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(本件は、カナダ・ケベック州において、
9月29日 (日本時間9月30日)に発表しました。)
日立エナジーが1億9,500万米ドルの投資によりカナダの大型変圧器工場の製造能力を強化
拡張後のヴァレンヌ工場のイメージ図
日立エナジーは、1億9,500万米ドルを投じ、カナダ・ケベック州ヴァレンヌの大型変圧器工場を拡張します。本投資は、2024年に発表した工場増強計画*1をさらに強化するものであり、同工場の年間製造能力を約3倍に拡大し、世界のクリーンエネルギー製造の拠点としてのカナダの役割をさらに強固なものにします。今回の拡張により、約500名の新規雇用が創出され、地域経済にも大きな恩恵をもたらします。ヴァレンヌ工場の製品の構成要素のうち、半分以上が地元で調達されていることから、今回の投資は地域経済のさらなる発展を促進することが期待されます。本投資は、日立エナジーが2020年から実施している業界最大規模*2の合計90億ドル超のグローバル投資*3の一環です。当社はこれらの投資を通じて、製造能力、研究開発、エンジニアリングの強化を進めています。
- *1
- 日立エナジーが1億ドル超の投資によりカナダの変圧器工場を増強
- *2
- 2025年9月29日時点 日立エナジー調べ
- *3
- 日立エナジーがHVDC技術で支援する連系容量が150GWに到達、 生産能力への投資により加速する需要に対応(2023年10月24日発表)、日立エナジーがクリーンエネルギー転換の加速に向けて 2027年までに45億ドルを追加投資(2024年6月7日発表)
変圧器は、効率的な送配電を実現する機器であり、電力網において重要な役割を果たします。また、大規模な送電システム、データセンターの運用、系統間連系、再生可能エネルギーの連系、運輸分野の電化などにも必要な機器であり、エネルギーシステムの脱炭素化を促進するものです。カナダでは、鉱業、アルミニウム生産、鉄鋼製造などのエネルギーを多く消費する産業を支える上でも、大型変圧器は重要な役割を果たしています。
ヴァレンヌ工場の拡張は、日立エナジーがエネルギー転換に関する中長期的なお客さまのニーズに対応するために推進している、変圧器製造能力のグローバルな強化計画における重要なステップです。ヴァレンヌ工場は、世界有数の規模のHVDC向け変圧器製造拠点であるとともに、カナダ規格協会が定める原子力品質保証であるCSA*4 N299認証も取得しています。これにより、原子力発電システムの拡大や、地域間系統連系の増加、既存インフラの更新、データセンターによる電力需要の急増、再生可能エネルギーの普及などによる、過去に類を見ない変圧器の需要増加に対応する体制を整えています。
- *4
- Canadian Standards Association (カナダ規格協会)
今回のプロジェクトでは、製造フローの大幅な改善を行います。最新鋭の組立ラインや、2つの鉄心・巻線の供給ラインが追加される予定で、製造の安定性が向上します。また、ヴァレンヌ工場では、日立エナジーの変圧器技術プラットフォームであるTrafoStar™*5が適用されています。当社は本プラットフォームにより、変圧器の設計・製造プロセス・品質管理を、世界中の工場で統一しています。
- *5
- TrafoStar | Hitachi Energy (英語サイト)
日立エナジーの変圧器ビジネスユニット担当役員であるブルーノ・メレスは、「今回の工場拡張により、ヴァレンヌ工場は地域の送配電網強化において引き続き重要な役割を果たしていきます。当社は、持続可能で信頼性が高く、強じんなエネルギーインフラを、今後数十年にわたり最前線で提供できることを誇りに思います。」と述べています。
日立エナジーカナダのカントリーマネージングディレクターであるカーラ・ヴィセンテは、「本投資により、大型変圧器、リアクトル、HVDC技術に対する需要の急拡大に対応する能力を大幅に強化できます。これらは、エネルギー転換の主要な目標を達成するために不可欠な技術です。」と述べています。
ケベック州経済・イノベーション・エネルギー大臣であるクリスティーヌ・フレシェットは、「日立エナジーカナダは、この規模の変圧器を製造している北米唯一の企業であり、ケベック州のエネルギー開発において戦略的な役割を果たしています。同社は、ケベック州が有する豊富な知見や人財を生かすことで、同州のエネルギー安全保障の柱の一つとして、今後もグリーン経済のリーダーであり続けるでしょう。同社の成長におけるあらたな段階を示す、ヴァレンヌ工場の拡張プロジェクトを支援できることを誇りに思います。本プロジェクトは、ケベックに多くの質の高い好待遇の雇用を創出します。」と述べています。
カナダの産業大臣兼ケベック州経済開発庁担当大臣であるメラニー・ジョリーは、「カナダをエネルギー大国として位置づけるという政府の計画の中心は、クリーンで信頼性の高いエネルギーです。日立エナジーカナダのような、カナダ国内における先進的な企業や研究への投資は、エネルギー安定供給体制を強化するとともに、送配電網のニーズを支えるために必要な雇用と専門知識を創出します。これらはカナダの繁栄と経済的レジリエンスを支えるものです。」と述べています。
カナダのエネルギー・天然資源大臣のティム・ホッジソンは、「カナダは、強力なクリーン経済を構築する競争において先行しています。ケベック州での日立エナジーの工場拡張を支援することで、国内の製造能力を強化し、重要な送配電網技術の供給力を確保し、何百もの好待遇の雇用を創出します。こうしたプロジェクトは、カナダが優れた人財と専門知識、そして真のエネルギー大国をめざす意欲を持っていることの証です。私たちは、カナダ国内に安定した電力を届けるだけでなく、世界に向けてクリーンな電力ソリューションを提供していきます。」と述べています。
電化技術のリーディングカンパニーであり、世界最大の変圧器メーカー*6である日立エナジーは、業界をリードするソリューションと、2030年までにカーボンニュートラルな事業運営を達成するというコミットメントを通じて、送配電網の高度化を推進しています。
- *6
- 2025年9月29日時点 日立エナジー調べ
日立エナジーについて
日立エナジーは、持続可能なエネルギーの未来を支える革新的な送配電網技術を提供する、グローバルな技術リーダーです。当社の技術は、30億人以上の人々の生活を支えています。高電圧機器、変圧器、自動化、パワーエレクトロニクスなどのミッションクリティカルな技術を100年以上にわたって提供しており、電力システムの脱炭素化と電力需要の急増への対応という、エネルギー分野の喫緊の課題に取り組んでいます。140カ国以上の豊富な導入実績を有し、電力、産業、運輸、データセンター、インフラの各分野のお客さまと、長期的なパートナーシップを築いています。スイスに本社を置き、60カ国に50,000人以上の従業員を擁しており、約2兆4,000億円の事業規模を有しています。
日立エナジー関連リンク
日立製作所について
日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業(SIB)を通じて、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献します。デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの4セクターに加え、新たな成長事業を創出する戦略SIBビジネスユニットの事業体制でグローバルに事業を展開し、Lumadaをコアとしてデータから価値を創出することで、お客さまと社会の課題を解決します。2024年度(2025年3月期)売上収益は9兆7,833億円、2025年3月末時点で連結子会社は618社、全世界で約28万人の従業員を擁しています。