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Hitachi

統合サービスプラットフォーム BladeSymphony

連載第3弾「互換性編」「もしも、仮想サーバーを今まで通りバックアップしたら・・・」

その1 一瞬の停電が、データ損失の落とし穴に。

急に停電が発生!その時、そこにあるはずのデータが・・・。

(イラスト)サーバ室の暗闇で懐中電灯をつける管理者

ある日突然、電気設備の故障で停電が発生。こんな時のために、仮想サーバー上の業務データは、データベースを使って安全に管理をしている(用心していて正解だった!)。

電気設備回復後、データベースソフトは、すぐにロールバック&ロールフォワ−ドを行い、データ回復を試みる。しかしデータの不整合で回復不可能・・・。これは、一体、何が起きたんだ!?

(イラスト)電話口で汗をかく管理者

仮想化ベンダーによると、この現象は常に起こり得るという。仮想ファイルシステムを利用してディスクアクセスを効率化しているため、ディスクに書き込んだつもりでも、本物のデータが仮想サーバー上のキャッシュにしか存在しない時間が数秒間あるそうだ。停電などによる一瞬のダウンでも、タイミングが悪ければ、最新データがなくなってしまう。こういう事態に備え、仮想サーバー上でデータベースソフトを使用する場合は、特別なオプションを使用すべきだそうだ。

しかし、そんな話はまったく聞いていなかった!!クレームを付けたはずが、逆に仮想化に対する常識が無いと責められるとは・・・。

仮想サーバーのデータベース利用。従来の非仮想化環境と同じように運用できる、と思ったら大違いです。何も対策を施していないと、「一瞬の停電でデータベースが破壊される!」などという“落とし穴”にはまることもあります。こうした問題を解決するために、仮想化ソフトウェアベンダーでは、専用のオプションを用意している場合が多いようですが、その必要性は、システム管理者の方に広く知られていないようです。

Virtageならセーフ!「仮想ファイルシステムが不要なバックアップ環境」

仮想ファイルシステムが不要なバックアップ環境の図

Virtageは、一般的な仮想化ソフトウェアのように仮想ファイルシステムを介す必要がなく、非仮想化環境と同様にディスクの書き込みを行えます。つまり、データベースソフト動作中の障害により仮想化起因の書き込み不全に陥る可能性がなく、仮想化環境だからといって、特別なシステム構成を使う必要がないのです。これは、Virtageがソフトウェアのエミュレーションではなく、ハードウェアに搭載されたI/Oアシスト機構を用いて仮想化を実現しているため。「ハードウェア透過性」が高いVirtageだけが持つ特長です。

その2 リソースの共有化が、バックアップ運用を難しくする落とし穴に。

仮想化環境でも、ボリュームコピー機能を継続利用したいのだが・・・。

(イラスト)コーヒーを飲みながら、バックアップサーバを見つめる管理者

これまで非仮想化環境では、ストレージのボリュームコピー機能*を利用して、SAN経由のLANフリーバックアップを行っていた。これにより、ほとんど業務を止めずに、高速にバックアップを行えるのだ。今回、仮想化を行うにあたり、この便利な機能はぜひ継続利用したい。そこで、仮想化ベンダーに相談してみた。

*ストレージ内で正ボリュームから副ボリュームに、瞬時にバックアップコピーを作成する機能。(日立ディスクアレイサブシステムでは、ShadowImage機能)

(イラスト)バックアップサーバを前に、頭を掻き毟る管理者

ベンダーの答えはこうだ。ボリュームコピー機能には、バックアップするサーバーを数秒間静止させディスク側のデータとサーバ側のデータの同期を取る必要がある。こと仮想化環境では、リソースを共有するために、ストレージ内の論理ユニットに複数のOSデータが入っているため、それらすべてを同時に止めなければならない。しかし、ピークの異なる業務をピタリと止められるポイントはないのだ。それでもボリュームコピー機能を利用したいなら、専用ソフトウェアを用いて、仮想ボリューム単位でシャドウと作る、といった高度な運用が必要になるらしい。

さらに、これが実現できるのは限られたOSのみらしい。今まで簡単にできていたことが、仮想化したことで、ここまで難しくなるなんて・・・。

業務を止めずに瞬時にバックアップを行うボリュームコピー機能。こういった便利な機能も、複数OSでリソースを共有する仮想化環境では、専用のソフトウェアや設定なしでは実現できないという“落とし穴”があります。このように、今までの非仮想化環境では当たり前の事として実現できていた非常に便利な機能が、仮想化環境では利用できない、という場面をよく目にします。

Virtageならセーフ!「独立性の高いパーティションでリソースを分割」

「独立性の高いパーティションでリソースを分割」の図

Virtageは、CPU・メモリ・I/Oなどのハードウェアリソースを分割して、複数の論理パーティション(LPAR)に物理的に割当てる仮想化方式で、各LPARは独立性が保たれています。したがって、OSが載ったLPAR毎にボリュームコピー機能を利用でき、従来の非仮想化環境と同様のバックアップ運用が可能になります。もちろん、仮想化固有のノウハウや専用ソフトウェアは要りません。