日立トップページへ本文へジャンプJapan

グローバル・ナビゲーションここから
トップページ 製品・サービス 株主・投資家 採用・インターンシップ 日立の概要 お問い合わせ

グローバル・ナビゲーションここまで
ページタイトル
ニュースリリース


本文ここから
このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。


2002年10月4日

性質の異なる二つの金属の接合技術を開発

−摩擦攪拌接合を利用して簡易に接合−


 日立製作所 日立研究所(所長:児玉英世)は、このたびこれまで接合が困難とされてきた、性質の大きく異なる異種金属材料の接合を、摩擦攪拌接合(FSW:Friction Stir Welding)を利用して簡易に接合できる技術を、開発しました。アルミニウムと銅、またはアルミニウムと鉄といった性質の大きく異なる金属を接合した場合でも、アルミニウム同士を接合した場合の強度に近い接合強度であることを確認しました。

 摩擦攪拌接合は、接合する二つの接合材料の接合面にボールペンほどの金属棒を回転させながら挿入し、これを回転移動させ、接合材に摩擦熱を生じさせて、金属棒の回転作用で二つの接合材を繰り返し攪拌・混合して接合する技術です。この接合技術は、アーク溶接やレーザー溶接とは異なり、材料を高温で溶かす必要がなく、接合後の変形もアーク溶接の1/10以下と極めて小さく、かつ接合欠陥が極めて小さいため、製品の低コスト化と高品質化を実現できます。また、アーク、ヒューム(金属およびその化合物の蒸気)、粉塵などの発生もなく、地球環境にも優しい接合法です。当社では、世界で初めて摩擦攪拌接合技術を使用したアルミニウム製鉄道車両の製造を1997年から行っています。

 金属はその性質によって利点が大きく異なり、組み合わせて使うことによりそれぞれの利点を生かすことができます。例えばアルミニウムの場合、質量が軽く、熱伝導率が高く、腐食しにくいという利点がありますが、はんだ付けができないという欠点があります。また、銅や鉄は、はんだ付けが可能で強度があるという利点がありますが、腐食しやすいという欠点があります。そこで、強度の必要な部分に鉄を使用し、それ以外のところにはアルミニウムを使うことで、製品の軽量化を図ることができます。当研究所では、溶接時の変形が少なく、長尺接合も簡易にできるなど様々な利点を持つ摩擦攪拌接合技術を異種金属の接合に活用することを検討してきました。

 今回、当研究所が開発した接合技術は、摩擦攪拌接合技術を応用したものです。金属棒を変形抵抗の小さい、つまり低い温度で水あめ状態になりやすい金属材料側だけに挿入し、水あめ状態になった金属材料を、金属棒の回転作用で接合させる材料の接合面に押し付けて接合させる技術です。この技術では、異なる2種類の金属を混合させることなく接合できるため、金属を混合することによりできるもろい性質を持つ合金の発生を防ぐことができます。このため、例えばアルミニムと鉄の場合でも、アルミニウム同士を接合した場合と同等の引張り強度が得られ、高い品質で接合できることを確認しました。また、銅とアルミニウム、鉄とアルミニウムの他にチタニウムとアルミニウム、マグネシウムと銅など広い分野の異種金属材料が接合できる可能性があります。また、長さ50cm程度の長尺材でも比較的容易に接合できる特長があり、これを様々な形状に加工できます。今後、さらに接合部の強度を高めるなど技術の信頼性を高め、幅広い分野への応用展開を図って行く予定です。

 なお、本技術は10月4日から岐阜県高山市で開催される溶接学会で発表する予定です。



以上



アクロバット・リーダーのダウンロードページ PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Systems Incorporated(アドビシステムズ社)のAdobe(R) Acrobat(R) Readerが必要です。
本文ここまで


キーワード検索

by Google  
ローカル・ナビゲーションここから

総合

経営
決算
コメント
人事
研究開発

半導体・ディスプレイデバイス
情報通信
サーバ
ストレージ
パソコン及び周辺機器
ソフトウェアプロダクツ
システムインテグレーション・サービス
通信システム
電力・産業システム
電力
産業機械
交通システム
ビルシステム
サービス
計測器・半導体製造装置
デジタルメディア
白物家電
新規事業ほか
ローカル・ナビゲーションここまで


フッタ項目

  サイトの利用条件  |  個人情報保護ポリシー  |  お問い合わせ
ページの先頭へ 


(C) Hitachi, Ltd. 1994, 2002. All rights reserved.