継続的なビジネスプロセスの改善を実施するためには、「評価とモニタリング」が不可欠です。
現状のビジネスプロセスに問題はないか、また、改善したビジネスプロセスで効果が出ているかを判断するためには、常にモニタリングを行って評価していく必要があります。
SOAはサービスを連携するだけでなく、流れるデータのログを収集しているため、モニタリングを行うことで業務や作業の分析に利用することができます。これを一般にBAM(Business Activity Monitoring)と呼びます。
SOA基盤での業務における処理量や処理時間、データの内容といった評価資料をリアルタイムにモニタリングすることで、業務の問題を把握し、業務改善へとつなげることができます。このとき、作業プロセスと業務プロセスの両面でモニタリングを実施するのが有効です。
作業プロセスのオペレーションログの分析により、各作業ステップでの処理時間と作業順序を把握することができます。ここから、作業の分析(ボトルネック分析、作業の流れの妥当性検証)を行えます。
また、業務DBやプロセスログの情報から業務プロセスを分析することで、例えば流通業などであれば、注文数や発注数、出荷数などの把握や業務間のプロセスのリードタイムを収集・分析できます。業務の目標と現状の乖離がどこから生じているのかを把握し、解決策を探す糸口になります。
このように、SOA基盤が提供するログはBAMの形でビジネスプロセス改善に活用できます。
SOAによるビジネスプロセスの見える化とBAMによる問題点の把握を進めることで、問題のあるビジネスプロセスを特定し、改善へとつなげることができます。ただ、業務のどこが問題なのかを把握するためには、業務APを含めた分析が必要となることがあります。
その際はダッシュボード機能を持ったBIツールをあわせて利用することで、効率的なモニタリング及びビジネスプロセスの改善を実施できます。