顧客マスタや商品マスタのように各種業務で参照される共通的なマスタは分散配置されている場合が多く、マスタを同期することへのニーズは多くあります。この課題をSOA基盤を適用することで解決できます。代表的な適用パターンを紹介します。
ETL(Extract/Transform/Load)を利用した各種マスタの同期では、バッチ的に情報を同期させます。データベースからデータベースへの単一処理でも、複数のデータベースから統合データベースへの同期でも使うことができます。
また、データを抽出し、名寄せなどの加工をしてから格納できる機能をSOA基盤側で持っているため、色々な条件でのマスタ同期に対応できます。
次のようなニーズがある場合に、有効な適用パターンです。
ESB(Enterprise Service Bus)を利用して、マスタ間で情報を同期させることができます。
例えば、グローバルマスタから情報を取り出し、個別マスタのデータ形式に合わせて変換し、それぞれの個別マスタへ配信できます。
この場合、マスタを同期するためのビジネスプロセスを定義します。アダプタを使ってデータベースから情報を取り出し、変換などを行って、アダプタでデータベースに格納します。
適用のメリット
配信データが少量の場合の情報連携に適用できます。
実際の適用の判断は、次のようなニーズがあるかどうかがポイントになります。
ただし、システム間は疎結合であるため、トランザクションではないことには注意が必要です。
共通マスタ連携を支援する製品として「データ統合の開発基盤(ETLツール) DataStage」を提供しています。