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2002年7月1日

株式会社 日立製作所
取締役社長 庄山悦彦


日銀短観に関するコメント




 本日発表の日銀短観は、日本経済は依然厳しい状況にあるものの、製造業を中心に景況感が改善していることを示している。
 しかしながら、日本経済は、内需は回復には至っておらず、上向きかけてきた米国景気の先行きは楽観できない。国内においても、依然として不良債権処理を始めとする構造的課題を抱えており、また、円高傾向もあり、引き続き日本経済を取り巻く環境が厳しいことには変わりない。
 半導体、液晶などの電子デバイスの生産が輸出の増加により上向くなど、一部製品の販売伸長などの動きが見られる一方、設備投資関連では、増産投資等の動きは見られず、当分は本格的な回復は見込めない。個人消費についても、雇用・所得環境の大幅な改善は期待できず、回復の糸口がつかめない。
 政府には、経済活性化のための抜本的な税制改革や規制緩和などの構造改革に加え、研究開発促進や知的財産政策強化など産業競争力向上に向けた政策を、これまで以上に強力かつ迅速に行うことをお願いしたい。そのためにも、先日決定した「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002」に基づき、経済活性化効果の高い具体策を取りまとめ、実施していくことが重要である。


以上



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