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Hitachi

空調事業合弁会社の資本再編について

合弁パートナーであるジョンソン・コントロールズ・インターナショナルとともに保有株式をボッシュに譲渡し、グローバル空調事業でボッシュとの新たなパートナーシップ構築

株式会社日立製作所
日立グローバルライフソリューションズ株式会社

  株式会社日立製作所(以下、日立)の子会社である日立グローバルライフソリューションズ株式会社(以下、日立GLS)は、Johnson Controls International plc(ジョンソン・コントロールズ・インターナショナル/以下、JCI)との共同出資で設立した空調事業合弁会社「Johnson Controls-Hitachi Air Conditioning Holding (UK) Ltd (ジョンソンコントロールズ日立空調/以下、JCH)」の株式譲渡について、JCIおよびドイツ連邦共和国のRobert Bosch GmbH(以下、ボッシュ)と7月23日に合意し、株式譲渡契約等を締結しました。
  再編が進む空調業界において、グローバル市場での競争力向上を図るため、日立および日立GLSは、JCIとともに、JCHの全保有株式をボッシュに売却することを決定しました。ボッシュが持つ欧州でのフットプリントや暖房機器での実績を踏まえ、グローバル空調事業のさらなる成長を実現できるベストパートナーであると判断しました。
  今回の契約に基づき、日立GLSが40%保有するJCH株式をすべてボッシュに譲渡(譲渡価格14億ドル(約1,950億円*))するとともに、ボッシュが株主となる新会社は、日立GLSとブランドライセンス契約を締結し、従来同様、日立ブランドの空調機器を世界各地に提供します。また、JCHの業務用空調機器の開発・製造拠点である清水事業所を日立GLSが取得します。これにより、国内では日立GLSが開発・製造から販売・保守サービスまで一貫して運営し、市場ニーズに即した競争力の高い製品を開発します。
  今後、競争法その他の法令等に基づき必要なクリアランス・許認可等の取得を経て、2026年3月期第1四半期までに本取引を実施する予定です。本取引において、2026年3月期中に、日立GLSが保有するJCH株式の全ての売却が行われた場合、日立は、2026年3月期の連結決算におけるその他の収益として、事業再編等利益約1,250億円を計上する予定です。
  日立は、本株式譲渡で得られる資金を成長投資や株主還元の原資として活用し、資本効率の向上を実現することで、企業価値のさらなる向上に努めていきます。

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1ドル=140円で計算

主な契約締結内容

  1. 日立GLSが40%保有するJCH株式をすべてボッシュに譲渡*
    同時に、JCHの業務用空調機器の開発・製造拠点である清水事業所を日立GLSが取得し、
    日本国内の業務用空調事業は、日立GLSが開発・製造から販売・保守サービスまで一体化して運営。
  2. 新会社は、日立GLSとブランドライセンス契約を締結し、従来同様、日立ブランドの空調機器を世界各地に提供。日本国内向けの家庭用ルームエアコンについても、引き続き新会社が日立ブランドの製品を提供し、日立GLSと連携して販売。
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JCIが60%保有するJCH株式もすべてボッシュに譲渡し、ボッシュはJCH株式を100%保有

[画像]今回合意したJCH資本再編の概要
今回合意したJCH資本再編の概要

日立グループとしての狙い

1. ボッシュおよび新会社との新たなパートナーシップ構築

  日立GLSは、ボッシュが株主となる新会社へ、日立ブランドの提供に加え、移管後の清水事業所を通じて、従来同様に世界各地の新会社の開発・製造拠点をサポートします。これらの取り組みに加え、ボッシュが持つ欧州でのフットプリントを活用し、ボッシュおよび新会社を通じて、競争力の高い日立ブランドの空調機器のグローバル展開を強化します。

2. 成長分野に向けたグリーンプロダクト/ソリューションの展開加速

  高い技術力を持つ清水事業所を日立GLSに移管し、日本国内における業務用空調事業の開発・製造から販売・保守サービスを一体化することで、市場ニーズに即した競争力の高い製品を開発します。また、日立GLSの業務用空調機器と日立グループのITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを掛け合わせた冷熱ソリューションを一貫して提供できる体制となります。これにより、生成AIの急速な普及に伴い需要が拡大するデータセンターや、電力不足に伴い需要が拡大するグリーンビルディングといった成長分野へのグリーンソリューションの展開を、ボッシュとのグローバルでの協創を含めて加速します。

日立製作所 執行役副社長 コネクティブインダストリーズ事業統括本部長  阿部 淳のコメント

  このたび、空調事業のさらなる成長に向けて、JCIおよびボッシュと契約締結することができ、大変うれしく思います。日立グループは、IT、OT、プロダクトを併せ持つ強みを生かしてお客さまや社会の課題を解決する「社会イノベーション事業」によって、サステナブルな社会の実現に貢献することをめざしています。Global Boiling(地球沸騰化)に加え、生成AIの急速な普及や電力不足に伴い、データセンター、グリーンビルディング、コールドチェーンなど、あらゆる産業分野でHeating & Coolingに対する需要が高まっており、空調事業は日立グループにとって戦略的に重要な位置付けにあります。今後、ボッシュが有する豊富なフットプリントを生かして、日立ブランドの高効率・低環境負荷の空調機器とデジタル技術を組み合わせたLumadaソリューションをグローバルに展開し、地球環境の保全に貢献していきます。

日立GLS 取締役社長  大隅 英貴のコメント

  JCIおよびボッシュと空調事業合弁会社について、契約締結に至ったことをうれしく思います。日立GLSは、環境負荷の低減など社会課題の解決に寄与する製品・ソリューションの提供に取り組んでいます。今後、ボッシュと日立GLSは、強固なパートナーシップにより、新会社を通じて日立ブランドの空調機器のグローバル展開を強化します。また、日本国内の業務用空調事業は、開発・製造・販売・保守サービスを一体化し、さらなる付加価値の創造を推進します。さらに、プロダクトと空調IoTソリューション「exiida*」などのデジタルや、日立グループの製品・サービスを組み合わせ、グリーンソリューションの展開を加速します。

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「exiida」は日立グローバルライフソリューションズ株式会社の日本における登録商標です

ボッシュ 取締役会副会長  クリスティアン・フィッシャーのコメント

  今回の買収により、ボッシュは日本やアジアを超え、グローバルで成長を加速します。ジョンソンコントロールズ日立空調とボッシュは、地域そして製品ポートフォリオにおいて見事に補完します。著名で高い評価を誇る日立ブランドをライセンス展開できることを大変誇りに思うとともに、卓越した品質と定評ある基準の維持を保証します。加えて、お客さま、従業員ほかステークホルダーの利益のために、私たちは一貫して事業のさらなる発展に努めます。

JCI レジデンシャルアンドライトコマーシャル 兼 JCH CEO  デビッド・W・バジンスキーのコメント (新会社への移行期間中も、引き続き事業をリードする予定)

  私たちはボッシュのチームとともに、家庭用・小型商業用の空気・水テクノロジーにおける世界規模のリーダーをめざします。業界をリードするブランド、販売チャネル、新技術を組み合わせたポートフォリオは、お客さまのニーズに応える独自の価値提案を生み出します。今回の連携により、私たちは事業体制を最適化するとともに、より持続可能な世界を実現する電動化をリードしていきます。

JCHについて

名称 Johnson Controls-Hitachi Air Conditioning Holding (UK) Ltd
設立 2015年10月1日
所在地 東京都港区海岸一丁目16番1号
* ジョンソンコントロールズ日立空調の本社所在地
代表者 CEO: デビッド・W・バジンスキー
事業内容 冷凍・空調機器の設計、製造および販売
VRF、家庭用エアコン、大型冷凍機、小型冷凍機、圧縮機など
連結従業員数 約11,000人(2023年9月末時点)
URL

ボッシュについて

名称 Robert Bosch GmbH
設立 1886年
所在地 Gerlingen, Germany
代表者 Dr. Stefan Hartung (Chairman of the board of management)
売上収益 915.9 億ユーロ (2023年)
事業内容 自動車部品、電動工具、セキュリティシステム、家電製品、エンジニアリング、エレクトロニクス、クラウドコンピューティング・IoT機器等の開発・製造・販売
連結従業員数 約429,000人 (2023年12月末時点)
URL

JCIについて

名称 Johnson Controls International plc
設立 1885年
所在地 Cork, Ireland
代表者 George Oliver (Chairman, CEO)
売上収益 268億USドル (2023年)
事業内容 空調制御、ビル管理、冷凍、統合電子セキュリティ、統合火災検知・消火システム、セキュリティ製品、エネルギー効率ソリューション、スマート・ビル・ソリューションの設計、販売、設置、サービスの提供
連結従業員数 約100,000人 (2023年)
URL

日立製作所について

日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」という3セクターの事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。3セクターの2023年度(2024年3月期)売上収益は8兆5,643億円、2024年3月末時点で連結子会社は573社、全世界で約27万人の従業員を擁しています。

日立グローバルライフソリューションズについて

日立グローバルライフソリューションズは、家電・空調を中心としたプロダクト事業、ソリューション事業に加え、これまで培ってきた事業基盤と日立グループの総合力、またデジタル技術を活用したイノベーションを通じて、「360°ハピネス ひとりひとりに、笑顔のある暮らしを」という想いのもと、「暮らしの充実」「医療の高度化、充実」「循環型社会」そして「低環境負荷」の4分野を中心に生活者のQoL向上に貢献するライフソリューションの創出、さらにグローバルアライアンスの強化による日立ブランド製品の海外販売とライフソリューション事業の海外展開を加速していきます。

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