日立は1994年に「SAP R/3」をユーザーとして導入し、現在、国内外55事業所・関連会社が使用しています。この実績をもとに、同年より「SAP R/3」ソリューション事業を開始、約100社の導入実績を持ち、日立グループ全体で1,148名(2002年12月現在)という国内最大級のSAP認定コンサルタントにより、企業の情報システム刷新をサポートしてきました。 一方、グローバル化による市場競争の激化から、企業は更なる経営効率向上を迫られ、ERPのニーズは中堅企業にも広がっています。 しかし、「SAP R/3」はコスト、人員、システム構築期間の制約により、導入に踏み切れない企業も多くなっています。更に導入後の「SAP R/3」システムの安定稼動には運用管理のノウハウが必要であり、企業がコア業務に集中するために、運用管理面のアウトソーシングのニーズも高まっています。
今回、このようなニーズに対応するため、次の2点を強化します。
1.業種・業務テンプレートのラインアップ拡充
「SAP R/3」の導入で最も重要かつ難しいのは、「SAP R/3」の膨大な数の機能から企業が目指すビジネスプロセスに合った機能を選択する設計作業であり、これには長い検討期間と人的リソースが要求され、これまで結果的に導入コストがかかっていました。今回、日立はこれまでの導入実績、ノウハウを活かし、各業界特有のビジネスプロセスや商習慣などをあらかじめ設定・モデリングし、組立加工業や医薬品製造業などの業種向け、および会計業務向けの5種類の業種・業務テンプレートを開発しました。テンプレートを業種・業務ごとに細分化することで、各業種における適合性を高め、わずかな追加開発でオーダーメードに近いシステム構築を実現します。また、既に提供している化学企業向け、食品製造業向けおよび人事・総務業務向けテンプレートについても、法改正に伴う機能変更や機能追加をあわせて行います。
2.運用管理サービス「日立AMO for SAP R/3」の拡充
日立は1997年から「SAP R/3」の運用管理サービスを提供しています。今後増加する「SAP R/3」の運用管理アウトソーシング需要に対応するため、新たに開設する「日立AMOサポートセンター」にアプリケーションサポートを行う専任コンサルタントや運用監視を実施する要員を集約し、サービス内容と体制を拡充します。 |