コンテナ型データセンターでBCPを強化
学内サーバを独立した建屋で運用するプランとともに、パブリッククラウドへの全面移行も検討されました。「パブリッククラウドはBCP対策として大きな効果があるのは確かです。しかしすべてをクラウドに頼ってはリスク分散になりません。また、個人情報を含む重要データは、なるべくキャンパス内で保管したいという判断もありました。そこでまずは学内に堅ろうながら容易に設置できるコンテナ型データセンターを構築しようという結論に達したのです」と語るのは、IT基盤センター センター長の鎌田 賢氏です。
そこで茨城大学は、サイズやレイアウトを柔軟に設計できる日立の「フレキシブルデザインコンテナ」を導入。稼働中のサーバやネットワーク機器をすべて収納可能で、サーバ入れ替え時のサービス停止時間を最小化するため、ラック2本分の空きスペースも考慮した床面積約46m2(幅約8.3m×奥行き約5.5m)、高さ約3.9mのコンパクトなデータセンター環境を、キャンパス内に約3か月半という短期間で構築しました。
茨城大学に設置されたコンテナ型データセンターは、東日本大震災と同程度の地震が発生した場合にも内部の機器やシステムに影響が出ないよう、国土交通省の「官庁施設の総合耐震計画基準」における施設重要度係数1.5の耐震強度を持ち、自家発電設備も備えています。茨城大学と日立は、全学生・教職員約9,000名が利用する教育研究・校務用システムを校舎内のサーバ室からコンテナ内へと段階的に移設。2014年10月からプライベートクラウド基盤としての本格的な利用を開始しました。
左:コンテナ型データセンターに収められているサーバ/右:リモートによるコンテナ型データセンターの監視風景
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