今回のプロジェクトでは、会計や営業取引に関わるすべてのデータを統合する「次世代全社統合データ基盤(Data Lake)」を財務・会計基盤のSAP S/4HANAへの移行と並行してSAP HANA上に構築。同時期に稼動している。これにより、従来のように会計システムを含めて、多くのサブシステムからバッチ処理でデータを収集することはなくなった。その結果、同社の7つの事業カンパニーの営業現場に対して、付加価値の高いニーズに対応したレポートやビジネスデータをリアルタイムに近い形で提供することが可能になっている。「複数のサブシステムにログインする必要がなくなり、迅速な意思決定ができるようになりました」(浦上氏)
パフォーマンスの向上も大きな効果だ。オンラインで帳票を表示するスピードも高速化し、現場の業務の効率化が進んでいる。夜間バッチの時間も前倒しが可能になり、時間的な余裕が生まれた。「決算の関連処理も短期化し、例えば年に2回、123時間をかけて出力していた全社の諸勘定元帳などの通年データ出力処理は、パフォーマンスのチューニングによって27分まで短縮されました」(松氏)
システム刷新対象(To-Be)
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