株式会社 日立製作所 ユビキタスプラットフォームグループ(グループ長&CEO : 百瀬次生、以下、日立)は、書類のイメージ読み取りや文字認識によるコードデータ化、各データのファイリングなど、紙文書の電子化に関する様々なニーズに柔軟に対応したイメージ処理システムの構築をトータルにサポートする日立イメージ処理ソリューション「FITWARE」を8月1日から販売開始します。
「FITWARE」は、イメージ処理システムの構築に必要な業務機能ロジックをXMLで部品化して予め用意しているため、従来のシステム構築期間を約2分の1に短縮することができます。また、Web上での情報共有化や、既存の業務システムとの連携にも柔軟に対応します。
近年、ビジネス環境の急速なIT化により、各種情報の電子化が進展する中、既存の紙文書をイメージデータ化し、電子化文書と一元的に取扱いたいといったニーズが顕在化してきています。こうした状況に伴い、金融・保険業界や自治体、物流等の各分野においても、電子化による窓口業務の効率化や後方業務の軽量化等、従来の事務作業のより一層の高効率化が求められています。
このようなニーズに対応したイメージ処理ソリューション「FITWARE」では、多種多様な帳票のイメージ読取りと最新の文字認識技術によるデータエントリー(コードデータ化とその補正)や検証処理(承認)、ならびにイメージ画像の登録・検索という一連のイメージに関わる処理を用途に合わせて実現します。
また、イメージ処理システムの構築にあたっては、帳票の種類や運用形態に応じたワークフローの設定をはじめとして、イメージ処理業務に必要な機能をユーザーの業務形態に合わせて定義設定する必要があるため、従来は、長期の検討/構築期間を要していました。本ソリューションでは、XMLやJAVA、Web技術を融合し、オブジェクト指向のアーキテクチャを採用した開発ツール(「STARXAP
Studio」、「帳票定義ユーティリティ」)により、業務アプリケーションのカスタマイズが簡便に実行できるため、各々のユーザーにフィットしたイメージ処理システムを短期間で構築することが可能となり、従来のシステム構築期間を約2分の1に短縮しています。
なお、イメージ処理ソリューション「FITWARE」は、プランニングからシステムの構築・稼動・維持までをトータルにサポートする各種ソリューションサービスを提供するとともに、ベースとなるソフトウェア/ハードウェア等のコンポーネントを個別に提供するなど、多様な提供形態に対応しており、ユーザーごとに異なる業務形態や規模、機能や性能に対する多様なニーズにも合致したイメージ処理システムの構築を実現します。
■「FITWARE」メニュー体系
サービス |
内容 |
価格 |
システム
構築 |
システム提供サービス |
システムの設計、ユーザシステムに最適なハードウェアやソフトウェアを選定し、イメージシステムとして提供 |
*4
2,500万円〜 |
システム基盤提供サービス |
システム構築基盤の提供
(「STARXAP*1」、「STARXAP Studio*2」) |
個別見積 |
コンポーネント提供サービス |
システム構築のためのコンポーネントを提供
(業務部品*3、帳票認識エンジン、スキャナ) |
個別見積 |
テクニカルサポートサービス |
システムの構築に関する技術支援 |
個別見積 |
カスタマイズサービス |
ユーザの個別業務に応じたカスタマイズ |
個別見積 |
システム
導入 |
導入/移設サービス |
システムの導入/移設に関する支援 |
個別見積 |
導入支援サービス |
運用立会い・導入教育 |
個別見積 |
システム
維持 |
安定稼動サービス |
システムの維持、運用管理に関する支援 |
個別見積 |
テクニカルサポートサービス |
技術的支援、問合せ対応と改良版の提供 |
個別見積 |
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*1 |
STARXAP:コンポーネント指向アプリケーション開発/実行基盤 |
*2 |
STARXAP Studio:STARXAP実行基盤上で動作するアプリケーションの開発ツール |
*3 |
業務部品:業務を実現するのに必要な機能単位のプログラムモジュール群 |
*4 |
イメージサーバ(RAID 500GB)1台、登録クライアント(Blinkscan付)5台、バックアップ装置
1台、連ソフトウェア(STARXAP、認識ソフト、RDBソフト 他)構成での例 |
■出荷予定時期 2002年9月30日
■販売目標 3年間で300システム、売上100億円を目標としています。
■「FITWARE」の特長 |
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(1)オープンでフレキシブルなシステム基盤 |
・ |
PC/PCサーバおよび周辺デバイスから、ユーザーに最適なものを選定し、システムを構築して提供します。また、本システムは、XML/JAVA/Web等の技術を採用しているため、各種のアプリケーションソフトウェアとの連携も容易です。 |
・ |
イメージデータは遠隔地からもインターネット/イントラネットで通常のブラウザによって検索表示が可能です。イメージデータは標準イメージファイル形式(TIFF/JPEG等)を採用しており、他システムやソフトウェアとのデータ交換も容易です。
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(2)オブジェクト指向アプリケーション開発/実行基盤「STARXAP」の搭載 |
・ |
XML/JAVA/Web技術を融合したオブジェクト指向のアーキテクチャを採用したアプリケーション開発/実行環境基盤「STARXAP」を開発し、搭載しました。これにより、ビジュアルエディタ(開発支援ソフトウェア「STARXAP
Studio」)上で、GUIや情報処理コンポーネントを組合せ、JAVAアプレット、業務画面を容易に開発することができます。また、ユーザー自身による業務アプリケーションの作成・変更も容易に行えます。
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(3)高度なイメージ認識技術の採用 |
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OCRを想定していない多種多様なレイアウトの帳票認識を実現します。帳票の種類を自動的に判定する技術、自由手書き文字を高精度に認識する技術を採用し、従来のOCR製品では実現できなかった高度なイメージ認識を実現しています。 |
・ |
新たに開発した帳票レイアウト解析技術を採用し、帳票定義作業の生産性を大幅に向上した帳票定義ユーティリティを提供します。
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(4)各種高性能スキャナの提供 |
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ソータ付高速OCRスキャナ、スタンド型スキャナ「Blinkscan」や一括入力型の「Imaging-OCR」等、各種の帳票様式、運用に応じて最適なスキャナを提供します。
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(5)セキュリティの確保 |
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登録したイメージ文書あるいはディレクトリへのアクセスは、個人およびグループごとにアクセス権を設定することによって、セキュリティを確保します。 |
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■他社商品名称等に関する表示 |
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記載の団体名、会社名、商品名は、各社の商標または登録商標です。 |