SAP S/4HANAでグローバルシステムを統合。サプライチェーン情報も一元化し、需要予測と意思決定の迅速化を実現
〔1〕グローバルで基幹システムを統合し“One Oclaro”の実現へ
日本オクラロ株式会社
オペレーションセンタ
センタ長
會澤 徹 氏
光モジュール、光通信デバイスの世界的メーカーであるオクラロ。本社と一部の研究開発部門を米国カリフォルニア州のサンノゼ、主たる研究開発と生産部門をイギリス、イタリア、中国、日本に有し、全世界に販売網を展開しています。日本法人である日本オクラロ株式会社(以下、日本オクラロ)は、半導体光デバイス、レーザーダイオード、光送受信モジュールなどを製造し、通信機器メーカーやデータセンター事業者などに販売しています。
オクラロ全体のIT戦略は米国本社がリードする一方、業務の中核となる生産・販売系のシステムは日本、中国、欧州/米国の3リージョンが独自に導入/構築/運用してきました。そこで既存システムの更改を機に、基幹システムのグローバル統合による業務プロセスの標準化に乗り出しました。日本オクラロのオペレーションセンタ センタ長を務める會澤 徹氏は次のように語ります。
「複数の会社が合併した経緯もあり、同じ会社内でも別の業務プロセスが動いており、まるで別会社のようでした。リージョン間でデータや伝票をやり取りする際も、手作業でデータを合体したり、伝票を別々に用意する必要があり、ビジネスが大きくなるにつれ弊害が出てきていました。そこで、システムが今後の成長の足かせにならないよう、今回のプロジェクトを通じてグローバルレベルでの“One Oclaro” をめざしました」