眼鏡やヘルメットのように頭に装着することで、映像を見ることのできるデバイスのこと。外の景色が遮断され、ディスプレイの映像だけが見える「没入型」と、現実の景色にディスプレイの映像が重ね合わさって見える「シースルー型」に大別される。没入型は、仮想の世界に浸りやすいという特性があり、ゲームや映画の鑑賞に用いられることが多い。シースルー型は、目的地への道案内や、人の顔を認識して情報を表示するようなAR(Augmented Reality:拡張現実)技術と組み合わせた用途が期待されている。また、工場や医療現場での作業支援にも取り入れられ始めている。
1990年代後半に、民間用の機器として各メーカーから発売され話題を呼んだが、機能や性能の面で限界があり、あまり普及しなかった。その後、小型化やARの技術が進歩し、2010年代に入って各メーカーが相次いで発表したことで、再び注目を集めている。日常生活やビジネス面などあらゆるシーンで情報量が増加した昨今、ハンズフリーで情報を得られるデバイスの需要は高いと考えられ、幅広い用途が期待されている。