個人ごとに異なる身体や挙動の特徴を計測・認識し、その人が誰であるかを識別する技術です。用いる特徴を生体のどの部位から取得するかによって、顔や指紋、静脈、歩容といった各種生体認証技術に分類されます。利用環境や使い方、体調変化等で日々変わる生体情報の中から、いかに安定した特徴を見出し正確に認識を行うかが技術的な鍵であり、さまざまなAIテクノロジーが活用されています。また、代替の利かない生体情報を保護するために、暗号化などのセキュリティ技術も重要になっています。日立では、独自の研究開発により2000年に世界初となる指静脈認証技術の実用化に成功し、その精度や安全性の高さによって銀行のATM(自動現金預払機)をはじめ、PCログインや入退室管理などでグローバルに多くの採用を頂いています。2020年には、指をかざすだけで、手ぶらで買い物の決済ができる生体認証統合基盤サービスも開始し、生体認証がどこでも便利に当たり前に使える社会の実現をめざして研究を進めています。