コンテナ型データセンターでBCPを強化
「サーバ室としての機能は従来と変わりません。保守はリモートで行えますし、監視カメラや温湿度センサーで24時間の監視体制を敷いており、異常時にはメールやパトランプですぐに察知できるためセキュリティや運用性にも問題はありません」と大瀧氏は語ります。
鎌田氏も「独立した堅ろうな建物で、自家発電設備も設置されたため、商用電源が停止した場合もシステム運用を継続できる安心感は何にも勝ります。また各キャンパスでは年に1回、8時間ほど電気を止める法定点検があるのですが、自家発電設備のおかげで昨年からは点検時にも重要なシステムを止めずに運用できるようになったのもうれしい効果の1つです」と笑顔を見せます。
日立は導入にあたり、空調環境コンサルティングサービス「AirAssist®」を活用し、サーバや空調機のレイアウトを最適化することでPUE値(*)が約1.29という優れたエネルギー効率を実現。これにより電気代は年間約3割以上節減できる見込みとなりました。
茨城大学はBCPの一環として、学生用メール環境をMicrosoft®のクラウドサービスOffice 365™に移行する一方、認証サーバは水戸と日立の2つのキャンパスに冗長配置することで、災害時でもメール活用の継続性を向上。「学内ドメインのメールをレポート提出や就職活動にも多用する学生にとって、継続性の高いメール環境の実現は、確実にサービスレベルの向上につながっています」と野口氏は語ります。今後は費用対効果の面からパブリッククラウドへ移行するシステムも増えていくと予想されますが、「データ消失のリスクを考えると、やはり重要なデータは常に学内外で同期を図りながら管理していくことが必要です。そのための保管庫としてもコンテナ型データセンターは引き続き大きな役割を果たしていくでしょう」と野口氏は期待を寄せます。
最先端レベルの教育研究活動にITシステムが欠かせないインフラとなった今、災害時にもリスクを最小化させるBCPは、大学運営に必須の要件となっています。これからも日立は、より多くの教育機関に対して、省電力・高集積・省スペースなコンテナ型データセンターの積極的な提案・導入を進めていきます。
茨城大学に導入されたコンテナ型データセンターの概要
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