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自己託送制度を利用した
多拠点エネルギーマネジメントサービス 再生可能エネルギーと系統監視制御システムを活用し、
自己託送制度を利用したCO2削減に貢献する
多拠点エネルギーマネジメントサービス

カーボンニュートラル社会の実現に向けて、再生可能エネルギー設備の導入・活用が加速しています。その中で、脱炭素化をさらに進める手段として、自社で発電した電気を自社の別の事業所等に供給する自己託送が注目されています。しかし、自己託送システムでは、インバランスによって発生するペナルティーを回避するため、出力制御を行う必要があり、発電と需要精度の高い需給計画による運用が求められています。
日立は、こうした課題を解決する、再生可能エネルギーと系統監視制御システム、AIなどを用いた統合エネルギー・設備マネジメントシステムで構成されるソリューションを活用し、自己託送制度を利用した電力需給による多拠点エネルギーマネジメントサービス事業の実証を、2024年3月から開始します。本パイロットモデルの運用を通じて得られる知見を反映させて、発電と需要の計画誤差を低減し、託送率を向上させ、お客さまの自己託送制度利用によるカーボンニュートラルに向けた取り組みを支援するとともに持続可能な社会の実現に貢献していきます。

再エネ発電設備と自己託送制度を利用した
多拠点エネルギーマネジメントサービスとは

日立は、自己託送制度を利用した多拠点エネルギーマネジメントサービスのパイロットモデルとして、埼玉県鳩山町の当社研究開発グループ鳩山サイトに設置した太陽光発電設備で発電した電力の一部(余剰電力)を東京都国分寺市の同国分寺サイトに送電するシステムを2024年3月から運用開始します。
デジタル技術(Lumada)を活用した発電予測、再エネ発電設備の状態診断により、高効率な運用を実現し、再生可能エネルギーを余すことなく有効に利用することができます。本システムの導入により、国分寺サイトで発生するCO2排出量を2030年度までに2010年度比で実質75%削減*1に貢献します。

*1
:他のCO2削減取り組み*2、省エネ機器導入等も含んだ効果
*2
:2021年10月8日ニュースリリース「『協創の森』で、日立の脱炭素関連技術を活用したエネルギーマネジメントシステム実証環境の運用を開始」


自己託送によるエリアマネジメントサービスのイメージ図

高い需給計画精度:計画との誤差を抑えることでインバランスを回避

Point
1

再エネ設備を設置したいが、自事業所内に設置スペースがなく、他事業所での遊休地を活用し、再エネ設備を設置できる場合には、自己託送制度を利用することで、遠隔地に設置した再エネ設備から再生可能エネルギーを融通することが可能となります。
ただし、太陽光発電は天候の変化により発生し得る発電誤差が生じ、インバランスによるペナルティーの負担が大きいことが課題となります。日立は、従来の需給計画(1日1回一方向で実施)を見直し、デジタル技術(Lumada)を活用することで、より精度の高い需給計画を実現します。それは、天候の変化をAIにより予測、30分ごと双方向での計画補整を実施することで、需給計画精度をより向上させ、インバランスによるペナルティーを抑制します。
その結果、拠点ごとでの再生可能エネルギー使用の最適化を実現し、お客さまのカーボンニュートラル実現へ貢献します。

(※) 当社試算

高い需要計画精度


「自己託送制度を利用した多拠点エネルギーマネジメントサービス」での需給計画比較をしたイメージ図

蓄電池劣化診断技術:蓄電池の劣化を考慮した充放電計画

Point
2

今回の自己託送の実証では、インバランスを抑制し、安定した再エネ電力の供給を実現すたるために蓄電池を導入しています。
運用中の蓄電池に対して、数秒間でのデータを用い現在の状態および劣化度を随時診断し蓄電池自体の長寿命化を実現することで、設備投資への抑制を支援します。
また、発電容量より不足した電力を効率的に蓄電池から送電が可能となり、お客さまへのコスト削減に貢献します。

PV故障診断技術:パネルの劣化・故障を考慮した発電予測立案

Point
3

太陽光発電では、パネルの劣化や異常を早期に発見することで、発電効率の低下を抑制できます。
日立の太陽光発電は、オンラインで遠隔監視をすることにより異常時の発電損失を低減する事が出来ます。また24時間遠隔監視をすることで、低性能下での異常検出レベル向上が見込まれ、現場での点検員等の人件費抑制も支援します。

PV故障診断技術


PV故障診断技術における当社施策

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