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モダンな運用体制実現のカギとは
JR東日本情報システムが選んだパブリッククラウド共通基盤運用自動化の道筋

JR東日本グループの IT 基盤を支える JEIS が「パブリッククラウド共通基盤」の構築に取り組む。
目指すはモダンな運用体制の実現だ。

企業が抱えるシステムにはさまざまな要件のものがある上に、調達のタイミングごとに構成や基盤が異なることもあるため、運用が個別最適になりやすく、IT部門の生産性向上の阻害要因となっている。
この問題に対して、JR東日本の情報システムを支えるJR東日本情報システム(JEIS)は運用管理の共通化や効率化の阻害要因をワンプラットフォームで解消する方法を選択した。その意図と実現方法を取材した。

JR東日本情報システム(JEIS)はJR東日本グループの情報システムを構築、運用する企業だ。Suicaや駅サービスソリューション、鉄道事業ソリューション、生活・企業経理サービスソリューションなどの分野で、二百数十にわたるシステムを構築、運用している。データセンターやネットワーク環境の設計と管理、セキュリティ対策なども一手に引き受けている。

柴田 幸雄 氏

JR東日本情報システム
柴田 幸雄 氏

JEISの強みは、品質の高いシステムを構築する力と最新IT施策導入を目指した研究開発体制にある。2019年からスタートした4年間の中期経営計画「JEIS X(Transformation)」においては、これまでと同様に品質の高いサービスを提供しつつ「新たな価値の創造」を目指してきた。その一環として同社が進めるのが「パブリッククラウド共通基盤」の構築と運用業務の自動化だ。この施策のカギを握るのが運用業務そのもののコード化と複雑化したIT基盤の運用をワンプラットフォーム化することだ。

システム基盤部チーフエンジニアの柴田幸雄氏は、近年の注力プロジェクトを次のように説明する。

「JEISはこれまで、Suicaやカード事業などの各種サービスをオンプレミスやプライベートクラウドで運用してきました。2021年からはパブリッククラウドを利用した共通基盤の構築に取り組んでいます。共通基盤のネットワーク領域を担当するのがわれわれの部署です」