導入ベンダーとして採用されたのは、日立製作所です。選定の理由には、過去に日立製作所と進めたプロジェクトに対する、高い評価が関係しています。まず今回のSAP S/4HANAへのコンバージョンプロジェクトは、後続に控えるシステム展開などの計画により、トラブルなどでの遅延が許されておらず、計画通りでの移行が求められていました。さらに、新規システムの導入ではなく、バージョンアップ/コンバージョンプロジェクトであるため、システムを利用しているユーザーに対して、システムが大きく変更されたというイメージを与えることも許されません。こうした背景から、ベンダー選定時に真っ先に思い出されたのが、以前行われた日立製作所とのプロジェクトでした。
2015年に行われたこのプロジェクトは、会計領域に対してSAP ECC6.0を導入するもので、ベンダーとしてプロジェクトに携わったのが日立製作所であり、運用保守ベンダーの1社でもありました。
これらのプロジェクトやサポートについて指宿氏は「日立製作所はプロジェクトの管理能力が高く、プロジェクトをしっかりとドライブしてくれる」と評価しました。加えて日立製作所の作成するドキュメント類、すなわち成果物が明確に定義されており、高い品質の成果物を提供してくれると高く評価していました。
その他にも、日立製作所の持つSAP S/4HANA移行プロジェクトの豊富な実績とコンバージョンに対する技術的な知見、SAP社とのリレーションシップ、プロジェクトに関わるステークホルダーを束ねるコミュニケーション力、SAPシステム導入プロジェクトにおけるマネージメント力とプロジェクト推進力、さらにプロジェクトに携わるメンバーの人柄についても、大きな評価を得ていました。
図:住友重機械工業様プロジェクトスケジュール
画像を拡大する(新規ウィンドウを表示)