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2023年12月12日
株式会社日立ハイテク
【高精度電子線計測システム「GT2000」】
株式会社日立ハイテク(以下、日立ハイテク)は、このたび高精度電子線計測システム「GT2000」(以下、本製品)を発売します。本製品は、日立ハイテクがトップシェアをもつCD-SEM*1の技術やノウハウを適用しながら、High-NA EUV露光向けに低ダメージ高精度計測および超高速多点計測機能を、また先端半導体デバイスで適用が進む3Dデバイス構造向けに新規検出系を搭載したほか、量産段階で要求される測長値差のさらなる改善を実現しました。
本製品の提供を通して、微細化および複雑化が進む先端半導体の製造プロセスにおける高精度・高速な計測・検査を実現し、研究開発から量産段階におけるお客さまの歩留まり向上に貢献していきます。
半導体製造プロセスの進化に伴い、N2(2ナノメートル世代)およびA14(14オングストローム世代)デバイスの研究開発が行われています。また、最先端デバイスにHigh-NA EUV露光が適用されることに加え、GAA*3やCFET*4構造などデバイス構造の複雑化が見込まれています。
これに伴い、最先端の半導体デバイスの研究段階においてはさまざまな材料や構造でも計測できるよう幅広い計測条件で高速にデータ取得できること、また量産段階においてはさらなる安定稼働と装置間の測長値差の一層の低減が求められています。
High-NA EUVリソグラフィー工程では使用するレジストの薄膜化が一層進むため、高精度に計測するにはレジストにできるだけダメージを与えずに計測することが求められています。本製品では、CD-SEMとしては初めてとなる超低加速電圧100V条件と、当社独自の高速スキャン機能を組み合わせ、低ダメージかつ高精度な計測を実現します。また、開発や試作工程で製造プロセス条件決めや異常検出を素早く行うため超高速多点計測モードを搭載しました。
GAAやCFETまた3Dメモリデバイスなどの構造をもつ3Dデバイスでは、従来の寸法計測に加えてパターンの深さや穴底・溝底の計測を行いたいというニーズがあります。本製品は反射電子を効率的に検出する新たな高感度反射電子用検出システムを搭載することで、複雑化するデバイス構造を高精度に撮像し、新たな計測アプリケーションの可能性を広げました。
プロセスモニターを担うCD-SEMに求められる性能として最も重要なのは、複数台ある装置間での測長値差が小さいことです。本製品ではプラットフォームおよび電子光学系を刷新し、従来機で課題となっていた測長値差を引き起こす要因を徹底的に潰し込むことで、装置間での測長値差の極小化を実現しました。
日立ハイテクは本製品をはじめとする電子線技術を用いた計測装置や、光学技術を用いたウェーハ検査装置を提供することで、お客さまの半導体デバイスの開発・量産における計測・検査工程での多様なニーズに対応していきます。
今後も、プロダクトにデジタルを加えた革新的なソリューションをタイムリーに提供し続け、お客さまとともに新たな価値を創造し、最先端のモノづくりに貢献します。
日立ハイテクは、2001年、株式会社日立製作所 計測器グループ、同半導体製造装置グループと、先端産業分野における専門商社である日製産業株式会社が統合し、誕生しました。2020年、日立製作所の完全子会社となり連携を強化していくことで、社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会の実現をめざしています。
医用分析装置、バイオ関連製品、半導体製造装置、分析機器、解析装置の製造・販売に加え、社会・産業インフラ、モビリティなどの分野における高付加価値ソリューションの提供を通して、グローバルな事業展開を行っています(2023年3月期日立ハイテクグループ連結売上収益は6,742億円)。
株式会社日立ハイテク ナノテクノロジーソリューション事業統括本部
評価システム営業本部 評価企画部 [担当:酢谷]
〒105-6409 東京都港区虎ノ門一丁目17番1号 虎ノ門ヒルズビジネスタワー
以上