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Hitachi

日立、ハイブリッドクラウドソリューション取り組みの強化に向け、
AWSと3年の戦略的協業契約を締結

EverFlex from Hitachiをはじめとするソリューションの開発・販売での協業を拡大
AWS認定資格4,000人規模をめざす

  株式会社日立製作所 (以下、日立) は、このたび、ハイブリッドクラウドソリューションの強化に向け、 Amazon.com, Inc. の関連会社であるアマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社(以下、その関連会社も含み総称して「AWS」)と戦略的協業契約を締結しました。
  本契約に基づき、本年4月から3年間にわたり、顧客企業のシステムモダナイゼーションとクラウド移行の推進を目的として、これまで日立とAWSが協創してきたハイブリッドクラウド向けソリューションの開発の強化に取り組むとともに、AWSの技術的支援のもとこれらのソリューションの展開を加速します。さらに、これまで顧客企業の基幹システムなどのミッションクリティカルシステムを支えてきた日立の技術者によるAWS認定資格の取得を推進し、現在の2,000人規模から4,000人規模へと強化することで、既存システムのモダナイゼーションやクラウドサービス利用を加速します。

背景とこれまでの日立の取り組み

  昨今、急速に変化するビジネス環境に対応しながら、より高い顧客価値を創出するために、ミッションクリティカルなデータや複数拠点に散在するデータなど、さまざまなデータを統合し効果的に活用できる環境に対するニーズが高まっています。
  日立は、このような環境の実現に向け、2021年よりAWSと共同でソリューション開発に取り組んでおり、2022年には、日立のストレージとAWSのクラウドストレージサービスであるAmazon Simple Storage Service(Amazon S3)にまたがる共通データ運用管理、ならびに日立のストレージとAWS間の接続パスの冗長化による可用性向上を実現*1しています。翌2023年には、EverFlex from Hitachiにおいてパブリッククラウド連携の中核となるクラウドストレージサービスHitachi Virtual Storage Platform on cloud(以下、VSP on cloud)の提供*2を行うなど、ミッションクリティカルなハイブリッドクラウドを実現するソリューションの協創に注力してきました。このような背景から今回の戦略的協業では、生成AIの登場で加速するデータ統合や利活用の顧客ニーズに対応するため、ミッションクリティカルシステムのモダナイゼーションとクラウド移行推進を共同で推進していくことを複数年でめざすものとなります。

*1
ニュースリリース:2022年2月24日「ハイブリッドクラウドソリューション EverFlex from Hitachiを強化」
*2
ニュースリリース:2023年6月6日「AWSとの協創によりハイブリッドクラウドソリューションを強化」

本戦略的協業契約のポイント

  1. ハイブリッドクラウドでの自由なデータ利活用を実現
      日立のもつさまざまなソリューションとAWSの幅広く奥深いクラウドサービスを組み合わせて、ハイブリッドクラウド環境での自由かつ安全・安心なデータ利活用の実現をめざします。これまでの取り組みで実現してきたオンプレミスの日立ストレージとAWS上のVSP on cloudによる共通データ基盤の運用の効率化・自動化に向けた取り組みを推進していきます。
      加えて、レガシーアプリケーション資産とクラウドネイティブ技術が混在するハイブリッドクラウド環境においても、オンライントランザクション処理の一貫性を確保する「Hitachi Microservices Platform - Paxos Commit Transaction Orchestrator」を活用し、ミッションクリティカルシステムで重要視される信頼性を強化していきます。さらに今後、SaaS型の統合システム運用管理「JP1 Cloud Service」と、AWSのフルマネージド型サービスAmazon Bedrockとの連携により、ユーザーが生成AIと対話形式で障害発生原因の特定や対応策の検討を行い、迅速に問題解決できるようにすることをめざします。
      
  2. 共同プロモーションの実施
      両社の取り組みの成果であるハイブリッドクラウドソリューションの市場への展開を、日立とAWS共同で実施します。具体的には、共通の事業目標を掲げ、共同プロモーション、セミナーなどを実施し、企業システムのモダナイゼーションやAWS利用を加速します。
      
  3. ハイブリッドクラウドソリューションの構築・運用支援体制強化
      ミッションクリティカルなシステム構築・運用の経験が豊富な日立の技術者を中心に、AWS認定資格の保有者数4,000人規模をめざします。これら日立のエンジニアが開発・提供するハイブリッドクラウドソリューションと、クラウドシステムの運用に精通するSREエンジニアがお客さまのシステム運用を改善するマネージドサービス「Hitachi Application Reliability Centers (HARC)」を組み合わせることで、同資格を保有する技術者が、既存システムのモダナイゼーションやAWSサービスの導入から運用に至るまで、あらゆるフェーズで直面するさまざまな課題の解決を支援し、お客さまのビジネス変革に貢献します。
      また、日立は、これまでオンプレミスで培った、ハードウェアからミドルウェアまで垂直統合したミッションクリティカルな基幹システム向けのサポートサービスをAWS環境でも提供できるようにし、ハイブリッドな環境でお客さまシステムの安定稼働を支えます。

  日立は、今後も、AWSとの連携を強化し、機密性の高いデータも含めたあらゆる企業データを、安全・安心・シームレスにさまざまなクラウドサービスで利用できるハイブリッドクラウド環境を実現することで、お客さまのデータドリブン経営を支え、持続的な成長に貢献していきます。

ビジネスパートナーからのエンドース

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 執行役員 パートナーアライアンス統括本部長 渡邉 宗行氏

  アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社は、日立とAWSの戦略的協業の締結を歓迎いたします。両社はこれまで、VSP on Cloudなどハイブリッドクラウドストレージでの連携をもとにお客様のデータ活用を支援してきました。今回の取り組みにより生成AIなどの先進技術を含むAWSのサービスを活用し、日立のソリューションとのコラボレーションをさせることで、お客様のビジネスイノベーションの実現に寄与すると期待しております。

株式会社日立製作所 執行役専務 クラウドサービスプラットフォームビジネスユニット CEO 阿部 淳のコメント

  日立とAWSは、長年にわたる強固なパートナーシップのもと、相互のIT、OT、プロダクトのケイパビリティを生かした革新的なデジタルソリューションを継続的に創出し、金融・鉄道など社会インフラ領域も含めたお客さまのデータドリブン経営をともに支えてきました。現在、企業のサステナブルな成長に向けて、生成AIへの期待が急速に高まる中、このたびのAWSとの戦略的協業の強化により、これまで以上に安心・安全にデータ利活用ができるハイブリッドクラウドソリューションの開発を加速し、共同で展開ができることをとても嬉しく思います。
  今後、ますますのAWSとの連携を通じて、お客さまや社会のDXを加速するとともに、プラネタリーバウンダリーの配慮とウェルビーイングの向上など企業価値創出に貢献していきます。

関連ホームページ

商標注記

  • EverFlexは、Hitachi Vantara LLCの商標または登録商標です。
  • その他記載の会社名、製品名などは、それぞれの会社の登録商標もしくは商標です。

日立製作所について

  日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2022年度(2023年3月期)の連結売上収益は10兆8,811億円、2023年3月末時点で連結子会社は696社、全世界で約32万人の従業員を擁しています。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 クラウドサービスプラットフォームビジネスユニット

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