「通報」とは、システムに障害が発生した際に関係者に周知する、障害対応の業務フローにおいて初動となるアクションのことです。いうまでもなく、ここが正確かつスムーズに行えるか否かが、その後の復旧対応、ひいてはビジネスインパクトを最小限に抑えられるかどうかの肝となります。
ところが近年、この通報を取り巻く環境が、大きく変化しています。
現在、オンプレミスからクラウドへのリフト&シフト、サーバレスやクラウドネイティブ活用などにより、運用するシステム自体が多様化しています。
クラウドを利用することでハードウェアの保守が不要になり、運用が楽になると考えられがちですが、実際にはクラウドにおいてもお客さまの責任範囲における運用は残ります。サイバーセキュリティ対策や、マルウェアなど外部攻撃への備え、感染および不審なふるまいを発見した際の対応も欠かせません。また、バックオフィス業務など、ロボットを活用して自動化した業務も万一滞っていれば、見逃すわけにはいきません。
このように、多様化するシステムにおいて、問題発生を迅速に知らせる通知や通報の重要性が高まっています。
システムごとに設定をしていては、通知手段や通知先管理の運用負荷が増大
かつてのように管理者および関係者が必ず社内にいるとは限りません。コロナ禍により一気にリモートワークやテレワークが普及し、今や在宅や外出先など居場所が異なるメンバーと、確実に連絡を取れるようにしておく必要があります。
また働き方改革の視点からは、勤務時間内/外の区別や休日、夜間には適切な人のみに適切な手段で通知を行うといった配慮も求められます。人から人への伝達にストレスを感じる担当者も少なくないため、自動的にかつ適切に通報できる仕組みができるとスムーズです。これは直面する人手不足への対応としても重要な取り組みです。
居場所や勤務時間が異なるなど、人から人への伝達で確実に連絡をとることは困難
これまでの通報は、運用するシステムの近くに人がいることが前提のパトロールランプや構内放送に加え、関係者への一斉連絡手段としてのメール、主要メンバーへの電話連絡が主流でした。しかし現在では、従来の方式だけでは連絡を行き届かせることが難しくなっています。
ビジネスチャットなどの新たなコミュニケーションツールが急速に普及し、伝達手段の主流が置き換わるといったことも起きており、新たなコミュニケーションツールへの対応も急務となっています。
既存の伝達手段しか利用できないと、気づきの遅れや確認漏れを高めるリスク有
多様化するシステムや働き方、進化する通知手段に対応するには、システムで標準的に利用できる通知や通報の仕掛けを活用するだけでは、統一的な運用ができず、メンテナンス性の面でも限界があります。
作りこみによるカスタマイズなど、柔軟に対応できる自由度がある場合は、独自開発で対応する手もありますが、多様化するシステムや働き方、進化する通知手段に追随する開発をし続けるのは得策でしょうか?
日立には、「これからの通報管理に求められる要件」に
スムーズに対応できる専用サービスがあります。
それが、統合システム運用管理 JP1の
通報管理 JP1 Cloud Service/Notification Managementです。
多様化するシステムの異常発生を関係者が利用しやすい通知手段で自動的に通報。
迅速・確実な通知で、ビジネス影響を最小化します。
本サービスは、お客さまシステムをJP1で管理していない場合もご利用いただけます。
サーバやOS、電話発信機器や電話回線などを準備することなく、通報管理をクラウドサービスでご利用いただけます。
※ 使用するSMS通知やビジネスチャット等は、別途ご契約いただく必要があります。
以下、本サービスによって実現する課題解決について、機能的な説明を交えて具体的に解説します。
お客さまの既設システムと、コマンド、REST API、メールなどによって連携し、電話、SMS、メール、ビジネスチャットなどさまざまな通知手段を組み合わせて、迅速かつ確実に関係者への自動通知を実現します。
通知の自動化により、初動対応までの時間を短縮できます。
※ 使用するSMS通知やビジネスチャット等は、別途ご契約いただく必要があります。
一時的な通信障害などで通知できなかった場合、担当者が応答するまで繰り返し通知します。これにより異常の発生を誰も認識していないという事態を防止できます。
電話で通知を受けた担当が通知を確認したかどうかを把握します。応答を確認できない場合、別の担当者に通知することで、通知の見落としや通知不可状態による対応の遅れを防止できます。
時間帯や平日、休日など、あらかじめ設定した運用スケジュールごとの連絡網に従って、通知先と通知手段を自動的に切り変えることができます。
通知先・通知手段と通知順をまとめた連絡網に従って、順序よく通知します。関係者に一報を入れてから、運用体制に合わせて順番に電話連絡するといった、効率の良い通知運用を実現できます。
発信履歴情報を集計し、通知実績を数値化します。通知実績を活用することで、失敗が多い通知先の発信順序見直しといった改善が可能です。
通知先情報や通知手段を連絡網にまとめて一元管理します。通知先の変更や見直しなどのメンテナンス作業を効率化し、運用コストを削減できます。
いかがでしょうか。この記事では、システム運用監視の重要な初動アクションである「通報」に関するさまざまな環境変化と、その解決策として通報管理 JP1 Cloud Service/Notification Managementを活用することで実現できる通知運用について解説しました。
まとめると、以下のようになります。
今回ご紹介したクラウドサービス 通報管理 JP1 Cloud Service/Notification Management をご契約いただくと、異常発生を適切な通知手段で確実に関係者に通知し、迅速な対処を促す通報の仕組みを手軽にご利用いただけます。
サービスについての情報は、こちらをご覧ください。
さらに詳しくお知りになりたい方は、ぜひお気軽に、下記問い合わせフォームからご相談ください。
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