ニューノーマルにおける生活や働き方を支援する非接触の指静脈認証装置とソフトウェア開発キットを提供
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大で、ニューノーマル(新常態)時代の働き方や生活様式への転換が求められています。店舗や施設における非接触への対応とリモートワークにおける本人認証の強化が求められるなか、日立は非接触対応の「指静脈認証装置」と「生体認証ソフトウェア開発キット」を開発。ニューノーマルで求められる新たなセキュリティニーズにお応えします。
ニューノーマルな働き方や生活様式への移行が求められるなか、キャッシュレス決済や手ぶらでの入退管理、リモートワーク、ハンコレス業務などの拡大に向け、非接触でセキュアな生体認証が注目されています。
日立が世界で初めて*1開発した指静脈認証は、体の中にある静脈のパターンをデータとして利用するため偽造が難しく、第三者のなりすましが困難な特長があります。
また、指静脈認証の基盤となる独自開発のPBI*2(公開型生体認証基盤)は、生体データを一方向変換し、元の生体データに戻すことなく本人認証が可能な技術です。生体データから秘密鍵を生成するため、ユーザーは鍵情報の管理が不要となり、サーバーには生体情報ではなくPBI公開鍵を保存する仕組みのため、生体情報が漏えいするリスクが極めて低いといわれています。
こうした高い安全性と利便性から、金融機関のATMや、企業のシステムログイン、勤怠管理、手ぶらでのキャッシュレス決済など、多岐にわたる分野で導入が進んでいます。
この技術と実績をニューノーマルで求められるセキュリティシステムにも生かすため、日立はこのたび非接触型の生体認証デバイスである「日立指静脈認証装置C-1」(以下、C-1)と、汎用(はんよう)カメラ向けのソフトウェア開発キット「日立カメラ生体認証 SDK*3 for Windows フロントカメラ」の提供を開始しました。
これらを活用することで、ビジネスから消費者向けまで、さまざまなシーンで非接触での本人確認やキャッシュレス決済の実現が可能となります。
ニューノーマルに対応する生活様式への移行が進むなか、小売店や飲食店での決済、イベント会場・施設の入退管理、フィットネスやゴルフなどのレジャー施設の会員管理に加え、全国展開のスーパーやコンビニなどでも、大規模ユーザーに対応できる非接触型の生体認証装置が求められています。
新たに提供を開始したC-1は、こうしたニーズに応えるもので、指を浮かせた非接触の状態で3本の指をかざすだけで、数百万人規模のユーザーでも認証可能なデバイスです。
従来の指静脈認証装置は部分接触型で、1本の指をかざして認証していたため、対応できるユーザーを絞り込む必要がありました。これに対しC-1は、完全非接触かつ大規模なユーザーに対応することが可能です。状態表示LEDによって認証成功などの状態が一目でわかるほか、内蔵スピーカーにより音声ガイダンスの再生が可能です。
さらにC-1は、QRコード®の読み取りにも対応しており、お客さま業務のさらなる利便性向上に貢献します。
図1 「日立指静脈認証装置C-1」と活用シーン
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リモートワークの普及により、従業員が自宅やサテライトオフィス、コワーキングスペースなど、オフィス以外で勤務するケースが増えています。このため企業には従来のID/パスワード認証ではなく、生体認証を使った高いセキュリティを低コストで実現することが求められています。
新たに提供を開始した生体認証ソフトウェア開発キットは、PCの内蔵カメラや外付けカメラを用いた指静脈認証ソフトウェアを、お客さま企業で開発できる製品です。
このキットを使えば、カメラに指をかざすだけで、お客さまのPCで、Windowsサインインから業務システムのシングルサインオン、電子署名まで一連の本人確認をセキュアに行うことが可能となります。
また、株式会社 日立コンサルティングと連携した「生体認証を活用したDX推進コンサルティング」も提供します。このサービスでは、生体認証を活用したユースケースの紹介や、導入効果のシミュレーション、PoC/導入計画策定を行い、お客さま企業の利用用途に合った生体認証の業務活用や新たなビジネス創出を支援していきます。
日立は今後、POS*4システムベンダー業界最大手の東芝テック株式会社や、セキュリティゲートで業界トップクラスのシェアを誇る株式会社クマヒラと連携し、C-1を組み合わせた新たな生体認証ソリューションをオフィスや流通・小売業などに展開していきます。また、国内外のさまざまなパートナーとの連携で、新たな生体認証ソリューションの開発も積極的に推進していきます。
図2 「日立指静脈認証装置C-1」の適用例
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(株)日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部
セキュリティインキュベーション本部
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