものが集まってきます。ポイント2 地域のみなさんとの農業体験や生きもの観察の場として活用します。 ポイント3 センサーを設置して温度・湿度などを自動取得し稲の生育予測に役立てています。

広葉樹林再生エリア

もともとは雑木林でしたが、長年にわたり手入れがされず竹が増殖し、うっそうとした暗い森になっていました。このため、竹と樹木を伐採して日照を確保するとともに、四季折々の草花が咲くように草地も整備しました。

ポイント1 明るくなった森の中を散歩できるよう遊歩道や階段を整備しています。ポイント2 地域の幼稚園・小学校向けに森の中の遊びなどの環境教育を行っています。 ポイント3 伐採した竹や樹木は遊歩道などの材料として再利用しています。

植物観察エリア

現状において湿地帯に生育する「オギ」が多く生えていました。
オギは小型ほ乳類の住みかになるので、外来種の除去以外は人の手を加えずに植物や動物の復帰評価を行いました。

ポイント1 休耕田の湿地帯ですが、その環境はそのままに保全します。ポイント2 セイタカアワダチソウなどの外来種はできるだけ除去します。ポイント3 周囲の田んぼと調和して多様な生きものの住みかになることが期待できます。

観察された生きもの

動物観察エリア

樹林に囲まれた薄暗く、小高い湿地帯で「ツリフネソウ」や「キチジョウソウ」が多く生えています。ここには希少な「アナグマ」などの生息が確認されているため、できるだけ人の手を加えずに動物の生態を観察します。

ポイント1 哺乳動物の住みかになるため枯れた竹を除去する程度にします。ポイント2 生きものが現れたときに作動するカメラを設置します。 ポイント3 人の立ち入りを制限して生きものが活動しやすい環境を保っています。

ITエコ実験村で利用する製品・ソリューション

ITエコ実験村では、IT・技術を活用し、生態系と生物多様性の保全にどのように役立つか検証しました。

ITエコ実験村におけるIT活用イメージ図

鳥獣害対策支援サービス[ (株)日立製作所 ]
実証実験期間:2018年度〜2021年度

IoTを活用した鳥獣害対策に取り汲みました。

  • 動物の出没を検知すると自動的に撮影する出没検知センサー(*1)や鳥獣忌避センサー(*2)を設置し、里地里山に生息する動物の出没した時間と場所を地理情報システム上に収集します。
  • 各種センサーで取得した出没状況をまとめ、鳥獣の出没頻度の高い場所を地図上で見える化し、罠の設置場所の判断を支援します。
  • 鳥獣を捕獲する罠が作動するとメールで通報する捕獲検知センサー(*3)を設置し、罠の作動の情報を集め、捕獲実績の収集に役立てます。
  • *1:出没検知センサー:赤外線センサなどで動物の熱を感知した時に写真を撮影し、メール送信を行うトレイルカメラ
  • *2:鳥獣忌避センサー:下記「新鳥獣害対策ソリューション」をご覧ください
  • *3:捕獲検知センサー:箱罠やくくり罠などにセンサーを設置し、罠が作動した時にメール送信を行う装置

新鳥獣害対策ソリューション[ (株)北海道日立システムズ ]
実証実験期間:2016年度〜2021年度

IoTを活用した鳥獣害対策で農作物の被害を防ぎます。

  • 野生のシカやクマなどによる農作物の被害を防ぐためにIoTと忌避装置とを融合させた鳥獣害対策ソリューションです。
  • @センサーでシカなどの野生動物を感知すると、Aカメラで録画するとともに、B高輝度LEDの点滅発光、Cスピーカーからの威嚇音により野生動物を追い払い、D関係者へメールで通知します。
  • 北海道ではエゾシカへの効果が確認でき、関東ではイノシシへの効果についてITエコ実験村で実証実験をしています。

e-kakashi[ ソフトバンク(株) ]
実証実験期間:2016年度〜2020年度

農業IoTソリューションによる環境情報見える化実験をしています。

  • 子機に搭載したセンサーで圃場の温湿度や日射量、土壌内の温度や水分量などを収集します。
  • 親機を経由してクラウド上で収集データを管理し、栽培に必要なデータの閲覧や品質向上に役立ちます。
  • e-kakashiのアプリケーションでは、圃場の状況や環境データを確認することができます。また、圃場ごとの作業日誌、栽培記録を画像などの添付ファイル付きで保存できます。

快作レポート+[ (株)日立ソリューションズ・クリエイト ]
実証実験期間:2016年度〜2020年度

スマートデバイスを用いた生きもの観測結果を里山現地で位置情報とともに入力できます。

  • スマートデバイスから生きものの写真や名前、見つけた場所の情報など、調べた情報を簡単に入力して、クラウドサーバで蓄積します。
  • 調査結果は、スマートデバイスやPCを用いて閲覧ができ、関係者との情報共有ができます。

Safie[ セーフィー(株) / 販社:(株)ニッセイコム ]
実証実験期間:2018年度〜2022年度

ITエコ実験村のフィールドの様子を24時間公開していました。

  • フィールドの映像を24時間、YouTube Live配信機能を利用し公開していました。
  • 撮影した映像は30日間クラウド上に保存し、変化があった時に遡って状況を確認ができました。

ドローン運用統合管理サービス[ (株)日立システムズ ]
実証実験期間:2017年度

3次元データモデルを活用した里山保全を検討しました。

  • ドローンの操縦、空撮代行、画像加工、データ保管、システム連携まで、ワンストップで対応したソリューションです。
  • 生態系や気候を立体的に把握して、里山保全に役立てるために、ドローンで撮影した画像を使って、高精度な3次元データのモデルを作成し、さまざまなデータと統合する試みを始めています。

商標に関する表示

  • 記載の会社名、ソリューション名、ロゴは、それぞれの会社の商標または登録商標です。

情報・通信 環境への取り組みWebサイト

エコ村だより

映像による日立グループの紹介 - Hitachi Brand Channel

「Hitachi Brand Channel」では、日立グループの先端的な技術や製品、さまざまな活動を動画で紹介しています。