第1ステップとしてSHI本社と国内関連会社12社を最初のターゲットに定めた会計システムの導入プロジェクトは、2013年10月から始まり、2015年4月にカットオーバーしました。
国内初となる″ERP on SAP HANA″の導入に向け、SHIではプロジェクト専任体制を敷いて集中的に取り組んだと、財務経理本部 基幹システムプロジェクト 主査(プロジェクト推進当時:プロジェクトリーダー)の加島 俊蔵氏は振り返ります。
「経理およびシステム部門からそれぞれ業務に精通したメンバーを選抜し、専任チームを作ることで、SHIと日立のコンサルタントとSEが一丸となって進めました。日立から提案を受けて設置した会議体がコアとなり、非常に良いコミュニケーションが取れたと感じています」
アドオンについては、日本の会計基準に厳密に合わせることを優先しましたが、SHIだけでは判断できない部分においても日立のグローバルで400件を超えるSAP導入経験から適切なアドバイスが得られたといいます。
プロジェクトに付きものの困難もありました。
「長年運用してきた会計システムではデータ形式やマスターが整備されていない箇所があり、SAP ERPへのデータ移行は難航しましたが、日立のコンサルタント、SEとSHIのメンバーがワンチームになり連携し課題解決できたので、プロジェクトの長期停滞を避けることができました」(山本氏)