ミドルウェア製品
NX Dlinkは自律分散システムを実現するために必要なネットワーク環境を提供する統合通信ミドルウェアです。
信頼性、リアルタイム性、拡張性など社会インフラを支えるシステムでの要件を満たすため、主に4つの機能を提供します。
マルチキャスト、1対1通信、
およびデータの優先制御などが可能。
LANの2重化構成による
通信の2重化が可能。
効率的で信頼性の高い
ファイル転送が可能。
送受信電文を取得して蓄積、
システムのテストやジャーナルの管理が可能。
NX Dlinkは、WindowsやLinuxなどのマルチプラットフォームで動作します。
自律分散システムは、各々自律的に稼働するサブシステムによって構成されます。
一部のサブシステムが不稼働な状態に陥っても全体のシステムには影響を与えないという特長を持ちます。
自律分散システムでは、システム稼働中に拡張や保守が容易に可能です。部分的な故障でもシステム全体は停止しないため信頼性が高く、電力分野、交通分野など常に正常に稼働することが求められるミッションクリティカルなシステムの制御で自律分散システムの技術が使われることがあります。
基本的な通信機能としてマルチキャスト通信および1対1通信機能が可能です。また、ネットワークトラフィックの制御も可能です。
TCP/IPをベースとした通信です。
送信元および送信先が1対1で対応する場合に活用します。
送信先が複数存在して同報通信したいときに活用します。
受信ポートとTCD(トランザクションコード)によって、データを選択して受信できます。
ブロードキャストに比べ、受信側ノードの負荷を抑制できます。
メッセージに最大7つの優先レベルを割り付けることができます。業務によってメッセージ処理の優先度を制御できます。
メッセージの優先レベルに応じて、即時送信、または指定した間隔での送信を指定できます。
送受信の際の負荷、およびネットワーク上のトラフィックの制御が可能になります。
下記の例では、優先レベル1の送信キューでは、キューにデータが入ると即時送信します。
優先レベル2および優先レベル3の送信キューでは、各々100ミリ秒周期、1秒周期でデータを送信します。
送信フレームで欠損を検知した場合、データの再送を行います。また、2重化のネットワーク構成で通信の2重化を実現することで、信頼性を確保します。
受信側ノードで送信フレームの欠損を検知した場合、自動的に該当フレームの再送を送信側ノードに要求します。これによって通信の信頼度を高めることができます。
2重化のネットワーク構成において、通信の2重化をサポートします。
自律分散通信をベースに効率的で信頼性の高いファイル転送を実現します。
再送機能、CRC(Cyclic Redundancy Code)データチェックによって、高い信頼性を確保します。また、複数ノードへの同時配布、優先制御、送信レートの制御による負荷分散を実現します。
オンラインで送受信する電文を取得してジャーナルファイルに蓄積します。取得したデータは、稼働状態の監視やテストデータなどに活用できます。
ジャーナルデータを取得することで、送受信データの履歴の管理が可能です。障害発生時にデータを確認することで要因の分析が可能になります。また、システムの通信異常をシステムトランザクションとしてジャーナルファイルに記録するとともに、ユーザーへの通知ができます。
ほかのノードから受信したかのように,アプリケーションにジャーナルデータを送信できます。これによって、単独ノードの環境でオンライン状態に近いテストを容易に実施できます。
NX Dlinkは自律分散システムを構築するための通信プラットフォームです。
No. | 製品形名 | 適用OS | 開発環境/言語 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | S-7239-28P (32bit版) |
Windows Server 2008 R2 Standard | 開発環境:Visual Studio 2005以降 言語:C(※1) |
|
2 | Windows Server 2008 R2 Enterprise | |||
3 | Windows Server 2012 R2 Standard | |||
4 | Windows Server 2016 Standard | |||
5 | S-7239-29P (32bit版) |
Windows 7 Professional | 開発環境:Visual Studio 2005以降 言語:C(※1) |
|
6 | Windows 7 Enterprise | |||
7 | Windows 8.1 Pro | |||
8 | Windows 8.1 Enterprise | |||
9 | Windows 10 Pro | |||
10 | Windows 10 Enterprise | |||
11 | S-7239-88P (64bit版) |
Windows Server 2008 R2 Standard | 開発環境:Visual Studio 2005以降 言語:C(※1) |
|
12 | Windows Server 2008 R2 Enterprise | |||
13 | Windows Server 2012 R2 Standard | |||
14 | Windows Server 2016 Standard | |||
15 | Windows Server 2019 Standard | 開発環境:Visual Studio 2005以降 言語:C(※1) |
|
|
16 | S-7239-89P (64bit版) |
Windows 7 Professional | 開発環境:Visual Studio 2005以降 言語:C(※1) |
|
17 | Windows 7 Enterprise | |||
18 | Windows 8.1 Pro | |||
19 | Windows 8.1 Enterprise | |||
20 | Windows 10 Pro | |||
21 | Windows 10 Enterprise |
NX Dlink C#は.NET Framework上で動作するNX DlinkのC#クラスライブラリ(言語:C#(※2))です。
NX Dlink C#は.NET Frameworkのバージョン毎に適用する形名が異なりますのでご注意ください。
No. | 製品形名 | 適用OS | .NET Frameworkの バージョン |
前提とする NX Dlink形名 |
備考/開発環境 |
---|---|---|---|---|---|
1 | S-7239-96P (32bit版) |
Windows 7 Professional | 2.0〜3.51 | S-7238-29P |
|
2 | Windows 7 Enterprise | ||||
3 | Windows Server 2008 R2 Standard | 2.0〜3.51 | S-7238-28P | ||
4 | S-7239-87P (64bit版) |
Windows 7 Professional | 2.0〜3.51 | S-7239-89P | |
5 | Windows 7 Enterprise | ||||
6 | Windows Server 2008 R2 Standard | 2.0〜3.51 | S-7239-88P | ||
7 | Windows Server 2008 R2 Enterprise | ||||
8 | Windows Server 2012 Standard | ||||
9 | S-7239-84P (32bit版) |
Windows 10 Pro | 4.6.1、4.6.2、4.7 | S-7239-29P |
|
10 | Windows 10 Enterprise | 4.7 | |||
11 | Windows Server 2016 Standard | 4.7 | S-7239-28P | ||
12 | S-7239-94P (64bit版) |
Windows 10 Pro | 4.6.1、4.6.2、4.7 | S-7239-89P | |
13 | Windows 10 Enterprise | 4.7 | |||
14 | Windows 10 IoT Enterprise | 4.7 | |||
15 | Windows Server 2012 R2 Standard | 4.5.2、4.6、4.6.1 | S-7239-88P | ||
16 | Windows Server 2016 Standard | 4.7 | |||
17 | Windows Server 2019 Standard | 4.7.2 |
No. | 製品形名 | 適用OS | 備考 |
---|---|---|---|
1 | S-7239-07U (32bit版) |
Red Hat Enterprise Linux 6.0〜6.9 | |
2 | Red Hat Enterprise Linux 7.1〜7.6 | ||
3 | Red Hat Enterprise Linux 8.1 | ||
4 | HiRUXS 3.0 | 日立製の制御サーバ―であるRS90シリーズ用OS | |
5 | HiRUXS 3.1 | ||
6 | S-7239-17U (64bit版) |
Red Hat Enterprise Linux 6.0〜6.9 | |
7 | Red Hat Enterprise Linux 7.1〜7.6 | ||
8 | Red Hat Enterprise Linux 8.1 | ||
9 | HiRUXS 3.0 | 日立製の制御サーバ―であるRS90シリーズ用OS | |
10 | HiRUXS 3.1 |
マニュアルは製本版のみの提供であり、ご購入が必要となります。
No. | マニュアル名称 | マニュアル番号 | 説明 |
---|---|---|---|
1 | NX Dlinkガイド | RS90-3-1050 | NX DlinkとNX Dlink C#の解説やシステム構築について記述したマニュアルです。 |
2 | NX Dlinkリファレンス | RS90-3-1051 | NX DlinkとNX Dlink C#のライブラリやコマンドのユーザーインターフェースについて記述したマニュアルです。 |
運用上の技術支援を行う保守サービス(形名:SH-H2331-0015)をご紹介します。障害解析などの技術サポートが必要な際はご契約をお願いいたします。
No. | サービス名称 | 形名 | 内容 |
---|---|---|---|
1 | 自律分散ミドルウェア保守サービス | SH-H2331-0015 | メールによる問い合わせ対応、改善版の提供を行うソフトウェアサポートサービス |
P.P.(プログラムプロダクト)の1ライセンスは、1台のPC(1つのOS)にインストールして使用することができるライセンスです。複数のPC(複数のOS)上にP.P.をインストールして使用する場合には、インストールするPC分のライセンスをご購入ください。なお、仮想環境ではゲストOSごとにP.P.をインストールする必要があるため、インストールするゲストOS分のライセンスをご購入ください。