日立が提案したSAPシステムテンプレート 「HITRY/Global」は、SAP® Best Practicesをベースに、より実務的な業務プロセスに対応する「Point 5 Solutions」や利用頻度の高い業務プロセスを整備した「Additional Solutions」、各国固有の要件や法定帳票などをまとめた「Country Requirement」などの機能を組み合わせることで、エンタープライズ企業のSAP® ERPグローバル展開を最小限の工数とコストで実現するソリューションです。
日立はこのテンプレートに、クレハがSAP® ERPの国内運用で蓄積した業務仕様とノウハウ、新たに整備された標準化仕様を効果的に取り込むことで、最初の展開先となった中国新拠点(販社)のシステムを実質わずか2か月でカットオーバー。その後も中国で1社(製造会社)、ベトナムで1社(製造会社)のロールアウトを急ピッチで展開し、現在は欧州グループと米国グループのシステム開発を進めています。
「各国で事業展開する際の税務や法律面での事前調査と対応、現地スタッフの操作トレーニングや運用上の問題点の集約なども、すべて日立さんにお任せしています。われわれ日本の情報システム部だけでは現地対応までとても手が回りませんので、これは本当に助かります」と須賀氏は話します。海外システムの運用・保守については日立の「グローバルAMOサービス for SAP® Solutions」が採用されており、インフラとアプリケーション双方へのワンストップ対応でシステム稼働率の向上に大きく貢献しています。