株式会社日立フーズ&ロジスティクスシステムズ
理事
ソリューション第一事業部
事業部長
栗田 琢 氏
SAP S/4HANAへの切り替えについては、SAP ERP導入時から関わってきたメンバーが主体となって対応できる間に実施し、またDR環境を早期に実現できるよう2018年5月の本稼働をめざしました。特徴は、現行システムをそのまま移行する「コンバージョン」ではなく、新たなITインフラを用意して新規にSAP S/4HANAを構築する「リビルド」を採用したことです。その理由について、ニチレイと日立製作所が共同で設立し、ニチレイのIT開発と運用保守を担う日立フーズ&ロジスティクスシステムズ(以下、日立F&L)理事 ソリューション第一事業部 事業部長の栗田 琢氏は次のように説明します。
「1つは、今までアドオンで対処してきた不定貫(食肉など個々の重量が異なる商品の管理)の機能をSAP S/4HANAの標準機能で実装するためです。また、既存システムはUnicode未対応だったので、Unicode化してさらにアップグレードするという手間を避け、開発コストを低減したいと考えました」
プロジェクトは、日立F&Lの親会社でありERPプロジェクトに精通している日立製作所の知見を活用。日立製作所と日立F&Lが連携して推進しました。
「SAP S/4HANAは新しい技術だけに、プロジェクトの実績と技術力を重視しました。当社が導入を検討した2015年9月当時、日立グループの総力を結集したSAP S/4HANAの導入支援ソリューションがリリースされ、導入方法論が確立されていたことが決め手になりました」(小松氏)