朝、学校に行く前に空を見あげたら、いまにも雨が降りそうなあやしい天気。気になって、かさを持って行こうかどうか迷うよね。そんなときテレビの天気予報を見て、どうするか決めているんじゃないかな。
こんなふうに天気予報ができるようになったのは、気象予報士と最新技術のおかげ。いろいろな情報を集めて判断しているらしいよ。
アメダスは、気象庁の地域気象観測システムのこと。日本全国約840か所※、降水量だけを観測するものを足すと約1,300か所※に機械が置かれているんだ。ここから降水量や気温、風向、風速、日照時間などの観測データが自動的に送られてくるよ。これらのデータを元にして天気を予測し、天気予報を発表しているんだ。
このほかにも、気象衛星の「ひまわり」や最新のスーパーコンピュータを使って、さまざまな気象情報を分析しているよ。
※気象庁ホームページより:地域気象観測システム(アメダス)観測網(平成27年4月1日現在)
※気象庁ホームページより:地域気象観測システム(アメダス)観測網(平成27年4月1日現在)
天気予報で出てくる「高気圧」と「低気圧」のちがいを知ると、天気予報のしくみが分かるようになるよ。
「高気圧」は、空気がたくさん集まり、周りに比べて気圧が高いところ。空気が上空から下向きに動いて、地上の近くで外側に出ていくんだ。だから下降気流がおきて、雲が消えて晴れることが多いよ。
「低気圧」は、空気が少ないので、周りに比べて気圧が低いところ。地上近くに集まった空気が上空に向かうため、上昇気流がおきて、雲が発生しやすいんだ。さらに、集まった空気がしめっていると、雨を降らせることもあるよ。
夏の日本は蒸し暑い日が続き、晴天の日が多いよ。でも、強い日射のために積乱雲が発生しやすく、午後雷雨になることもあるね。気圧配置は南高北低型だよ。
春や秋は、低気圧や高気圧が交互に通過するよ。このために天気が周期的に変わるようになるんだ。寒暖を繰り返しながら、春から夏に向けて次第に気温が上昇し、夏から秋に向けて低下するんだね。
冬はロシアのシベリア地方で高気圧が発達し、日本の東の海上には低気圧が発達して、西高東低の気圧配置になるんだ。このためシベリアから北西の季節風がふき、これが東北や北海道の日本海側に大雪を降らせるんだ。
空がくもっているとき「かさを持っていくか、置いていくか」と迷うことがあるよね。こんなとき参考になるのが降水確率なんだ。例えば、降水確率50%なら、6時から12時までの6時間に、「1ミリ以上の雨が降る」と100回同じ予報が出されたときに50回は降っているという意味なんだ。つまり、降水確率の数字は、雨の強さ・降っている時間や範囲・雨の量などとは関係ないんだね。
1か月、3か月先の天気を予想するためには、コンピュータを使って、未来の気象状態を計算して、予測するんだ。大量のデータが入力されるので、計算には処理速度の速いスーパーコンピュータが使われているよ。
毎日、空や雲のようすを調べたり、それをたくさん集めて分析したり、過去のデータと比較したり。天気予報のしくみを調べるといろいろな発見があったね。気圧などむずかしいお話もあるけど、じっくり取り組めば大丈夫。ひょっとして、将来、気象予報士になるのは、きみかもしれないよ。