注目ユースケース
Lumadaのユースケースコード:UC-01790S
〜リアルタイムデータを活用したスマートな保守ソリューション〜
2021年10月27日
IoT技術の進展に伴ってさまざまなモノがネットワークにつながり、収集・蓄積されるデータは加速度的に増加。それらのデータをビジネスに利活用する動きが、多くの企業でみられます。今回は、データ収集・管理に関わる課題を解決し、データを活用したビジネス展開を支援する「Hitachi Global Data Integration」を導入した事例とユースケースをご紹介します。
取得したデータは、製品の位置や保管状況の確認にも活用できます。
もし、盗難や紛失といったトラブルが発生しても、製品の現在位置や破損状況を追跡できます。また、破損状況を速やかに把握し、代替品や不足部品を近くの拠点から発送するなど、早期の業務再開に貢献できます。
Lumadaで協創!製品データから新しい価値を創出
お客さまは、製品を問題なく使い続けること、故障などで止まってもすぐに復旧することを期待しています。
製品の出荷後、お客さまからの問い合わせに応じて保守サービスを提供する場合、製品が故障してから修理を依頼されたり、消耗品を使い切ってから補充の発注を受けることが多くなります。製品メーカーは、出荷後の製品の状況を把握できないため、お客さまから問い合わせを受けたときに、近くに保守の拠点がなかったり、保守員がいないために、現場に急行できないことが起こり得ます。現場で状況がわかったあとも、保守に必要な部品がなく、取り寄せに時間がかかることも考えられます。
保守員の到着や状況の確認に時間がかかったり、必要な部品や消耗品に不足があると、即時に対応できません。復旧までに時間がかかると、お客さまの業務が滞るうえに、修理依頼、計画見直しといった予定外の業務が発生し、業務にダメージを与えるおそれがあります。業務を計画どおりに進められなくなると、お客さまから製品メーカーに対する保守サービスの評価が下がり、契約を失うことになりかねません。
お客さまの課題を解決するには、出荷した製品の位置や状態を把握する必要があります。製品の稼働状況をリアルタイムに確認できるデータを取得できれば、位置や状態がわかるだけでなく、これまで起きたこと、今起きていることを分析し、保守が必要になる時期を予測できます。この予測を活用することで、製品が故障する前に点検や部品交換を提案したり、適切なタイミングで消耗品を補充できます。
たとえば、「お客さまが使用している製品に故障が発生するおそれがある」などの状況を先読みできれば、製品を使用している場所に近い保守拠点に、あらかじめ交換する部品を必要な数だけ届けたり、保守員を適切に配置できます。このように、リアルタイムデータを活用した保守サービスで、依頼に応じた即時対応はもちろん、予測に基づいた適切な保守を実現します。
製品に通信機器とSIM(Subscriber Identity Module)を組み込み、モバイルネットワークを利用することで、お客さまの手を煩わせることなく、製品の稼働データをリアルタイムに取得できます。セキュリティ確保のため、機器の追加や外部との通信が制限されているお客さまの環境でも、保守に必要なデータだけを、お客さまのネットワークを使うことなく収集できます。
世界中で稼働する製品から取得したデータは、クラウド上の共通ストレージに収集・蓄積され、どこからでもアクセスできます。データから製品の場所や稼働状況を把握し、保守に必要な部品や消耗品をあらかじめ準備することで、適切なタイミングで交換したり、補充できます。このように、お客さまの期待に応える保守サービスができ、さらに、データを利活用した新しいビジネス創出の可能性が広がります。
IoTビジネスのグローバル展開を支援!
Hitachi Global Data Integrationは、世界中で稼働する製品データを収集・一括管理し、利活用までをフルカバーするIoTサービスです。
Hitachi Global Data Integrationは、次の3つのサービスをワンストップで提供し、お客さまのグローバル市場でのビジネス展開を支援します。
グローバルをつなぐ「回線接続サービス」
製品を利用する国、地域に応じた通信機器やSIMの調達、通信事業者との回線契約を支援し、国や地域を越えた一元的な回線の制御、管理を実現します。
膨大なデータを集める「データ収集・蓄積サービス」
増え続けるデータを収集・蓄積するためのシステム基盤を、クラウド型サービスで提供します。
新たな価値を創造するための「データ利活用ソリューション」
データの利活用でニーズの高い稼働監視、位置追跡、アラート管理などを、標準機能として提供し、新たな価値の創出・展開を支援します。
導入に必要な調査や手続き、環境構築を一括してサポートするソリューションだから、手軽に導入していただけます。また、これらはサブスクリプション型のサービスとなるため、初期費用を抑えたスモールスタートができます。
Hitachi Global Data Integrationを活用いただくことで、従来の保守人員の配置の適正化も可能になり、お客さまが付加価値の高いコア業務に注力できるようになります。
Hitachi Global Data Integrationの導入で製品の輸送状況を見える化する例を示します。
従来は輸送中の製品の保管状況を確認できませんでした。このため、輸送した製品が破損していた場合も、原因究明や再発防止の検討もできず、お客さまの信用失墜につながるおそれがありました。また、先端医療品など輸送に高額な装置を使用している場合、紛失しても追跡できないため、再発送等のコスト増加の要因となっていました。
Hitachi Global Data Integrationを導入した場合、製品の保管状況を示すデータを確認し、各物流拠点や輸送中の保管状態を定期的に把握。破損や紛失等の問題発生時も、データに基づいて迅速、かつ的確に原因究明や追跡の対応ができます。これにより、お客さまに安心して製品をご利用いただけ、かつ不要なコストの発生を抑止できます。
昨今、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために人々の移動が制限されるなど、社会的活動に大きな変化がみられます。日立は、Hitachi Global Data Integrationのサービスで、お客さまのニューノーマルなビジネス環境の実現を支援します。
また、5G対応による新しいデータ利活用に対応するなど、グローバルなIoTビジネスの事業展開を支援するサービスの強化・拡充に取り組むとともに、多様なデータの活用によるイノベーションの創出に貢献していきます。
ソリューションの詳細については、こちらをご覧ください。
取得したデータは、製品の位置や保管状況の確認にも活用できます。
もし、盗難や紛失といったトラブルが発生しても、製品の現在位置や破損状況を追跡できます。また、破損状況を速やかに把握し、代替品や不足部品を近くの拠点から発送するなど、早期の業務再開に貢献できます。
本ユースケースについて詳細が知りたい方は、下記のフォームにてお問い合わせください。
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Lumadaのユースケースコード:
UC-01790S
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