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2002年11月19日

世界最小クラスの非接触ICチップ「ミューチップ」が愛・地球博の入場券に採用

−ICチップが紙に初めて埋め込まれたことにより、入場券の偽造防止が可能に−


 日立製作所(取締役社長 庄山 悦彦、以下日立)の世界最小クラスの非接触ICチップ「ミューチップ」を使ったシステムが、このたび、2005年日本国際博覧会(愛・地球博)の入場券に採用されることになりました。
 今回、「ミューチップ」を入場券に埋め込むことで、券一枚一枚に固有のID(認識番号)を付与することが可能になり、カラーコピー機等で複写をしても、入場時にIDで認識するため、偽造券での入場を防ぐことができます。また、入場券をネットワーク上でID管理できるため、入場券の流通状況の把握(流通トレーシング)が可能になります。さらに、リアルタイムで入場者の状況が把握でき、来場者は、携帯電話やインターネットで、事前にパビリオンや催事の予約ができます。

 「ミューチップ」は、0.4mm角の極小チップで、製造工程でデータをROM(再生専用メモリ)に書き込むことから、書き換えができず、高い真正性が保証されます。これまでに、極小性、真正性、非接触などの特徴を生かして、鋼材流通現場での現品管理タグなどに利用されていますが、今回初めて紙に埋め込んで利用されることになりました。
 「ミューチップ」を入場券に埋め込むことで、運営側は入場券一枚一枚に固有のID(認識番号)を付与することが可能になり、入場券の偽造を防止できます。また、価格や利用用途が異なるなどにより、複数の種類がある入場券の券種識別が可能になります。さらに、発券した入場券の流通状況を把握できる、トレーサビリティ(追跡機能)を備えているため、入場券の販売状況などが瞬時に確認できます。一方、来場者は、携帯電話やインターネットで、事前にパビリオンや催事の入場予約ができます。

 愛・地球博は2005年3月25日〜9月25日まで、愛知県瀬戸市、長久手町、豊田市を会場として開催されます。「自然の叡智」をテーマに、21世紀の自然と人間との関わりを探求し、提案していきます。
 日立グループも出展を予定しており、コーポレートステートメント「Inspire the Next」のもとに、21世紀幕開けの万博としてふさわしいものになるよう、今後、出展内容の詳細を決めていく予定です。

 日立では、今回、愛・地球博の入場券に「ミューチップ」が採用されたのを受け、今後も、有価証券などの証明書類に「ミューチップ」を埋め込んで高度な真贋判定(偽造防止)を実現したり、伝票に直接埋め込むことで物流管理の自動化を図るなど、「ミューチップ」最大の強みである、紙への埋め込みが可能という特徴を生かして、更なる活用の市場を開拓していきます。

■「ミューチップ」の特徴
  • 2.45GHzの高周波アナログ回路と128ビットのROMを0.4mm角のチップサイズ中に集積した、世界最小クラスの非接触ICチップ。
  • 128ビットの認識情報に暗号技術を適用し、高い真正性保証を実現。
  • ネットワーク上の電子情報と、「ミューチップ」を結びつけることで、新たなサービスの提供が可能。



以上



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