注目ユースケース
Lumadaのユースケースコード:UC-01900S
〜再生医療のバトンをつなぎ、セルジャーニーを実現する「Hitachi Value Chain Traceability service for Regenerative Medicine (HVCT RM) 」〜
2023年4月7日
患者自身の細胞を用いる再生医療*1が、新しい医療技術として注目を集めています。セルジャーニー、つまり、細胞採取から投与に至るまでの一連の流れを安心・安全に実現するには、再生医療に関する情報を一元的に管理し、トレーサビリティを確立して、すべての工程をリレーのバトンのようにつなぐことが求められます。今回は、バリューチェーン全体の情報およびトレーサビリティを管理し、再生医療の安全性の維持・向上に貢献するユースケースを紹介します。
再生医療等製品*2に関わる医療機関、製薬・物流・製造企業などが共通のクラウドサービス基盤を利用することで、各企業は自前のシステムを持つ必要がなくなります。すべてのステークホルダーの情報が一元的に管理されるため、希少疾患向けのスペシャリティ医薬品への適用拡大が図れます。また、グローバルに展開することにより、企業の価値向上はもちろん、多くの人々のQoL向上への貢献が期待できます。
Lumadaで協創!バリューチェーン全体の情報管理とトレーサビリティを担保
再生医療は、これまで有効な治療法がなかった難治性疾患や希少疾患の治療の切り札として、期待が高まっています。
病気やけがで組織や臓器、またはそれらの機能を失った人たちの身体を、以前の状態に戻せる再生医療。この新しい治療法を、一人でも多くの患者が安心して受けられるように、再生医療等製品の安全性および品質管理は法律*3で定められています。
再生医療では、1人または少数の患者に特化したオーダーメイド性の高い製品を扱います。このため、従来どおりの「医薬品」としての品質を守ることはもちろん、患者と細胞、その細胞から製造した製品を関連づけるための情報管理が不可欠です。
しかし、医療機関、物流・製薬・製造企業などのステークホルダーをまたぐ情報共有は、時間と手間のかかる電話やメールでの連絡、記載間違いや改ざん、情報漏えいのリスクがある紙での記録などで行われているのが現状です。この状況を改善するために、安全性、品質を担保するための仕組み作りが求められています。
関係するすべてのステークホルダーが「いつ、だれが、何をしたか」を共有できれば、スムーズで密な情報連携を実現でき、再生医療の安全性の維持・向上につながります。
日立は、すべてのステークホルダーが共通して利用するための、バリューチェーン全体の情報を一元管理するサービス基盤を提供。これにより、煩雑で時間と手間のかかる進捗状況の共有やスケジュール調整といった業務を効率化し、安全性、品質を担保できます。
日立の各種クラウドサービスを組み合わせて、一元管理された情報へのアクセス権限を適切に管理。医薬関連規制および個人情報保護に配慮した業務実績の管理や、検体の個体照合を実現します。
デバイスを問わない情報管理
画面入力や閲覧は、ブラウザー上でオペレーションできます。PC、タブレット、スマートフォンなどデバイスを問わずに使用でき、顧客システムとも連携しているため、容易にデータを扱えます。
オペレーションの実行のしやすさ
顧客ごとに、再生医療プロセスの中で必要なオペレーションをブラウザー上で設定することで、ワークフロー形式でオペレーションを実行できます。
アクセス権限の設定による高い安全性の担保
ユーザー権限に応じて、使用する機能を制御できます。また、データの格納の際、自動で匿名化・秘匿化しているため高い安全性を実現できます。
データの見える化
ステークホルダー間の業務のつながりや進捗状況は、グラフィカルなバリューチェーンの枠組み上で視覚的に確認できます。データが見える化されているため、状況が一目で分かります。
これらによってバリューチェーン全体を見える化でき、次の効果が得られます。
膨大なデータの一元管理、見える化のためのシステムとしては、日立のクラウドサービス「IoTコンパス」を採用しています。下記の注目ユースケースでは、IoTコンパスによって工場内のデータを関連づけ、トレーサビリティを向上して安全で効率の良い生産を実現した事例を紹介しています。
データの一元管理と利活用により、ステークホルダー間のスムーズな情報共有と高い安全性の実現を支援するソリューションを紹介します。
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UC-01900S
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