2024年4月18日
コアメンテナに就任した
日立 佐藤 竜也
株式会社日立製作所(以下、日立)の佐藤 竜也(さとう たつや)が、このたび、日本企業で初めて*1、エンタープライズ向けブロックチェーンのオープンソースソフトウェア(以下、OSS)である「Hyperledger Fabric(ハイパーレッジャー ファブリック)」の開発プロジェクトをリードする管理者(コアメンテナ)に就任しました。Hyperledger Fabricは、130*2の企業・団体が参画しているHyperledger Foundationの開発プロジェクトのひとつです。今回、開発プロジェクトの方向性を決定しコードの品質を管理する役割を担うコアメンテナの一人に、日立の社員が選出されました。
*1: Hyperledger Foundation調べ
*2: 2024年4月時点
日立は、Hyperledger Foundation の設立当初からのプレミアメンバーとして、Hyperledger Fabricの開発や品質向上、運用性の向上に貢献してきました。また、その知見を生かし、ブロックチェーン環境のマネージドサービスである「Hitachi Blockchain Service for Hyperledger Fabric」を提供しています。今後も日立は、ブロックチェーン関連技術を企業間取引などのエンタープライズ用途でのサービス創出や実証実験に活用し、地域経済の活性化や人手不足の解消といった社会課題の解決に取り組むとともに、Hyperledger Foundationのコミュニティへの参画を通じ、ブロックチェーン関連技術の発展や普及に貢献していきます。
所属:株式会社日立製作所 研究開発グループ デジタルサービスプラットフォームイノベーションセンタ
Hyperledger Fabricの日本語翻訳プロジェクトの推進や、Hyperledger Fabric向けの運用機能の改善や拡充、fabric-samplesのメンテナなどの活動を通じ、このたび、プロジェクト全体の技術的な方向性を決定し
全てのパッチのレビューとマージの責任を持つコアメンテナに就任。
The Linux Foundation が主催するHyperledger Foundation では、オープンイノベーションによるブロックチェーンの技術開発と標準化に取り組んでいます。Hyperledger Fabric は、ブロックチェーンを活用するエンタープライズ向けのシステムまたはソリューションを開発するためのプラットフォームです。ブロックチェーンの特性である、耐改ざん性、非中央集権性を実現するスマートコントラクトや分散合意の仕組みに加えて、エンタープライズ向けに必要となる、データのアクセス制御、スケーラブルなパフォーマンス、幅広いユースケースに対応できるように設計されています。
日立はHyperledger Foundation設立当初よりプレミアメンバーとして参画し、コミュニティ運営への協力や継続的なパッチ投稿などを通じて、技術の普及とコードの品質向上に貢献しています。安定稼働を実現するフルマネージドなブロックチェーン環境「Hitachi Blockchain Service for Hyperledger Fabric」を活用し、信頼を担保した企業間取引のサービス創出や実証実験を実施しています。また日立は、ブロックチェーン技術の応用により個人がデータを所有・管理し、個人同士が自由につながり交流・取引するWeb3の実現に向けた実証実験にも参画しています。さらに、OT分野への適用検討も開始しており、将来の社会インフラとしての可能性を探求しています。
株式会社日立製作所 クラウドサービスプラットフォームビジネスユニット
マネージド&プラットフォームサービス事業部
以上