株式会社 日立産機システム(取締役社長:椎木清彦)は空調用冷却水が屋上階から地下の蓄熱槽へ返送される際、発生する未利用エネルギーを発電水車により電力として回収する「日立エネルギー回収システム」を製品化し、2003年1月より受注を開始いたします。
省エネ法の改正により「エネルギー管理」および「省エネ化措置」など、環境への負荷低減を目的に今後、益々の省エネルギー化がオフィスビル、工場設備等で推進されていくと考えられます。
「エネルギー回収システム」は、有効落差に応じた水車の最適回転速度制御により高効率のエネルギー回収を実現し、また配管の途中に設置可能なように発電機一体型インライン水車を採用し、小型コンパクト化を実現いたしました。
設備費用は出力1kW当たり約50万円で、コンピュータ室の冷却返送水(流量1m3/min×有効落差40m、24時間・365日連続運転、業務用電力15円/kWh)を利用するケースでは年間電気代で約40万円の低減が可能です(弊社試算)。
環境への負荷低減を目的に当社の流体技術・モーター・制御の技術を結集し、未利用エネルギーの高回収を実現した特長ある製品です。オフィスビル、工場設備の省電力需要に対して採用を働きかけ、3年後に10億円/年の売上を目指します。
本製品の特長は |
- 未利用エネルギーの有効利用
建物空調設備、工場設備など未利用の水力エネルギーを高効率で電力回収し活用。
- 省スペース
発電機一体型インライン水車で小型コンパクト、配管途中の狭い場所にも設置が可能。
- 多様な用途に対応可能
回収した電力は単相100V、単相200V、または三相200Vで取出せ、揚水ポンプへの電力還元のほか、施設の照明、給湯器への電力供給などさまざまな用途に活用でき、エネルギー消費効率(COP)をよくすることが可能。
- 建物設備、工場設備の規模に見合った対応が可能
直列運転(2台)または並列運転(複数台)することにより、設備の規模(未利用エネルギーの有効落差および流量)に見合った仕様対応が可能。
|
(建物空調における使用例を添付) |
発電効率(max) |
62% |
出力 |
0.5〜3.2kW |
流量 |
0.6〜1.0m3/min |
落差 |
10〜40m |
|
- 使用環境
周囲温度:0〜40℃(凍結なし) 周囲湿度:20〜85%(結露なし)
- 使用条件
水 質:水道水相当 pH6〜8(不凍液混入は可能) 液温度:0〜80℃
|