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日立がカナダEPCOR社から、石炭焚き超臨界圧発電所建設一式を受注
日立製作所 電力・電機グループ(グループ長&電力部門CEO:住川 雅晴/以下、日立)は、このたび、カナダEPCOR社(*1)から石炭焚き超臨界圧発電所であるジェネシー(Genesee)3号機(495MW)の建設一式を約400億円で受注しました。今回の受注は、タービン、発電機、ボイラなど設備全体の設計、製造、据付、プラントの試運転等を含むEPC(Engineering Procurement Construction)契約で、日立が石炭焚き超臨界圧技術を採用した発電設備を輸出するのは初めてです。
ジェネシー3号機は、エドモントン市の中心部から南西に80kmに位置する既存の発電所の敷地に建設されるカナダ初の石炭焚き超臨界圧発電所です。 石炭焚き超臨界圧プラントは、蒸気タービンサイクルが蒸気圧力、蒸気温度が高ければ高いほど効率が向上する特性を利用して、石油やLNGを燃料にするプラントに比べて、CO2やSOx、Noxの排出量が多い従来の石炭焚き亜臨界プラントにかわる発電プラントとして開発されたものです。最新の石炭焚き超臨界圧プラントは、石炭焚き亜臨界圧プラントに比べて、4〜6%のプラントの効率向上(*2)が可能であり、また、CO2やSOx、Noxの排出量の削減も行えます。 日立は、先進の燃焼技術を有するなど最新の高効率超臨界圧プラントのタービン、ボイラの開発における中心的な役割を担っており、これまで、日本の電力会社に、超臨界圧発電所向けのタービン、ボイラをそれぞれ約30基納入しています。 日立は、1971年にカナダクイーンエリザベス発電所に100MWの蒸気タービン設備を納入して以来、事業用大型蒸気タービン、発電機を合計19台、また日立が独自開発したH-25型ガスタービン発電機(26.9MW)をサスカチュワン州電力会社の蒸気タービンのリパワリング用途として6台を納入するなど、カナダに多数の火力プラントを納入した実績があります。また、2002年2月には、アトコ(ATCO)電力会社、サスカチュワン州電力会社向けにそれぞれインターネットを介した保守技術契約(Technical Service Agreement)を締結するなど、幅広くビジネスを展開しています。 今回の受注は、日立がこれまで培ってきた石炭焚き超臨界圧発電所の高い技術、多数の海外におけるEPCやフルターンキー案件を取りまとめてきた実績、カナダにおける火力プラントの多数の納入実績が評価され、受注に至ったものです。今後も日立は、これまで培ってきた技術を活かして、さらなる発電設備の輸出拡大をめざします。 (*1) EPCOR社 : 元エドモントン市電力局で、株式会社化されたもの。エドモントン市100%出資会社。 (*2) 相対比。
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