日立総合病院では毎月第4金曜日にがんサロン(名称:さくらサロン)を開催しています。
プログラムは病院職員によるレクチャー・交流会・ストレッチの3本柱で実施しており、2024年度は延べ174名の方にご参加いただきました。
終了後のアンケートや感想では、「がんになったのはつらいことだけど、がんにならなければ出会えなかった人たちとつながり、輪が広がった」「がんのことは家族や友人にも言いにくいが、ここでは安心して共有できる」「ネットでがんの情報を検索したが言葉の意味がよくわからなかった。レクチャーでわかりやすく説明してもらい知識が増えた」などの言葉を頂戴しています。開催の様子は当ブログに掲載していますので、ご一読いただければ幸甚です。
また今年度も系列のひたちなか総合病院のがんサロン(名称:こきあ)とともに年間予定表を掲載します。両病院とも費用は無料で他院通院中の方も受け入れています。関心のあるプログラムがございましたらどうぞご利用ください。スタッフ一同、皆様のお越しを心よりお待ちしています。
がん相談支援センター 天池真寿美
みなさま、お久しぶりでございます。
今回担当するピアサポーターのR349です。
テーマについては、毎回悩みますが、今回は私の体調について読んでいただこうと思います。
ということで私の近況報告というあまり面白くないものではありますが、よろしくお付き合いください。
私は乳がん患者です。
① 2005年3月に市の検診で乳がんが見つかり、左胸の温存手術→放射線治療→ホルモン剤5年服用
② 2017年4月、初発から12年経過し、のんきにしていた頃に定期検査としてCTを撮ったところ左胸に腫瘍が見つかり左胸全摘手術→ホルモン剤を5年服用の予定でしたが、ひざ関節の痛みがひどく半年で服薬を中止
③ 2022年4月、全摘手術より5年経過し節目検査でCT、血液検査、PET-CTの結果2か所のリンパ節に転移が見つかる。
今後の頻繁な通院治療のため17年お世話になった主治医(東京)から日立総合病院へ転院。
ホルモン治療(エキセメスタン)の服用を始める。
④ 2024年7月に造影CTを撮ったところ、背骨に転移が見つかり、エキセメスタンに加えイブランス(分子標的薬)の服用開始。
イブランスの値段の高さに腰を抜かす!
現在服薬中。(毎月、血液検査及び診察)
現在(2025年3月)腫瘍マーカーは基準値を超えることが多く落ち込みますが、ギリギリ薬は効いてくれているようです。白血球が2024年7月には8000でしたが、12月には2200、今年3月には2600と低いため、この冬は感染症にかからないように用心しあまり外出をしなかったため、すっかり運動不足です。
副作用はあくまで私の場合ですが、2023年の夏くらいから頭頂部の脱毛がひどく、部分ウィッグや帽子が欠かせなくなりました。ひざの痛みもひどくなり、ここ一年ほど杖のお世話になっています。杖を使うとどうしても前傾姿勢になり、腰が痛くなることが多く、脚の筋力をつけて、早く杖から卒業しなければと思っています。
2024年7月から服用しているイブランスは、めまいや胃のムカムカがひと月ほど続いたり、吹き出物が顔にできたり、最近は便秘がひどくなり薬を使用しています。
このような経過ですが、今年3月で初めての手術から20年が経過しました。
再発転移のステージ4の患者となり、しかも20歳年をとったことで、人生の終末が初発の時よりぐっと近づいて来ていることを感じます。
これからどう生きていくか、何を目標に生きるかを真剣に考えなくてはと思っています。
生きる目標という言葉でいつも思い出すことがあります。
15年ほど前に若い学生さんたち(医療系)と話す機会があり、芝生の上で円に座り自己紹介などをしていた時に「あなたの人生の目標はなんですか?」と唐突に質問されました。
その若い男子学生は、がんのような大きな病気を経験するとどう生きるかを深く考えるのではないかと思っていたのでしょうか。実は私はあまり物事を深く考えないし、病気のことも忘れて暮らしていたい方なので、少しは立派なことを言わなくちゃと焦りました。
思わず「私は両親を看取ることが目標です」と口から出てしまいました。
学生さんはどんな反応だったかは細かくは覚えていませんが、ポカンとしていたと思います。
とっさに出た言葉に一番驚いたのは私自身でした。
独身の私は、自分はそんなことを考えているんだな、自分のことは意外と分からないものだなと思ったことを今でも思い出します。
昨年9月に母が亡くなり、12年前に父も亡くなったので、両親を看取るということはできたことになります。
しかし、娘として見送れたことにほっとはしましたが決して嬉しいことではないので複雑な気持ちです。
さあて、これから生きる目標は何にしよう。
「たとえ世界の終末が明日であっても私は林檎の樹を植える」(マルティン・ルター)という言葉があります。
解釈はそれぞれだと思いますが、自分の人生の終わりが近づいても淡々と日々を生きていくだけなのかなと思います。これから気持ちの良い季節です。心地よい場所で、これからの生きる目標をじっくり考えてみたいと思います。
ピアサポートを始めて16年になりますが、その間にたくさんの方が初めて会う私にいろいろなお話をしてくださいました。ピアサポートは決して一方通行ではなく、お話を聞かせてもらう私も共感や感動をいただき、私の心の糧となっています。お互いに励まし合うことでほっとしたり、笑ったり泣いたりすることができる場所です。
どうぞお気軽にお越しください。
こんにちは。がん相談支援センターです。
3月20日にピアサポーター9名・職員4名でピアサポーターミーティングを開催しました。今年1月、茨城県が2年ぶりにピアサポーター養成研修会を開催してくださり、3名(男性2名・女性1名)の方が当院を希望してくださいました。今回は新メンバーと先輩ピアサポーターとの顔合わせを中心に、1年間の事業の振り返りや課題について話し合いました。男性ピアサポーターは過去に3名いらっしゃいましたが、就職や健康上の理由などで現在在籍者がいなかったため男性の方の利用につながることを期待しています。反面、男性ピアサポーターが同席していることで女性特有の病気などを話しにくいと感じる場合は予約の際に申し出ていただければ調整いたします。
2024年の事業実績について下記に掲載しました。ピアサポート事業は毎週木曜日 13:00~15:30に本館棟1階 がん相談支援センターで開催していますのでどうぞご利用ください。
がん相談支援センター 天池真寿美
2月28日(金)第11回さくらサロンが開催され12名の方にご参加いただきました。
今回のテーマは「異性に言えないナイショの話」で後半は男女に分かれて、女性陣は外見に関する事柄など、経験談を含めた具体的なお話が活発に聞かれました。男性陣はどのようなお話をされていたのでしょうか。
前半は今年のサロンの振り返りと、来年度希望するレクチャーについて 一人ひとりからご意見がありました。来年度のレクチャーの参考にさせていただきます。
さくらサロンに参加し、私自身もよい経験をさせていただいております。「やりたいことがいろいろとあって、予定をどんどん入れている」というお話を聞かせていただき、その積極的な行動に感銘を受けました。参加された方々の前向きな姿に、心の在り方で行動や考え方が変わり、自分らしく生きることができることを教えていただきました。
自己紹介のお題は、春になったらやりたいことでした。毎日厳しい寒さが続いていますが、春の兆しがあちこちに見え隠れしています。春を思うと気持ちも明るくなりワクワクしませんか?「寒いのに、木たちは毎年芽を出し、すごいなと思わされます。」とのお声を聞き、胸が熱くなりました。
次回の さくらサロンは3月28日(金)です。
今年度最後となりますので ぜひご参加ください。
入退院支援室 石川富美子
こんにちは緩和ケア病棟オリーブです!!
緩和ケア病棟では、これまでたくさんの患者さんから「ペットに会いたい」、という声をいただいていました。その要望に応えるため、今回安全に配慮したルールを作りペット面会を可能にしました。
1月のさくらサロンは「お金に関すること」高額療養費・確定申告についてのテーマで当院MSW(医療ソーシャルワーカー)永山さんから講義をいただきました。
病気のことや治療のことと同じくらい、お金のことも心配な方が多くいらっしゃる中で、具体的な制度についてのお話がありました。中でも高額療養費の中で、大事なポイント8つについての説明がありました。今年から制度改正があり自己負担額が上がるということで、有益な制度がたくさんある中でうまく活用して使っていけるとよいと思いました。交流会の中では、通院の交通費についての質問があり、明細書などがなくても家計簿やメモ書きでも大丈夫だったことなど、参加している方々からの経験談を聞くことができ、とても参考になりました。制度についてはなかなか学ぶ機会もなく、今回のテーマは私たち職員にとってもたいへん勉強になりました。資料も充実していて今後も活用出来るものでした。
会の最後は恒例のストレッチ! 寒くて縮まった筋肉が、じわ~っとあったかくなり体も心も温まりほぐれていきました。今月のテーマは、「今年の抱負」でした。皆さんの抱負を聞き、共感しながらそれぞれ決意表明!?ができました。今年一年どんな年になるでしょうか。みなさんにとってステキな年になりますように。
緩和ケア病棟では、患者さんといろいろな行事で記念写真を撮影しています。今年最初の写真はお正月飾りと一緒に撮影をしました。患者さんも記念になったと喜んでくれて部屋に飾ってくれています。
今年は日立市にも雪が降るでしょうか。何年前かの大雪の日を思い出します。
みなさん体調に気をつけながら、心も体も温かくお過ごしください。
次回は節分の様子をお届けします♪
12/18(水)に第9回さくらサロンを開催し、15名の方にご参加いただきました。
今回のレクチャーは、当院の管理栄養士の安部訓子さんによる「食事について」でした。
当院の病院食の提供方法や病院食の種類の紹介があり、当院の食事の調理方法は、再加熱方式で、2日前に調理し冷却保存、提供当日に配膳車の中で温めているそうです。これにより、1回の食事提供数が350~400食あってもスムーズに対応できていることがわかりました。また、症状別の食事アドバイスのポイントや具体例の紹介があり、とてもわかりやすい内容でした。参加者から、「食べても体重が増えないがどうしたらよいのか」「便秘の時の食事の工夫は?」「経口補水液は常用しない方が良いと聞いたことがあるが、実際はどうなのか」などの質問があり、安部さんからの回答を聞くことで、より理解を深めることができました。
今回の交流会の自己紹介のテーマは「お気に入りの歌」でした。
みなさんそれぞれ曲名とともに、心に響く・勇気づけられた歌詞について、コンサートに行った時の感想、自身が歌った・歌ってもらった時の思い出などを話していただき、お互いのことを少し身近に感じることができる機会となりました。
最後は、ストレッチです。
これからの時期は、寒さで背中を丸めてしまうことが多く、背中の血行が悪くなってしまいがちです。対策として、肩を大きくまわし僧帽筋を動かすことが有効との話を聞き、実際にストレッチを行いました。短い時間ですがストレッチをすることで、心も体もすっきりさせることができました。
まぁやのちあぱい」誕生秘話…
MAYAです。
『まぁやのちあぱい』の始めは患者会で知り合った方のために作ったのがきっかけです。
ちあぱいとは乳房切除した方のための補正パットです。患者会で初めてお会いした時に「何かいいパットがあったら教えて」と言われたので、自分が使っていたものを「これやわらかくていいのヨ~」とお見せしました。
その後、ちあぱいが欲しいということで、どなたか譲っていただけないか探しました。でもたどり着けませんでした。 で!、ならば私が作ればいいんだ!、ということで、四苦八苦しながら編んでみました。まあまあ上手に出来上がったのですが、なんだか色がベージュとかでおもしろくなかったのです。…もっと明るくてPOPな感じの色糸を使ったらどうかな…とMAYA(私)はムズムズしたのです。そこで誕生したのがこのちあぱいです。
ジューシーカラーで作ったら気分が上がる気がしました。それと、パットあるあるなのですが、不覚にもこぼれ落とすことがあるのです。でもね、肌色とか、ベージュではないからちょっと見た感じではパットとは思われないのです。ポーチのようにも見える。コットンの糸を使うのでやわらかくて肌触りもいいし、中綿が取り出せるので体調に合わせて調整もできちゃいます!!
かわいい色やデザインのちあぱいがあったら気分が上がる気がしたのです。いなくなった私の胸がかわいい色になって素敵になって帰ってきてくれたみたい。そんなふうに思ったっていいじゃない。いちごパイとか、富士山パイとか、アポロチョコパイetc…
いい気になってにやけながら作りました。
クスッとなってしまうような、Happyが届きますように…。
こんにちは、緩和ケア病棟オリーブです。
早いもので2024年が終わろうとしています。皆さんにとってどんな1年でしたか?
緩和ケア病棟オリーブでは季節の行事を患者さん、ご家族とともに楽しむためさまざまな企画をしています。
先日は入院患者さんとご家族の方を招待してクリスマス会を開催しました。
今回のクリスマス会は、緩和ケア病棟オリーブのかわいいサンタさんとトナカイさんたちによるハンドベルの演奏、「ひたちライアーの奏(かなで)」のみなさんによるライアー演奏、医師たちによるピアノと弦楽器の三重奏と、一足早いクリスマス気分と癒やしの音楽の時間を過ごすことができました。
車いすやベッドのまま参加する患者さんもいましたが、たくさんのスタッフの協力のもと、安全に行うことができました。
患者さんやご家族からは「感動した」「涙が出てきた」「いい思い出ができた」など温かな感想をいただきました。
演奏会のあとは、栄養科スタッフがつくったクリスマスムースをサンタさんとトナカイさんで患者さんのもとに
お届けしました。みなさんに喜んでいただき、記念の写真も撮ってプレゼントしました。
緩和ケア病棟オリーブでは季節を感じられるよう、スタッフ手作りでイベントを行っています。
次回は節分祭の様子をお伝えします!
10/27(日)、ホテルレイクビューにて「茨城がんフォーラム2024」が開催されました。
ポスター発表では当事者団体や病院から11の活動報告が寄せられました。専門職による投票結果では筑波メディカルセンター病院 総務部 遠藤友宏さんの「緩和ケア病棟の家族控室改修を目的としたクラウドファンディングへの挑戦」が受賞し、がん体験者を含む一般県民が投票した「参療賞」は当院緩和ケア病棟 看護師長 菅井恵さんが受賞しました。菅井さんの発表は「遺族ケアの取り組みとしてのグリーフレターの導入」と題し、緩和ケア病棟でお看取りした方のご遺族を対象に、逝去後約2ヶ月を目安に入院中のエピソードやその人らしさが伝わる手紙を出している取組みでした。手紙を受け取ったご遺族は深い喪失感を感じながらも、6割の方が電話や来院し、医療者への感謝の言葉や悲しみの中にいる気持ちを吐き出してくださったそうです。病棟看護師は、患者さんやご家族に緩和ケア看護が与えた影響を知る機会になるとともに、この取り組みがご遺族の気持ちの助けになることを知り、今後も継続する方針です。発表内容の詳細につきましては患者図書室(モンキーポッド)に抄録集を配架しましたのでよろしければご一読ください。
がん相談支援センターでは茨城県立中央病院・ひたちなか総合病院のがん相談員とともにブースを出展し、ハッピを着てPR活動を行いました。コロナ禍が一段落し対面でPRができるようになったのはよろこばしいことですが、ブースに立ち寄った方が少なかったのは残念でした。
つんとした冷たい空気。季節はすっかり冬ですね。
冬と言えばクリスマス!!
クリスマス飾りで緩和ケア病棟は華やかな雰囲気になってきました。
患者さんやご家族の記念日も大切にしています。
患者さんの誕生日会
患者さんの好きな歌手の歌とうちわでお祝いをしました。
患者さんの笑顔を思い浮かべながら小道具を作っています!
こんな感じで・・・
『青空の下をお散歩 青空写真館』
緩和ケア病棟自慢の庭園。
青空の下を歩くと幸せホルモンと言われるセロトニンが分泌され
リラックスや癒やしが得られるそうです。
今の季節は青空が高く澄んでいてとてもきれい。患者さんを誘ってお散歩をしました。
青空をバックに記念写真をパチリ。太陽いっぱい 笑顔いっぱい。
気持ち良い~(^^♪
次回はクリスマス会の様子をお伝えできたらと思います!
11/22(金)に第 8 回さくらサロンが開催されました。
13名(がん体験者:11名、患者家族:2名)の方にご参加いただきました。
今回のレクチャーは、当院の緩和ケア病棟(通称:オリーブ)の看護師長 菅井恵さんによる 「緩和ケア病棟オリーブの紹介」でした。
緩和ケア病棟の説明や当院での歴史、入院の流れから入院期間、在宅支援などの詳細をたくさんの写真とともに紹介いただきました。病室はすべて個室で、季節のイベントを開催したり庭園でお散歩したりと、それぞれの患者さんやご家族の気持ちを尊重したケアを行っていることがよくわかる内容でした。
「緩和ケア病棟」は最期の入院、終末期に入るところ、とイメージする方が大多数であるものの、実際には入院中 穏やかに過ごせた、痛みが軽減できたなど印象が変わったとの意見も多いとのことでした。 参加された方からも、「緩和ケア」の名前がどうしても終末期のイメージがある。名前を変えたらどうか?との意見や、今回お話を聞いてイメージが変わった、もっとアピールした方がよいなどの意見も聞かれ、うれしく感じました。
交流会では、11/22 開催ということもあり「いい夫婦」がテーマになりました。 憧れる夫婦には、大谷選手や山ちゃん蒼井優夫妻など、有名人夫婦が何組も出てきました。現実的には、病気になってから家事を手伝ってくれる、車で送迎してくれるなど相手に感謝され、ご本人は「特別仲良くもないのよ~」と言いながらも、お互いに思いやりをもち生活しているお話も聞け、ほのぼのとした時間を過ごせました。
一人の方が会話の中で、竹内まりあさんの「人生の扉」という曲を紹介してくださいました。とても素敵な曲だと思います。ワンフレーズご紹介します。 『信じられない速さで 時は過ぎ去ると知ってしまったら どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ』
ぜひ一度、皆さんも聴いてみていただけたらと思いました。
リハビリテーション科 勝山英恵
10月25日(金)に第7回さくらサロンを開催しました。13名(がん体験者11名・家族1名・その他1名)の方にご参加いただきました。
今回のレクチャーは薬剤師の原田悠介さんによる「がん薬剤と薬の副作用」でした。
薬物治療の基礎知識から、薬剤選択方法の事例、副作用の内容や時期など詳しく講義いただきました。薬剤の相性もあり、薬剤ごとに気をつける副作用も異なることがよくわかりました。
現在抗がん剤治療中の方もおり、交流会では副作用に関する質問や悩みなどのお話が聞かれました。原田さんからは医学的根拠に基づいた回答と、参加者の方からは自身の治療経験に基づくご意見を聞くことができました。医学的知識に加え、体験者の生の声もみなさんに届けられることは、交流会(サロン)ならではの機会になっています。
過去の記事でもご紹介していますが、毎回自己紹介のテーマを設け、参加者のみなさんから一言いただいています。今回のテーマは「秋の味覚・秋の楽しみ」。旬の野菜や果物、娯楽などについてお話いただき、さまざまな体験談やおすすめの事柄を共有しました。
10月下旬を迎えたにもかかわらず、この日も最高気温22度/最低気温17度と暑さが残る気候でしたが、みなさんのお話から秋を感じることができました。
次回は11月22日(金)「緩和ケア病棟(通称:オリーブ)の紹介」を予定しています。
緩和ケア病棟については、当ブログでも一部活動の様子をお見せしていますが、当日は病棟師長からより詳しくお話しいただける予定です。
みなさんのご参加をお待ちしています。
がん相談支援センター 永山千明
10月6日(日)、ひたちなか市総合体育館でスポーツ健康フェスティバルが開催され、ひたちなか総合病院のがん相談員や当院のがん薬物療法看護特定認定看護師と一緒にブースを出展し、がん相談支援センターのPRをしてきました。
当日は当院のピアサポーターさんたちがたくさん応援にかけつけてくださり、一緒に「いばらきのがんサポートブック」を手渡したり、がん検診の必要性やアピアランスケアグッズの説明をしました。アピアランスグッズでは手作りのターバン帽子の関心が高く、かぶって見せ合ったり、製作者に「インスタで発信したほうがいいですよー!」など、背中を押してくださる方がいたり、盛り上がりました。
他のブースには「ピアサポートいばらき」「ピンクリボンひたち」「乳がん仲間の小さなおしゃべり会 momo♪」「HiStar’Snow☆ Tsukuba(レモネードスタンド)」「茨城県看護協会」「ウイッグ業者さん」など、たくさんのがん関連団体が出展しており、相互にブースを訪問しながら交流を深めました。
正午からはピンクリボンウォークに参加し、ひたちなか海浜公園まで往復3.6Kmをおしゃべりしながら歩き、ボッチャの競技に興じたり、色づき始めたコキアを満喫しました。
健康スポーツフェスティバルにがん関連のブースを設けてくださった(公)ひたちなか市生活・文化・スポーツ公社のスタッフの皆様に心より感謝いたします。ありがとうございました。
*アピアランスケアとは…
がん治療による外見の変化に対し、医学的・整容的・心理社会的な支援を行い、
がん治療中の方の苦痛を軽減するケアのことです。
チアパイやターバン帽子、ウィッグなど、情報をご希望の方はがん相談支援センターまで
お問い合わせください。
がん相談支援センター 病院診療日の9:00~16:00 電話:0294-23-8730(直通)
がん相談支援センター 天池真寿美
9/27(金)に第6回さくらサロンが開催されました。
当日は雨降りのお天気でしたが、参加者10名(がん体験者)にご参加いただきました。
今回のレクチャーは、歯科衛生士の小高千春さんによる「お口のトラブルとお手入れについて」でした。
普段目にする機会の少ない口の中の写真や、日常でのお口のケア、歯ブラシの使い方や選び方、口腔の保湿の重要性、最新の保湿剤や入れ歯の粘着剤の情報など、とてもわかりやすく、身近な内容でした。
参加された方からも、日常のケア以外に入れ歯やインプラントの質問も多く聞かれ、時間が足りない位でした。 交流会では、「苦手なもの」をテーマに、とにかく高いところが苦手や、虫が嫌い、胃カメラやMRIが嫌いなど、それぞれの苦手なものについてお話しされ、「私も苦手」と同調される方々もおられ、お話が盛り上がりました。
8月23日(金)に第5回さくらサロンが開催されました。参加者は19名(がん体験者 18名・ご家族1名)で多くの方にご参加いただきました。
今回のレクチャーの内容は、作業療法士の勝山英恵さんによる「日常生活の注意点と自宅でのストレッチ」でした。抗がん剤や放射線治療中、注意すべきことや骨転移後 避けた方が良い動作などのお話がありました。参加された方からも 具体的な体験談や質問などが聞かれ、参考になられた方も多くいらしたのではないかと思いました。
交流会では「好きな生き物」をテーマに好きな動物やペットのお話などが聞かれました。
後半は ヨガマットや、椅子を使ったストレッチの体験がありました。そこでもさまざまな質問が聞かれ、参加された方々の感心の高さを感じました。
病院でのリハビリが入院中しか行われないとのお話もありましたので今回のような機会が今後も行われる必要性も感じました。
次回は 9月27日(金)歯科衛生士による「口腔ケアでお口のトラブルを予防しよう」を予定しています。ストレッチ・交流会も行われます。皆様のご参加をお待ちしています。
こんにちは、緩和ケア病棟オリーブです。
8月7日、毎年恒例の夏祭りを開催しました。
限られた時間の中で、ヨーヨー釣りやボーリング、輪投げを行い、病室ではくじ引きや写真撮影をしました。患者さん、ご家族のたくさんの笑顔がみられ、私たちもとても楽しい時間を過ごすことができました!
編み物上手なピアサポーターさんが「乳がんの方を応援したい!」とカラフルな「乳房補整パット」をたくさん寄付してくださいました。ご希望の方に無料で差し上げますので、毎週木曜日13:00~15:30に開催しているピアサポート事業にお越しください。(なくなり次第終了します。ご了承ください。)
また「自分で編んでみたい!」という方には編み図を差し上げます。がん相談支援センターまでご連絡をお願いします。(電話:0294-23-8730 平日:9時~16時)
はじめまして。ピアサポーターのTako(たこ)です。
2022年の茨城県ピアサポーター養成研修を受講してピアサポーターになりました。
初めてブログを担当しますので自己紹介させていただきます。
私は口腔がんを患いました。術後の経過はよく現在は治療も通院も終了しています。
ピアサポーターをめざしたのは、手話通訳者として聴覚障がい者の方たちの役に立ちたい、一緒に前を向きたいと思ったからです。
手話を始めたきっかけは35年前の耳の聞こえない若いお母さんと出会いです。普段は紙に書いてコミュニケーションを図っていましたが、そのお母さんが手話でお友だちとやりとりをしているのを見かけた時、とても表情がいきいきしていて驚きました。私も同じようになりたいと思い日立市で開催していた手話教室に通いました。その後手話の奥深さに魅せられて勉強を続け、35年前に手話通訳者になりました。
障がいがあってもなくてもがんになります。「医師の説明をきちんと理解して選択したい」、「治療でつらい思いをした時には気持ちを聞いて欲しい」と思うのはみんな同じです。
日立総合病院でもピアサポーターとして毎月1回担当していますので、よろしければ是非いらしてください。手話でたくさんおしゃべりしましょう。
(手話通訳者は同席しなくても大丈夫です。また、話し合いの内容は守秘義務があり守られます。)
7月26日(金)に第4回さくらサロンを開催しました。暑い中にもかかわらず、18名(がん体験者:16名・家族:2名)が足を運び参加をいただきました。
今回は、がん看護専門護師の秦千晴さんから「緩和ケアとは?」~体のつらさ・緩和ケアチームについて~の内容で講義をいただきました。緩和ケアは、がんと診断された時から病気とともにより良く生きるために体と心のつらさを和らげる医療であるとお話がありました。緩和ケアは積極的に行うものへとイメージが変わり、つらさへの対応方法や当院で行われる緩和ケア・事例からみる緩和ケアなどを知ることができました。
交流会では、さまざまな病気や治療の段階にある参加者の声から、これまでの治療経過の中で緩和ケアを受けていたことを改めて振り返り、今後の治療や症状への対応・生活のための緩和ケアを考える機会となっていたことが伺えました。また、医療用麻薬の使用や副作用への不安に対し、不安が痛みを感じやすくするため我慢せず相談することの大切さや、副作用への対処方法についてアドバイスを受ける場面もありました。さまざまな悩みや不安があってもどこに相談してよいのかわからない、わかりやすい仕組みがあると良いなど率直なご意見もあり、スタッフにとっても参考になりました。相談先として専門看護師や認定看護師、がん相談支援室の支援についても紹介させていただく機会となり、ピアサポーターへの相談も含め、一人で悩まず相談でき緩和ケアにつながると良いと感じました。
恒例のストレッチは、悩みや不安について考えた後の心と体をときほぐし、次のテーマである「自宅でできるストレッチ」が楽しみになるようでした。
当院のさくらサロンは、がん患者さんたちの学びと交流の場とし、第4金曜日に開催しています。次回は8月23日(金)を予定し、いつものレクチャーの時間を無理のないストレッチでリラックスしご自宅で活用いただけたらと考えます。患者さん、ご家族の方どなたでも参加できますのでお気軽にお立ち寄りください。
看護局 長 和恵
6月28日(金)に第3回さくらサロンを開催しました。
当日は雨にもかかわらず、とても多くの方々に参加していただきました。
今回はがん薬物療法看護特定認定看護師の菊池早輝子さんから「がん薬物療法の副作用」~外見の変化に対するアピアランスケア~の内容で講義をいただきました。がん薬物療法を行った患者さんの多くが経験する脱毛、皮膚障害、末梢神経障害について、とてもわかりやすく充実した資料でたくさんのことを学ぶことができました。
交流会では参加者の方々から「実はウィッグつけてます」「私もそうなんです」と次々声が上がり、みなさん本当に自然で自分に似合うものを上手に使われていました。講義の中でも「その人らしく過ごせる、実行可能で自分らしいと思える方法を考えることが大事である」というお話がありましたが、サロンに来ている方々も、まさに自分に合った方法で、自分らしさを大事にしていることがよく伝わってきました。
脱毛を経験された方から現在悩みを抱えている方へのアドバイスや、実際使用している帽子付きのウィッグの紹介もあり、とても楽しく和やかに、あっという間に時間が過ぎていきました。
恒例の15分ストレッチも3回目となり、「家でもやってます!」との声も上がり、ちょっとした時間でできる体操が、とても心地よく体も心もほぐれて会が終わりました。
当院のさくらサロンは、がん患者さんたちの学びと交流の場とし、第4金曜日に開催しています。次回は7月26日(金)「緩和ケアって?」~体のつらさ・緩和ケアチームについて~のお話を予定しています。アットホームな雰囲気で行っています。患者さん、ご家族の方どなたでも参加できますので気軽にお立ち寄りください。
看護局 菅井恵
系列のひたちなか総合病院のがん相談支援センターからがんサロンの名称が決定したとのお知らせが届きましたのでご案内いたします。ひたちなか市は春のネモフィラで有名ですが秋はコキアの紅葉が見事です。いただいたリーフレットを掲載しますので、ぜひ名前を覚えて、がんサロン「こきあ」をご利用ください。
こんにちは、緩和ケア病棟オリーブです。
ようやく梅雨らしい季節になりました。病棟の屋上庭園ではチューリップの花が終わり、ニゲラや河原撫子、6月に入ってからは紫陽花が咲き始めました。庭園のお花は患者さんたちのベットサイドに飾らせていただきスタッフともに癒されています。
今年は庭の花でドライフラワーをつくり、病棟のあちこちに飾りました。
誕生日にはハンドベルでの演奏と、患者さんの好きな歌手の歌のプレゼント&手作りうちわで家族と一緒にお祝いをしています♪
今後も定期的に病棟の取り組み内容をお伝えしていきます。
5月24日(金)に第2回さくらサロン(がんサロン)を開催しました。参加者は16名(がん体験者:14名、ご家族:2名)で、第1回よりも多くの方にお越しいただきました。前回に引き続き参加くださった方、初めてご参加の方々とともに今回も盛会のうちに終了することができました。
今回のレクチャーは「顕微鏡で見た『がん』って?」をテーマに、臨床検査技師の柳田さんにお話いただきました。『がん(ガン)』と『癌』の違いからはじまり、からだの組織・細胞の種類とがんの関わりやがん細胞の特徴、病理診断がどのように行われるかなど専門的なお話を聞く機会となりました。医学的な知識に難しさを感じた方もおられたかと思いますが、図やイラストを用いた説明が多く、参加者のみなさんが頷きや「そういうことか」などの呟きをされながら話に耳を傾ける様子が印象的でした。私自身も、医師が言う“がんの顔つきが悪い”という表現の意味合いについて理解を深めることができました。レクチャー終了後も柳田さんに向けて疑問点や臨床検査技師としての意見を尋ねる声が聞かれ、活発な質疑応答が行われていました。
交流会では、自己紹介のお題を“趣味・マイブーム”として、一人ひとり感想や体験談をお話いただきました。共通の趣味をお持ちの方々もいて、和やかな雰囲気の中、参加者それぞれの想いや考えをお互いに聞き、語り、共有する時間となりました。今回もあっと言う間に終了時間を迎え、最後は作業療法士による簡単ストレッチ。前回のストレッチの内容も振り返りつつ、新たにフェイスタオルを使って、日常生活でも取り入れやすいストレッチを伝授いただきました。
第3回さくらサロンのレクチャーは、がん薬物療法看護特定認定看護師が「がん薬物療法の副作用」についてお話する予定です。みなさんも一緒にがんについて学び、語らい、ストレッチでからだと心をほぐしませんか?ご参加おまちしております!
がん相談支援センター 永山千明
茨城県内の学校や企業などでご自身のがん体験を語りがん教育に尽力している「茨城がん体験談スピーカーバンク」から講演内容を要約した「がんを語る」をいただきました。
今回いただいたのは2022年版ですが、リーフレットスタンドに置くとすぐなくなってしまい、既に当院には2023年版の残部はありません。今回は代表の志賀さんのご厚意により会で保管していた分をお譲りいただきました。数に限りがありますので、お手元に置いておきたい方はお早めにお持ち帰りください。
がんと共に29年①
感染症の流行、災害…波乱の幕開けとなった2024年。皆さんいかがお過ごしですか?
前回のブログで、7回の癌を乗り越えたとお話しさせて頂いたnonです。
私が最初に癌に罹患したのは21歳の時でした。
県内でも珍しく、先生方は議論に議論を重ねて『1/4切除後、放射線治療を行う』と結論に達しました。手術後、1ヶ月間放射線治療に毎日通いました。放射線治療の副作用は比較的マイルドですが、倦怠感と皮膚の炎症に悩まされていました。
夏でもタートルネックを着なくてはいけないほど、赤く爛れて服に擦れてしまい症状が落ち着くまで2年ほど要しました。火傷の痕のような皮膚の変色はその後3年以上かけて薄くなり、現在は跡形もありません。やっと水着も着れるようになりそろそろ結婚?と思っていた28歳の時、二度目の癌に罹患しました。この時は、結婚も人生も諦めてしまおう…と、考えてしまっていました。
しかし、元夫とその家族の方々に『治して嫁に来なさい』と言っていただき、前回と同じように治療することにしました。治療も終わり結婚もして、4年経ち待望の第1子を妊娠した時、さらなる癌が私を襲いました。
重たいお話ですみません。
私が癌を乗り越えた原動力は、家族の支えと役割です。自分が生きている事で誰かの役にたつ、支えになれる。告知を受けた直後は、とても辛いですが、乗り越えた後の未来を想像する事で治療にも耐え、もう一度立ち上がることが出来るのではないのでしょうか?
続きはまた、機会がありましたらお話しさせていただきます。
4月26日(金)にがんサロンを開催しました。参加者は12名でした。
当院では、2019年8月にがんサロンを開始しましたが、3回開催したところでコロナ禍となり休止していました。今回は、約4年ぶりの開催となります。再開にあたり、サロンの名称を「さくらサロン」としました。さくらは、日立市の花であること、さくらが咲く4月に再開すること、花言葉は「優れた教育、忘れないで」で、ヘルスリテラシー*1向上をめざし専門職による優れたがん教育を行う、また、将来的にグリーフケアの開催を検討し、旅立った大切な人たちの生き方を語り、共有し、忘れない場にしたいとの思いを込め命名しました。
今回のさくらサロンは「がん相談支援センターの紹介 ~根拠に基づいた情報支援を行い、がん体験者同士の仲間づくりを支えます~」をテーマに、がん専門相談員の天池さんにレクチャーをしていただきました。「がん相談支援センター誕生の背景」「がん相談支援センター業務と情報支援」では、がん相談支援センターの基本的な事柄についてお話を伺い、「当院のがん相談支援センター業務と事業内容」では、当院で行っているがん相談、ピアサポート事業、就労相談事業、がんサロン、PR事業について相談モデルなども含め具体的に、とてもわかりやすい話を聞くことができました。私たちスタッフも、はじめての参加の方が多かったため、参加者とともに学びになるレクチャーでした。
次は、テーブルを囲み、がん体験者・家族の交流会を行いました。和やかな雰囲気の中、参加者お一人づつ、自己紹介とこれまでのがん体験や想いをお話していただきました。笑顔あり、涙ありで、皆で想いを共有することができました。
最後は、作業療法士の勝山さんに教えていただきながら、ひとりでできるかんたんストレッチとして、からだが温まるストレッチやちょっとした段差で転ばないためのストレッチを参加者、スタッフ皆で行いました。
あっという間に2時間が経ち、アンケートでは、参加者全員が参加してよかった、また参加したいとの回答があり、私たちイベントスタッフもとてもうれしく、今後の励みとなる結果でした。
さくらサロンは、これからも毎月第4金曜日(12月のみ第3水曜日)13:30~15:30でおこないます。次回は、5月24日(金)「顕微鏡でみた時の『がん』って?」をテーマに臨床検査技師 柳田篤さんによるレクチャーです。今回と同様、交流会、かんたんストレッチも行います。
ぜひご来場ください。お待ちしております!
*1:ヘルスリテラシーとは、健康や医療に関する正しい情報を入手し、理解して活用する力のこと。がん情報があふれていますので、見極める力をつけることが大切です。
医療サポートセンター 小斉悦子
日立総合病院では4月から毎月第4金曜日にがんサロンを開催いたします。
がんサロンの内容は3本柱で、まずは病院職員からがんに関する正しい情報をお伝えし、ヘルスリテラシー(*注)の向上をめざします。レクチャーの後には交流会を開催し、がん体験者・その家族で想いをわかちあい、共有したいと思っています。話すのが苦手な方は他の人の話を聞くだけの参加でもOKです。最後には簡単ストレッチを行います。参加者が体もこころもほぐして家路につけるといいな…と思っています。
今回は系列のひたちなか総合病院のがんサロン年間予定表も掲載します。両病院とも費用は無料で他院通院中の方の参加も受け入れます。お住まいが近い方や関心のあるプログラムがございましたら是非ご利用ください。スタッフ一同、皆様のお越しをお待ちしています。
*注:ヘルスリテラシーとは健康や医療に関する正しい情報を入手し、理解して活用する力のこと。
がん情報があふれていますので、見極める力をつけることが大切です。
みなさん、こんにちは
ピアサポーターのハナココです。
私は7年前に乳がんを発症し、温存手術、放射線治療を行い、ホルモン剤を服用しています。
現在は年1回の検診とホルモン剤服用は継続中で、検診結果も毎回良好なのでこのまま何もなかったらあと3年で薬も終了予定です。幸いにも人間ドックでみつかり早期発見だったとはいえ、まさか!私がガン?しかも乳がん?なぜ?と思ったことを鮮明に覚えてます。いろいろ考えすぎてしまった頃ピアサポートの存在は知っていながらなかなか勇気がでなくて行けませんでしたが、今自分がサポーターとなり、心配な表情で入ってくる相談者の方とお話をして気持ちを共有し、帰る頃には前向きの考えになっていく姿をみると私もあの辛かった時に利用すれば良かったかもと思います。きっと同じように利用したいけど…って思っている方もいるかもしれません。そんな時は1度足を運んでみてください。同じ経験をしている方と話してみると気持ちも楽になりますよ。
私はがんを経験してからやってみようかなと思ったことは挑戦してみようと考えが変わりました。その1つとしてコロナ禍の3年間ヘアドネーションをするために髪を伸ばし、昨年3年ぶりに髪をバッサリ切りました。31cmないと寄付できないと聞いていたのでひたすら伸ばし続けました。カットした余裕の長さの髪をレターパックにいれ自分でポストに投函しました。その時はやりきった感満載で、今頃誰かのために役立っていることを願うばかりです。
2回目のヘアドネーションはないと思いますが、これからもやってみたいと思ったことは挑戦したいと思ってます。
2024年(令和6年)も早2月となりました。4回目の原稿執筆を担当することとなり、元日から頭を悩めている自称イシス神のoshizusanです。
コロナ禍を経てピアサポート事業が2022年11月に再開されてから1年4ヶ月になろうとしています。新型コロナウイルスの扱いが5類に移行されインフルエンザと同様となり人の動きもグローバル化されてきました。私はというと、久しくピアサポーターの担当から離れていたためか相談者の皆様のお話をきちっと聴くことができるかしらと考えたり、心配したり、ベテランの先輩とご一緒させてくださいとお願いしたりして何とか現在に至っております。
相談者の皆様と、深刻なお話にもかかわらず明るく笑いあったり、就労相談の傾聴を体験させていただくことなどと私自身有意義に勉強させていただいております。ピアサポーターも話を聴くことを通して相談者の皆様方に育てられ成長させてもらえる関係にあるのですね。大変ありがたいことですね。最近つくづくそう感じております。
私自身が独自に開催している「がんサロンみち草」にもいろいろな方たちがお話に来てくださっています。「話をする場所が見つかりよかった」とか「スッキリしたわ~」とか言って帰られる方もおります。これも一つの方法でよいのかもしれません。私たちも試行錯誤を繰り返しながら続けていければと思っています。継続は力なり!!ですね。
1月は大変な事態が2件ありました。一つ目は能登半島地震の発生です。緊急地震速報がテレビや携帯電話で流れる中、揺れを感じつつもあの甚大な被害をもたらした東日本大震災を思い起こしておりました。これから寒さが一段と厳しさを迎える中で、老若男女を問わず子どもたちも障がいのある方々も含め心のケアや生活再建の道筋が必要になるでしょう。すべての被災者の皆様方へ心よりお見舞い申し上げます。被災された方々が一日も早く元の生活に戻れますことを祈りたいと思います。
二つ目は羽田空港での日本航空機と海上保安庁の航空機の衝突事故です。日本航空機の乗客・乗務員は全員無事とのことで安堵いたしましたが、海上保安庁機の方は重症者と死亡者が出た様子です。歓喜と哀悼が表裏一体の大惨事となってしまいました。
2024年のスタートが悲惨な幕開けとなりましたが、明るい未来を信じて前を向いて進んで行きたいですね。信じましょう、明るい未来を!!
私の母は100歳を過ぎ、筋金入りの生命力の強さに感心する日々ですが、可愛いおばあちゃんになってきています。穏やかなる生涯と幸せであったといえる生涯を祈りつつ、最期までアシスト出来るよう願っている毎日です。
それでは「第4回 母と私のコラボ展」とご鑑賞ください。心和まれれば幸いです。
当院には緩和ケア病棟があります。
2023年の10月から、「緩和ケア病棟オリーブ」という愛称がつきました。オリーブの花言葉の「知恵」と「平和」から、医療者は「知恵」を絞り患者さんのからだとこころのつらさを和らげること、そして、患者さん、ご家族にとって「平和」で穏やかな時間が過ごせるように、という願いを込めオリーブとしました。
緩和ケア病棟は、がんを治すことを目標にした治療(手術、薬物療法、放射線治療など)ではなく、がんの進行に伴う、からだやこころのつらさを和らげる治療やケアを行うところです。 そして緩和ケアはがんと診断された時からはじまり、患者さんを支える家族もまたケアの対象としています。当院の緩和ケア病棟は、「患者さんがその人らしく穏やかな日々を過ごせるように、からだやこころのつらさを和らげることをめざします」という理念を掲げ、医師、看護師、薬剤師、MSW、リハビリ、心理士などの多職種と協働して、患者さん家族に寄りそい、温かい看護と医療で日々患者さんを支えています。病棟には広々とした談話室とキッチン、(自慢の) 屋上庭園があります。庭園の散歩や好きな音楽をかけたり、患者さんご家族の方が、居心地よく過ごしてもらえるように努めています。誕生日や記念日のお祝いや、夏祭り、クリスマス会など季節のイベントも行っています。昨年のクリスマスは渡辺院長のピアノで合唱をしたり、 看護師のハンドベル演奏を行いました。
茨城がん体験談スピーカーバンクが開催する「第8回がん体験談フォーラム」をご案内させていただきます。フォーラムは2部制になっており、第1部はがん体験談、第2部は医師・茨城県庁職員・がん体験者がそれぞれの立場で「茨城のがん対策」を語ります。第2部のシンポジストには茨城県のピアサポート事業立ち上げに奔走し現在も尽力している八木さんと、現在学校や職場などでがん体験を伝えがん教育に貢献しているスピーカーバンクの志賀さんが登壇します。専門職だけでなく、がん体験者の立場から茨城県のがん施策の展望が聞ける貴重な機会ですのでアクセスしてはいかがでしょうか。
感染症対策のため今回もYoutubeによる限定配信となります。ご希望の方は下記メールで申込みをお願い致します。
日 時 令和6年3月5日(火)から配信(Youtubeによる限定配信)
参加費 無 料
内 容 第1部「がん体験談」を語る(発表者は茨城がん体験談スピーカーバンク・スピーカー)
①体験談 「私のがんの話」 塙 喜一氏
②体験談 「患者からみた茨城のがん対策」 八木 淳子氏
第2部「茨城のがん対策」を語る
茨城県総合がん対策推進計画 -第五次計画―について
パネルディスカッション
永井 秀雄氏 茨城県立中央病院名誉院長 練馬光が丘病院副管理者
伊東 正憲氏 茨城県保健医療部健康推進課 がん・生活習慣病対策推進室室長
志賀 俊彦氏 茨城がん体験談スピーカーバンク・代表
八木 淳子氏 茨城がん体験談スピーカーバンク・副代表
主 催 茨城がん体験談スピーカーバンク ホームページ http://iba-gan.jp
申込み 事前申込制 メール info@iba-gan.jp
問合せ 第8回がん体験談フォーラム事務局 メール info@iba-gan.jp
4回目のブログとなりました、北茨城市のyamachampsanです。
2022年8月で乳がんの手術から5年が経過し、その間の定期健診でも特に異常が認められなかったため、ホルモン治療も終了しました。
今後は1年ごとの検診となりました。
その際、先生から1つのご提案をいただきました。
母を膵臓がんで亡くし、自分も乳がんになった人に対しては、今後の乳がんの再発と卵巣がんの危険性が高くなるため、その可能性を検出するための遺伝子検査があるとのことでした。
遺伝子検査といっても血液を採っての検査、ということで検査自体は簡単なものの、分析が大変そうなことは想像できます。従って、検査費用も少しお高めであることをお聞きしましたが、遺伝子は年齢を重ねても変化するものではないため、心配しているよりも確認しておいた方が良い、と判断し検査を受けることにしました。結果を先生からお聞きするまでは約5週間、結果は「陰性」であったため、一安心しました。
乳がんでのホルモン療法は終了したものの、現在は子宮腺筋症というもので、また別のホルモン剤を飲み、生理を止めて様子をみているところです。
私の場合は、ホルモン剤を飲んでいる方が体調も良く、あまり体調の心配をせず仕事に趣味に元気に飛び回ることができています。しかし、このホルモン剤は6ヶ月間しか飲むことができない薬、とのことで、2024年4月頃にはまた次の手を考えないとならないかもしれません。
薬を飲んでいても元気に生活できるのが何よりです。
おかげで、2023年も趣味(B’zの追っかけ)に打ち込むことができました。
パワースポット巡りも少々、神々しい光景に出会ったときの感動と言ったら、良いことがないはずない!という感じです。
また、11月には岡山県津山市に旅行に行きました。津山城というお城があり、もみじ祭りでライトアップをしていました(写真参照:岡山県津山城にて)。
やっと、厳重な予防をすればどこにでも出かけられる環境が整いました。
感染に十分注意しながら、またいろいろなところに行き、いろいろな楽しみを見つけたいと思います!!
国立がん研究センターから「患者・市民パネル募集」の案内が届きましたのでお知らせいたします。
「患者・市民パネル」は国立がん研究センターが発信するがん情報サービスに、患者さんや一般市民の皆様の視点を取り入れるため2008年度から募集を行っています。
主な活動内容は患者・市民の立場から意見交換会などの会議へ出席していただき、取り組みなどに対する意見をいただくこと、がん対策に関わる活動(講演会の案内など)を広報していただくこと、パンフレットやウェブページの情報の見やすさ、わかりやすさのチェックなどです。
多様な視点からご意見をいただくため、居住地域やがんの種類、立場に偏りのないメンバー構成で、原則100名、任期2年間で半数ずつ改選しているそうです。
詳細につきましては、下記 国立がん研究センター がん情報サービスのホームページへアクセスし確認をお願いいたします。応募締め切りは1月12日(金)です。
国立がん研究センター がん情報サービス 2024年度 国立がん研究センター「患者・市民パネル」募集
https://ganjoho.jp/public/news/2023/panel_2024.html
みなさまこんにちは。
ピアサポーターの“もん・もん”です。
ピアサポートが再開してから少しずつでも相談者の方々が来て下さっていること嬉しく思います。ありがとうございます。
私の6年前ですが、術前抗がん剤の治療が決まってから治療が始まるまでの時期、第2の気持ちの不安定期だったように思います。そのときにピアサポートを利用させていただきました。いろいろ不安なことがある中で、がんの経験者であるピアサポーターの方とお話しし、具体的な体験談を伺っていくうちにだんだんと自分のことも話せるようになって安心感につながっていき心強くもありました。
と今は言えますが、その当時すんなりと行動に移せたわけではありません。一歩踏み出すまで時間を要しました。
私の場合ですが、「誰かに話を聞きたいな。でも、何を聞いたらいいのかもわからない…」「自分のこともきいてほしいなぁ。」「“ピアサポート”ってあるけど、そこって誰でもいけるのかなぁ?」と分からないことばかりでした。会計窓口に並んでいる時に『がん相談支援センター』『ピアサポート』の表示が目には入るけど、中々あの自動ドアの中へ入る勇気はなく足が向きませんでした。
そんな中、トイレ内にリーフレットが掲示されていて、周りの目を気にすることなくじっくりと目を通し写メることも出来ました。
問合せ先、開催日時、場所が書かれていたので、まずは『がん相談支援センター』に電話をして自分の状況を話すと『ピアサポート』につないでいただけたのです。
ほんの少しの一歩だけどホッとしたのを覚えています。
ピアサポートのピアは、「仲間」と言う意味です。ピアサポーターもがん体験者ですので「仲間」として相談者さんのお話を伺ったり、体験談を通してお気持ちを分かち合えたらと思っています。
お待ちしております。
[ピアサポート事業]
日 時:毎週木曜日 13:00~15:30
場 所:本館棟1階 ①番 医療サポートセンター 相談室3
問合先:日立総合病院 がん相談支援センター
電 話:0294-23-8730(直通) *月~金曜日の病院開院日 9:00~16:00
私のリフレッシュは、自然や音楽に触れることです。それと友人とのおしゃべりがとても大事!美味しい物付きならなお、幸せです。夏にはマイナスイオンをたっぷり浴びました。ミュージカルやライブにも行きやすくなった今日この頃、たくさんのメッセージをもらって励みになったり、共感できたり、時には涙も流せたり…
心の栄養になっています。
病気が分かった時は、こういうことはもう出来なくなってしまうのではないか?とマイナス思考しかありませんでした。それが、今こうして好きなことが出来ていることに幸せを感じています。“自分時間”や“自分のお楽しみ”があるとそこに向かって頑張る気持ちも出てきます。ただそれは当たり前なことではないので“いま”を大切に日々過ごしていきたいと思っています。
みなさん、こんにちは。ピアサポーターのブランです。
早いもので2023年も残りわずか。今年の暑い暑い夏が長かったせいで秋が短く、全く今年が終わる感じがしません。そして暖冬だそうですね。やはり温暖化のせいでしょうか…「地球沸騰化」などという言葉も聞かれ、気候変動は大きな災害や農作物へのさまざまな影響など、今までは考えもしなかった事態が起きているようです。私たち個人に出来ることといえば、コツコツ小さなことを見直していくことくらいなのでしょうか。(我が家は省エネタイプの冷蔵庫に買い換えました!)
さてさて。このサイトをご覧になっている皆さんは、現在、日立総合病院を受診中でしょうか?それともこれから受診される予定でしょうか?ご家族の付き添いの方もいらっしゃるかもしれませんね。
日立総合病院(通称「日病」)には、診察や治療の待ち時間、息抜きになるような場所やサービスがたくさん用意されています。今回のリレーブログでは、私が選んだ《日病・ホッと一息スポット》をご紹介します。
①患者図書室「モンキーポッド」
このブログではすでにご紹介済みの患者図書室です。
病気や治療に関するたくさんの書籍やガイドブックがあり、自由に閲覧することができます。パソコンやビデオも利用可能です。また、司書さん厳選の大人も楽しめる絵本もありますよ。日立の押し花サークルの作品も展示されており、ホッと一息出来ること間違いなし!
ちなみにモンキーポッドとは、「この木なんの木気になる木~♪」のCMでおなじみの木(日立の樹)の名前です。
※開館 月水金→9:00~14:30 火木→9:00~12:00
②なごみの広場
正面玄関からエレベーターで2階にのぼり、採血の待合室の反対側にある休憩コーナー。日病の創設に尽力した高尾直三郎氏や病院の歴史に関する展示があります。座り心地のよいベンチやとカウンターテーブルがあるので、ゆったりと静かに、落ち着いた時間を過ごすことができます。木材や畳素材など和風で統一されていて、まさに「和み」!ここにも絵本があり自由に読むことができます。手に取ればばホッと一息、気持ちが温かくなりますよ。おすすめのスポットです。
③れすとらん幹
3階第2駐車場や鳩ケ丘駐車場方面にある食堂棟の2階にあります。コンセプトは「おいしいと健康を地元の食材で!」。地産地消をベースに野菜たっぷりで塩分控えめなメニューが揃っています。デザートやドリンクメニューも豊富。お腹も満たされ心身ともにホッと出来そうです。
ちなみにピアサポのグルメ担当のんちゃんおすすめメニューはナポリタンだそうですよ。
※営業時間 10:00~15:00 (病院が休診日はお休み)
④ファミリーマートとイートインコーナー
以前鳩ケ丘駐車場側にあったファミリーマートが、昨年11月に2号棟1階にリニューアルオープンしました。おにぎりやお弁当からドリンク類、たくさんのコンビニスイーツ、入院に必要な日用品まで品ぞろえが豊富!店内は明るい雰囲気で、広いイートインスペースもあるので、気軽に待ち時間に軽食をとりながら待ち時間を過ごすこともできます。
※営業時間 6:30~20:30
⑤スターバックスコーヒー
1階の受付奥にあるおなじみのスタバです。明るい窓側にカウンター席もあり、おひとり様でもゆっくりホッと一息することができます。私は半年に1回の検査結果を聞きに行く際には、おいしいケーキやドリンクを自分へのご褒美として楽しんでいました。かわいいグッズやお菓子をお土産にするのもいいですね!時間によっては病院スタッフも列に並んでいたり、診察室とは違うお顔を見ることができたりもするとかしないとか?!
※営業時間 7:30~19:00(病院が休診日はお休み)
⑥ピアサポート相談コーナー
最後にご紹介するのは、毎週木曜日の午後に私たちピアサポーターが滞在しているコーナーです。本館棟1階①番の曇りガラスの自動ドアの奥にあります。季節のイラストが描かれた看板(黒板)が目印です。部屋の中は明るく大きなテーブルを挟んでお座りいただけます。電話での予約制ではありますが、飛び込みも大歓迎です。ぜひお気軽に利用してくださいね!ピアサポーターが二人一組でお待ちしております!
※活動日 毎週木曜日 13:00~15:30
〇番外編 助川城跡公園
日病を出て山側を行くと、ひっそりと静かな場所にある公園です。幕末に異国船からの海防のために築かれた助川海防城の跡地が整備されています。お天気のいい日には、日立の街並みの向こうに太平洋を一望できます。海と山に挟まれた日立市ならではのすばらしい景色を堪能出来るおすすめスポットです!
いかがでしたか?みなさんすでにお気に入りの場所や、気になる場所がありましたか?
病院に行くのはちょっとなぁ…という時、また、あー嫌だな…辛いなぁ…という時、ありませんか?そんな時に、ぜひ気持ちを落ち着かせたり、いつもの自分を取り戻したり、リフレッシュできる場所としてぜひ利用してみて下さいね!
(私も次の人間ドックが終わったら、れすとらん幹でケーキセットをいただく予定です♪)
がん体験者が運営している「ピアサポートいばらき」から土曜に開催しているピアサポートの案内が届きましたのでお知らせいたします。対面のほかWebでも開催していますので、平日は都合がつかない方や外出が難しい方も、この機会にアクセスしてみてはいかがでしょうか。
利用は各時間1名、先着順で予約を受付しています。
お申し込み・お問い合わせは下記へお願いいたします。
〔問合せ先〕
ピアサポートいばらき
E-mail:peeriba@yahoo.co.jp FAX:029-852-7097(八木さん)
URL:https://peer-iba.jimdosite.com
皆さまこんにちは。
4回目の登場となりましたピアサポーターのナチュリラと申します。
月日が経つのは早いもので、3回目はちょうど1年半前に担当させていただきました。
その間にピアサポート窓口も再開し、少しずつですがまたお顔を見てお話をさせていただく機会が戻ってきたことが嬉しく思います。
あれから1年半が経過しましたが、私の生活はそこまで大きな変化はありませんでした。
週3回の仕事は続けながら、高年齢になる家族の受診付き添いや家事フォロー、友人たちとの時間も大切にすることができています。
ここ1年間での出来事としては、10年間のホルモン剤(タモキシフェン)の服用を終了し、無治療1年後にPETなどの検査をして卒業できるか?という矢先に肋骨の痛みで、整形外科や乳腺外科を受診し、レントゲンや超音波検査、骨シンチ検査、PET検査などフルで検査していただきました。結果はグレー?
はっきりせず、その当時咳喘息がひどく咳が出ていることが多かったので、もしかしたらそこからの痛み、骨の損傷があったのかもしれません。
念のためということでタモキシフェンの服用がそこからまた再開になりました。
そして今年7月、再度PET検査をし前回の画像より炎症反応が消えていたので良くなったとの判断にてタモキシフェンを隔日服用で、また1年後の検査となりました。
だるさやホットフラッシュなど、ホルモン剤の副作用もまた出たりしていますが少しずつ付き合いながら2日に1回服用を続けている状況です。
今回は前回途中になっていたお話を続きから書かせていただきたいと思います。
前回は治療中の家族の支えについてお話しました。
発症してから長い道のりでしたが、感謝の言葉だけでは伝えきれないほど、周りに助けてもらってきた歳月でもありました。
自分自身ががん患者になり、がん患者をもつ家族という立場になったことで気づいたことがあります。それは何気なく口にする『頑張れ!』や『大丈夫よ!』という言葉を使う難しさです。個人的には大丈夫という言葉は大好きで、前向きになれ、安心につながる言葉だと感じるのですが…
私たち家族はがん患者の父に対して頑張れとは言いませんでしたが、『大丈夫よ!』は何度も使い、父はおだやかに治療を受けていました。
その人その人の状況で受け取り方もさまざま。1つの言葉が“辛さ”にも“優しさ”にも変わるのだと感じました。
そして言葉はなくても、普段通り接するということは何よりの優しさなのかもしれません。
6年前にバリアフリー講座でスピーチさせていただいたのですが、もうここには6年後の私がいて、この6年の中でいろんな変化もありました。
毎回半年に1回の定期診察に付き添ってくれていた夫も、ここ数年は全く行ってくれなくなりました(笑)
あの当時は診察室にも一緒に入ってくれて、クリアするたびに診察室を出てから「良かったね~」と握手をしてくれたものでした。今では、帰宅して『今日どうだったの?』という感じで、私の元気そうな姿から心配はしていないのでしょう(笑)
その頃はクリアして“また生きられるんだぁ”と心の底からホッとしたのを覚えています。
もちろん今もですが。
今年の夏はコロナが落ち着いたのもあり、家族3人で京都~大阪~横浜へ旅してきました。
体力もこの12年でだいぶつきました。スパルタ夫のおかげで京都では20キロ以上もレンタサイクル(もちろんアシスト付き)で走って神社仏閣巡りをしてきました。学生時代に修学旅行で行った場所を巡って、大人になってからの景色も良いものでした。
自分ががん患者だった事を忘れるくらい、頑張りました(笑)
もちろん私が辛いときは、無理せず体調に合わせて動いてくれるのでそこは感謝です。
とはいえ、ほとんど夫ペースではありますが…(泣)息子はそんな母のそばでいつも笑ってくれる強い味方です。
そんな息子も病気がわかった時、2歳だった子が来年高校生!びっくりです。
これからも一緒に旅行へ行って楽しめたらと思います。
再発に対してはやはり不安はつきものです。今回の肋骨の痛みも、骨転移?と不安がよぎり、ご飯も美味しくないし、大好きなお笑いを観ても笑えませんでした。
それだけ健康で悩みがないという状態は、“当たり前のようで当たり前ではない”ということ。体調が良いということは、毎日が充実するということなのでしょう。
いつも元気でいられるのが一番ですが、副作用などでそうはいかない時もあるので、その時々で自分と向き合い、甘やかしながら前を向いていけたらよいと思う今日この頃です。
これからも同じピアサポーターの“のんちゃん”や“がん友達の同志たち”と一緒にまた山登り、里山歩きを楽しもうと思います。
山はキツイこともありますが、登った後の爽快感、達成感が最高です。
また行きたくなるのが本当に不思議です。山が私を呼んでいるのです(笑)
一喜一憂しながらも、医療の日進月歩を信じ、希望をもって今を大切に過ごそうと思います。
経験を活かせるような、支えとなれるような、ピアサポーターになれればと思っていますので、治療の悩みなど一人で抱えている方、家族がまさに告知されてどう接したらいいのかわからない方、その他なんでも大丈夫です。気持ちを話すことはとても大切です。毎週木曜日お話に来てみてください。お待ちしております。
当院ではがん治療を受けている方を対象に、毎月第2水曜日13:00~16:00、社会保険労務士・ハローワーク日立の職員・日立総合病院のがん専門相談員(社会福祉士)の3名で仕事に関する相談をお受けしています。
がんになっても仕事と治療が両立できるよう傷病手当や年金など社会保障制度の活用をはじめ、離職した方には失業給付の説明や職業訓練制度の紹介、仕事探しの支援もしています。具体的な相談がなくても仕事のことについて話がしたいという方もお受入れしておりますので、どうぞお気軽にお越しください。
予約なしでも利用できますが、予約が入っている場合は先約を優先しますのでお待ちいただくことをご了承願います。
【仕事に関する相談事業のご案内】
日 時 毎月第2水曜日 13:00~16:00
場 所 本館棟1階 ①番医療サポートセンタ 相談室3
対象者 がん治療を受けている方(日立総合病院以外で治療している方の相談にも応じています。)
対応者 3名
・社会保険労務士:社会保険制度全般(傷病手当・年金など)
・ハローワーク :失業給付・求職支援(求人票提示)・職業訓練など
・がん専門相談員:仕事と治療の両立支援
(職場に提出する診断書や復職支援プランの相談にも応じます)
予 約 予約センター 直通電話:0294-23-8341 受付:診療日の9:30~15:00
「仕事に関する相談の予約をしたい」とお伝えください。
問い合せ先 がん相談支援センター 担当:天池(アマイケ)
直通電話:0294-23-8730(受付:診療日の9:00~16:30)
ブログも4巡目になりました。コニままです。
前回も前々回も、コロナのことで書き始めていましたが、ようやくピアサポートも再開されました。
治療始めたばかりの人はピアサポート知らないのでは、と思ったりしていましたが、病院の方の声かけもあり少しずつドアをノックして入って来てくれています。うつむき加減で涙ぐんでいた人が、「こんなにがんのこと話したの初めて」と言って笑顔になっていく様に、再開されて良かったなあ、とうれしくなりました。私たち、ピアサポーターもこの時を待ち望んでいました。
今年は、さくらロードレースも再開され満開の桜の下を沢山のがんの仲間たちと歩くことができました。スマホでつながってはいましたが、やっと会うことができた仲間たちはみな笑顔でした。
今はまだお休み中ですが、日立病院には「さ・く・ら」という血液の患者会があります。「元気になって桜を見に行こう」と名付けられたようです。仲間と桜を見に行くことが大きな目標になっているのです。
桜は春の喜びと、私たちに与えてくれるエネルギーがあるのでしょう。桜って、すごいですね。
17年前、私は2月に大腸がんの手術をして桜の時期はまだお花見を楽しめる状態ではなく、翌年の4月は転移のための肝臓の手術で、来年はお花見にいけるかなあと病室の窓から遠くの桜を眺めていました。
その年の秋には、またまた肝臓に転移、S状結腸がんで人工肛門になり、翌年の春はストーマの心配をしながらのお花見でした。
その後、ハワイ旅行中に腸閉塞で手術、肺にも転移し手術をしましたが、今ではそのような時があったのも忘れるくらい元気でありがたい日々です。桜の季節には春の喜びとともに、いつもその時々のことが頭をよぎり、よみがえってきます。
ブログを書き始めると、がんと診断された時や転移、再発の治療中の時のことなどいろんなことが頭を巡ります。がんになって、たくさんの人と出会い助けられもしました。2回目の入院の時、4人部屋の病室の3人が子どもも同い年だったこともあり、体調の良い時に部屋の真ん中に椅子を持ち寄っておしゃべりをしていました。回診で入ってきた医師が「なんだか楽しそうだねえ」と言って笑っていました。おしゃべりをしていて保険の話題になったことがありました。がんになる少し前に保険を見直し一回だけですが高額の保険を下りるという人が、「どうしても欲しい車があるの」「買ったら乗せてね」。いつもおしゃれな人は「たくさんは下りないけどデパートに行って服を買いたいなあ」と、そんな話も楽しい時間でした。ある時その中の1人に「3人とも再発、転移の仲間で良かった」と言われた時には驚くとともに複雑な気持ちになりました。楽しくおしゃべりしていても抱えているものの重さと不安は同じで分かり合える仲間になり、それぞれの生き方、考え方を教わりました。
ピアサポートや患者会でも多くの人と知り合い、楽しい時を過ごすこともあります。年齢も、住む所も、趣味も何もかも違いますが、ただ一つのがんと言う共通点で、太い絆が結ばれています。
これからは、さまざまな活動も再開されるでしょうから、積極的に参加して仲間を見つけてください。気持ちが分かり合える人がいるのは心強いです。
身体が落ち着いたころ、ライアーという楽器に出会いました。約100年前にスイスで音楽療法のためにできた楽器(竪琴)で、ひざの上に置いて指で奏でます。やさしい音で、音と音が重なり合いハーモニーが生まれると弾いていても心地よく、私にとって大切な時間と仲間たちが出来ました。コロナ前には日立総合病院の緩和ケア病棟でクリスマスコンサートをしました。ようやく少しずつ地域でのコンサートができるようになり、練習にも力が入っています。
元気だった時には出会うことのなかった人たちや楽器の仲間たちのお陰で、今の私は充実した日々を過ごしています。このブログを読んで、ピアサポートの所に行ってみようかな、どんな人がいるのかなと思って来てくださるとうれしいです。
写真は「ライアー」と、「ツタンカーメン」という名のさやえんどう。ツタンカーメンという名が、ロマンを感じます。
皆様こんにちは、ロスタイムです。
ピアサポート窓口が再開して半年余り。まだ新型コロナの不安が残る中で、感染対策に最大限留意しながら再開を決めてくださった病院関係者の皆様に感謝です。何度も来てくださる相談者さんもあって、サポーターとしても嬉しく思っています。
マスクの着用が個人の判断になってからは、だいぶ風通しが良くなったというか、気分的に楽になったように感じています。
先日久しぶりに水戸市内で狂言の舞台を観ました。個人の判断ではあっても観客のほとんど全員がマスク着用。比較的年齢層が高かったこともありますが、やはり人が集まる場所では対策をしていこうと考えているのだと思います。
狂言が始まる前に簡単な解説をしてくれ、その中で「おかしかったら大いに笑ってくださいね。演者の励みになります。狂言というのはそうして楽しむものです」というお話がありました。
それを聞いて、2021年6月に舞台を観に行った時のことを思い出しました。その頃は、出演者に感染者が出たりすると即公演中止になり、開演に漕ぎつけられる舞台は運が良いと言われるくらいの状態でした。満席の入りでしたが、検温・マスク着用は必須で、うっかり隣席の同行者に話しかけようものならば、会場の係員が血相を変えて飛んで来て、「会話はご遠慮ください」と書かれたプラカードを目の前につき出されるというありさまでした。出演者への応援は拍手のみでお願いします、と繰り返しアナウンスがあり、舞台に興じて思わず声が出たり笑ったりしたら、慌てて口を押えなくてはならないような、そんな雰囲気がありました。人が集まって何かを楽しんだりすることは悪であるというような空気。やはりどこか異様だったなぁ、と思います。人類が経験する未知のウィルスにどう対処したものか、誰もが計りかねていました。
今回の狂言は罪悪感なしに笑うことができて、そのことがとても心地よく感じました。笑えるのっていいですね。笑うと免疫力がアップするとか、脳がリラックスするとかいろいろ言われていますが、難しい理論はわかりません。でもにこりともしない人よりよく笑う人が好きです。
狂言の帰り道、レストランに入りました。隣のテーブルには1歳くらいの赤ちゃんがベビーチェアに座り、パパとママ、そして祖父母らしき人に囲まれていました。その赤ちゃんが突然キャッキャッと笑い出しました。「え?何がおかしいの?」「何見てるの?」パパやママは不思議そうですが、赤ちゃんは嬉しそうに笑っています。つられておじいちゃんおばあちゃんが笑い出し、周りが笑ったことで余計に嬉しくなったのか赤ちゃんの笑い声は止まりません。とうとうみんな笑い出し、こちらまで楽しくなってしまいました。笑い声は人を幸せな気分にさせるようです。
「楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しいのだ」というウィリアム・ジェームズの言葉に心から共感してしまった出来事でした。
がんを経験してから、一日一笑を心がけています。一笑に限らず十笑でも百笑でも!同じ生きるなら楽しい方がいい。
だから常に笑えることを意識しています。そんな笑える小ネタを一つ。
知り合いのおじいちゃんが、この方は大の野球ファンなのですが、WBCをとても熱心に観戦していました。そこで注目したのがアメリカ国籍ながら侍ジャパンのメンバーになったラーズ・ヌートバ-選手。「ヌードバーは守備がいいよな」とか「ヌードバーのペッパーなんちゃらをみんな真似してるな」とか、おじいちゃんはなぜか「ヌードバー」と覚えてしまったようなのです。いくら茨城人でもここは濁音にしないでほしかった。私は‘‘衣服を身につけないお姉さんが出て来る酒場?’’をイメージしてしまって(不純ですね)おかしくておかしくて。ヌートバ―選手の顔を見るたびに思わず思い出し笑いです。ヌートバ―選手、ごめんなさい。カージナルスでのご活躍を応援しています!
新型コロナウィルス感染症の位置づけが変わっても、今後また新たな変異株が出現しないとも限りません。大きな波が押し寄せる可能性もあるでしょう。それでもあまりにも多くの規制がかかると、人は委縮してしまいます。できる対策を取りながら、笑うことを忘れないでいたいなと思うこの頃です。
患者図書室をご存知ですか。
当院では、患者さん中心の安全で質の高い医療を提供し、患者さんと病院のお互いが信頼し、協力し合うことにより最善の医療を提供することをめざしています。患者さんやご家族が、病気について詳しく知りたいという気持ちに寄り沿い、そのような場と情報提供を行うため、医療情報を中心とした患者図書室を院内に設置しています。
場所は、本館棟2階の入退院支援室および採血室待合室の隣にあり、病院診療日の9時から12時まで利用可能です。
今回は「患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版」をご紹介いたします。
納得のいく医療を受けるためには、患者さんが治療や診療方法について正しく理解したうえで、医師と相談し、ご自身に合った治療を選択することが大切です。
本書では、乳がんの患者さんやそのご家族が、いま知りたいことについて、正しい情報をわかりやすく得られるよう、最新の情報をもとに、患者さんからの計65の質問に対する回答と解説を掲載しています。お時間のあるときにぜひお立ち寄りください。当院のがん相談支援センターのスタッフやピアサポーターにお声掛けいただいても閲覧は可能ですよ。
図書室司書 大沼由紀子
初めてブログを投稿させていただきます。
nonと申します。
私はこれまで、7回の乳癌と子宮癌を乗り越えて来ました。
20年の月日が流れ、姉の勧めもありピアサポーターになりそこで、今までの人生観を変えるほどの先輩ピアサポーターに出会ったのです。
その方の『ようこそいらっしゃいました』の言葉で、自分が守って来たものが崩れました。
誰にも話さないで孤独感を抱きながら独りで立ち向かってきた病気の辛さを、経験者に(仲間に)共感してもらえる…そんな場所があったんです。心の中に長年立ち込めていた霧が晴れた気分でした。
病気と戦うのは自分独りですが、その後ろには仲間もいます。
癌になってもひとりじゃない。
癌闘病の辛さや不安を話せる場所があります。
どうぞピアサポートにいらしてください。
ご家族の方も大歓迎です!
お待ちしています(^^)