遠くから雲を見ると、わたがしのように見えるし、フワフワのふとんみたいで、寝転がったら気持ち良さそうだよね。でも、実際には手でさわったり、食べたり、雲の上に乗ったりはできないんだ。雲っていったい何でできているのか不思議だと思わない?
雲は、小さな水や氷のつぶの集まりなんだ。大きさはだいたい1ミリの100分の1くらい。ひとつひとつは目に見えないくらい小さいけれど、たくさん集まると雲として見えるんだ。
氷水で冷やされたコップの周りの水蒸気が水のつぶとなり、グラスの表面にくっつくよね。これが雲になるしくみと同じなんだ。
海や地面の水が太陽の光であたためられると、水が蒸発して水蒸気になり、空気中のちりとまざるよ。水蒸気はあたたかい空気の上昇気流で、ちりと一緒に上空へ運ばれるんだ。
上空で空気が冷えるとちりに水蒸気がついて、水や氷のつぶができる。この小さな水や氷のつぶがたくさん集まったものが雲なんだね。
空にうかぶ雲はどれも同じ形じゃないよ。雲の種類は形だけでなく、雲のできる高さで分けられているんだ。おおまかに分けると10種類※の雲があるよ。さあ、どんな雲があるか見てみよう!
※世界気象機関発行の「国際雲図帳」では雲を大まかな形から10の「類」に分類しています。
地上6,000mくらいからさらに高いところにできる雲で、ほとんどが氷でできているよ。
2,000mから6,000mくらいまでの高さにできる雲で、そのときの気温によって、氷のつぶでできていたり、水のつぶでできていたりするよ。
約2,000m以下の低い空にできる雲で、高い山に登ると下に雲が海のように広がってできる雲海として見ることができるんだ。
雲は何でできているか、どんな種類があるか、みんなよくわかったかな? 昔の人は長年の経験から「山に雲がかかっていると雨になる」とか「きれいな夕焼け雲だから明日は晴れる」と雲のようすを見て翌日の天気を判断していたんだ。みんなも雲を観察すれば、これからの天気の変化を予想できるかもしれないよ。