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2003年2月3日

ヒューマンインタラクションラボを設立

機器、ヒューマンアシスト、環境の視点から未来型インタフェースの研究を推進


 このたび日立製作所は、デザイナー、技術者、マーケッターが参画する日本独自のヒューマンインタフェース研究を目的とした新組織「ヒューマンインタラクションラボ(HHIL:Hitachi Human Interaction Laboratory)」を設立しました。拠点を、デザイン本部青山オフィス(FEEL)と中央研究所(国分寺)に設け、機器インタフェース、ヒューマンアシストインタフェース、環境インタフェースの視点で次世代の社会、生活に適用する未来型インタフェースを研究します。

 これまで、情報機器には、合理的な使い勝手を追求した、主に米国発のインタフェースが採用されてきています。IT産業の急速な発展の中で、これらのインタフェースは短時間で目的の機能やコンテンツに到達できる方法として大きな役割を果たしてきました。一方、高齢化社会が特に進む日本では、今後、デジタルデバイドやユニバーサルデザインの問題がさらに顕著になってくると考えられます。また、テクノストレスなど人間と機器との関係も、今後ますます大きな課題となると思われます。

 このような背景から、HHILでは、次世代の社会、生活に必要な日本オリジナルのインタフェースの開発を目指し、下記の3つの視点から、研究開発に取り組むことに致しました。
(1) 機器インタフェース:より自然な操作スタイルで、ユーザーの潜在ニーズを実現できる機器群を開発します。情報機器、家電/AV機器、画面インタフェースなどのデザインをご提案いたします。
(2) ヒューマンアシストインタフェース:機器の操作を意識しないで、人の感覚や運動能力を補助・拡張するウェアラブルな機器群を開発します。
(3) 環境インタフェース:人の行動・プロファイルや環境からセンシングされる情報を再構成し、ユーザーに還元するシステムを開発します。また、個人情報やプライバシーをユーザーのポリシーに応じて管理します。

 これらの取り組みにより、日本の文化や生活習慣にあった、単に使いやすいだけではなく、使っていて心地よいインタフェースを実現してまいります。
 本研究は基礎研究の枠組みの中で推進しますが、従来の「技術的な基礎段階の研究」ではなく、「人間の根源的なニーズを満たす」というベネフィット指向、市場指向という視点での基礎的な研究を目指します。関連事業部、グループ会社と連携を取りながら、5年後に普及し相互連携する商品群をめざし、早いものは2年後から順次市場に投入して行きます。そのためにマーケッターとの連携、市場への露出とフィードバックも重視した研究を推進します。


以上



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