サーバーベースコンピューティングが求めるのは、リスクを最小化できるブレードサーバー。
ブレードサーバーでサーバー統合を行う企業が増えている。しかし企業によっては、期待した効果が出ないケースも!果たしてその分岐点はブレードサーバーの選択にあった。とある会社のプロジェクトレポートを見てみよう。
保守・運用費がついに7割の大台を突破。昨年度の当社のIT投資の内訳が算出されたのだ。諸悪の根源はわかっている。全国に乱立するサーバーとその数を増やし続けるクライアントPCの管理だ。全国に分散設置されたファイルサーバー、メールサーバーには、拠点によっては管理者をおくことができず、障害が発生するとシステム部が出かけていき面倒を見なくてはならない。クライアントPCも同様だ。また、年2回の人事異動の度に膨大な数のPCを初期化して、ソフトウェアをインストールし直してさまざまな設定を行うのは、気の遠くなる作業だ。こうした煩雑な管理を圧縮しなければ、もはや新規投資を削らざるを得ない。守りにばかりに力を費やし,攻められない―そんな会社にしてはならない。
今日ITパートナーからの提案を受け、管理コスト圧縮への確信を得た。提案の内容はこうだ。まず全国に分散するファイルサーバー、メールサーバーを本社に導入するBladeSymphonyのブレードサーバーに集約する。そしてCitrix Presentation Server™を導入し、Microsoft® OfficeやInternetExplorerなど、OA環境までBladeSymphonyに入れ、アプリケーションの仮想化を実現するのだ。これにより全国のユーザーは、クライアントPCからBladeSymphony上で動作するソフトウェアを利用する。すなわちサーバーベースコンピューティングだ。すべてのアプリケーションを本社で集中管理できるので、われわれシステム部はもう、全国を飛び回る必要はなくなるのだ。
構築がはじまった。工程はきわめてスピーディーに進む。BladeSymphonyのディスクイメージを一括配信するデプロイメント管理機能により、約1/2の工数削減が図られている。また、BladeSymphony BS320の小さいこと。6Uシャーシに10台搭載可能という業界最高水準の高密度実装を実現しているのだそうだ。しかもその時、シャーシは約98kgという軽さ。当初われわれはサーバールームの補強工事も考えたが、まったく必要なかった。それにしても、32台あったサーバーが8枚のブレードサーバーに集約できるのもコスト効果として大きい。また、今回ネットワークを見直す必要がなかったのもうれしい。わが社のネットワークにはまだ広帯域化されていない地域があるのだが、CitrixPresentation Server™なら、狭帯域でも十分なレスポンスを得ることができるのだ。
コスト削減以外にもアプリケーションを集中管理することによる大きなメリットがある。それがセキュリティだ。PCはデータを持たないので、サーバーだけを集中管理していれば情報漏えいを防止できるのだ。しかし、アプリケーションの集中管理は大きなリスクもともなう。サーバーに万一のことがあったらすべてのビジネスが停止するからだ。そのようなリスクをBladeSymphonyなら回避できる。それが、障害サーバーの業務を自動的に予備サーバーに切り替えるN+1コールドスタンバイという機能。今回、サーバーベースコンピューティングの導入に踏み切れたのは、この機能があったからだ。今日も作業は進む。ちょうどいま、N+1コールドスタンバイの設定が行われている。
構築は完了し、現在各システムは順調に稼働している。当初の目的であるサーバーに関するコストはもちろん、クライアントPCに関するコストまで、システムのエンドツーエンドでTCOの削減を実現できた。また、すべてのソフトウェアをサーバーに集中化するこの環境は、いま急務の課題である内部統制にもきわめて適したものであることが見えてきた。BladeSymphonyとCitrix Presentation Server™の組み合わせは、わが社のスタンダードになりそうだ。
サーバーベースコンピューティングを考えたらブレードサーバー選定のポイントは信頼性だ!
サーバーベースコンピューティング――OA環境まで含めたアプリケーションの集中化はリスクもともなう。やはり、信頼できるブレードサーバーを選ぶべきだろう。日立統合サービスプラットフォームBladeSymphonyなら、N+1コールドスタンバイ機能をはじめ、ものづくりレベルから信頼性には最大限に配慮している。サーバーベースコンピューティングに最適といえるだろう。