日立では、環境経営を推進するため、2003年にSI-LCA*1(System Integration-Life Cycle Assessment)という手法を開発しました。SI-LCAは、サービス・ソリューション製品の調達、設計・開発から使用、廃棄に至るライフサイクルでの環境負荷(CO2排出量)を評価する手法です。サービス・ソリューション製品の導入は、人や物の移動や資源消費を削減できるというプラスの効果がある一方、IT機器を使用することで、製造のための資源消費や運用時のエネルギー消費で環境負荷が増加するというマイナスの影響があります。SI-LCAはこの両面を、ライフサイクルで影響が大きい10個のステージの各々の環境負荷を足し合わせることで、サービス・ソリューション製品の全ライフサイクルの環境負荷を算定します。
SI-LCA算定手法の各ステージにおける評価内容と環境負荷(CO2排出量)計算例について以下に示します。
(数値については仮定の値です)
SI-LCA使用ステージにおいて、サービス・ソリューション導入前・導入後の評価を実施し比較することでサービス・ソリューション導入による環境負荷(CO2排出量)低減効果を算定します。
評価対象 | 主な環境負荷項目 |
---|---|
作業工数 | 人(顧客、エンドユーザ)の作業時間 |
IT機器電力 | サーバ、ストレージ、ネットワーク等の消費電力 |
人移動負荷 | 乗用車、バス、鉄道による移動 |
物移動負荷 | トラック、貨物等による機器等の移動 |
通信データ量 | インターネット環境のネットワーク通信データ量 |
倉庫スペース | 倉庫の面積 |
消耗品 | 紙、メディアの枚数等 |
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