IDCの調査によると、クラウドサービスを利用している企業の割合は8割を超え*1、年々増加傾向にあります。一方で、重要または大規模なシステム環境をパブリッククラウドからオンプレミスに戻した実績のある企業または戻す予定のある企業が35.1%*2という結果が示されています。
クラウドサービスの利用経験を経て、オンプレミスを再選択する企業が少なくないということをデータが示しています。
オンプレミスのシステムには、自社のセキュリティやコンプライアンスへの対応が柔軟にでき、要件に沿った性能確保、既存のIT/スキルを活用した継続運用が可能である、などの長所があります。一方、パブリッククラウドには、柔軟・迅速にITインフラを利用でき、従量課金型で利用分のみを支払うことができることによるコスト効果や、最新のアーキテクチャを速やかに利用できる俊敏性への期待もあり、手軽に利用を開始できる魅力があります。ハイブリッドクラウドとは、オンプレミスとパブリッククラウドを組み合わせ、統合・最適化したITインフラのことです。IDCの調査ではハイブリッドクラウドの利用が77.7%であり*3、両方の長所をバランスよく活用し、適材適所に使い分けるハイブリッドクラウドを選択する企業が増えています。またハイブリッドクラウドを導入する理由として、セキュリティやリスク管理の強化、コスト最適化、BCPやDRの強化などがあげられています。
BCP : Business Continuity Planning
DR : Disaster Recovery