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2023年10月25日
日立エナジー
(本件は、スイス・チューリッヒにおいて、
10月24日7:00(日本時間14:00)に発表しました。)
2020年以降、30億ドルの投資と8,000人以上の人員拡充を実施
洋上風力発電からのHVDC連系として世界初となった、
北海に位置するBorWin(ボーウィン)1風力発電所向けHVDC変換所
日立エナジーが世界各国で提供したHVDC技術による系統連系の合計容量が、150GWに到達しました。これは、日本のピーク需要をおおよそ満たす規模に相当します*1。最近の事例としては、英国の風力発電所において初めてHVDC技術を活用した、世界最大のドッガーバンク洋上風力発電所からの初送電があります*2。
今回の合計容量150GWへの到達は、クリーンエネルギーへの転換にともなう需要の拡大を表すものです。当社は、こうした需要拡大に対応するため、日立グループに加わった2020年以降、グローバルの拠点全体で8,000人以上を新たに雇用し、さらに、同期間中に製造とエンジニアリング拠点、研究開発 (R&D)に30億ドルを投資することで、コラボレーションを拡大するとともに、長期にわたる戦略的パートナーとしてお客さまを支援できるよう取り組んでいます。こうした継続的な投資は、「日立エナジー2030」成長戦略*3および日立の2024中期経営計画*4に沿うものです。
日立エナジーは世界各地域での生産能力拡大と人員拡充に向け、重点的に投資を行ってきました。今年だけでも、インドの電力品質ソリューションの工場*5やGlobal Technology and Innovation Center*6を設立したほか、スウェーデン、スイス、米国においても投資を行っています。
研究開発へも投資を行っており、おもな成果としては、SF6ガス*7を使用しないことでライフサイクル全体での二酸化炭素排出量の大幅な削減が実証された、環境効率の高い製品・サービス・ソリューションパッケージ「EconiQ™」*8や、EV向けの「RoadPak」*9をはじめとした次世代パワー半導体、さらにデジタル技術関連では資産パフォーマンス管理ソリューション「Lumada APM (Asset Performance Management)」*10や、HVDCおよび電力品質ソリューション向けデジタルツインソリューション「IdentiQ™」*11があります。
デジタル化とサービス分野においては、人工知能を活用した新世代のLumada APMを提供開始しました。また、系統連系においてより高度な蓄電と高い柔軟性を実現するため、電力変換・制御ソリューションサプライヤーであるeks Energyを買収しました*12。
強固なコラボレーションの推進は、生産リソースの確保や標準仕様の確立のための包括的な契約といった新しいビジネスモデルにつながり、需要に対してより計画的に対応することを可能にします。日立エナジーの技術が支援した主な事例には、シャンプレーン・ハドソン・パワーエクスプレス*13やテネットの「2 GWプログラム」*14、さらに陸上から洋上への送電を行うものとしてノルウェー海域以外では初*15となったプロジェクトライトニング*16などがあります。
日立エナジーのCEOであるクラウディオ・ファキンは、「電力はエネルギーシステム全体の屋台骨であり、クリーンエネルギーへの転換を促進するものです。今回の発表は、エネルギーシステムに必要な送電網開発を加速するお客さまを支援する当社の取り組みを紹介するものです。日立エナジーは2020年7月に日立グループに加わって以来、グループ各社とのシナジー効果を活用しながら、自身の成長と事業規模の拡大を加速してきました。当社は、一世紀以上にわたり培ってきたエネルギー分野の知見と、デジタル化技術を組み合わせることで、革新的なサービスおよびソリューションをお客さまに提供し続けていきます。また、日立グループとして、ITやOT (制御・運用技術)、プロダクトを組み合わせた独自のソリューションにより、ライフサイクル全体を通してお客さまをサポートしていきます。」と述べています。
交通・ビル・産業分野において進む急速な電化は、より持続可能、より柔軟、より安心・安全な電力に対する世界的な需要拡大をもたらしています。IEA (国際エネルギー機関)は報告書「送電網と安全なエネルギー転換」*17の中で、世界的に停滞してきた系統への投資は2030年までに倍増し年間6,000億ドル以上の規模まで拡大する必要があり、系統の構築には安定したサプライチェーンと高度な技術をもつ人財が必要であるとしています。
日立エナジーは、世界の発電容量が現在の4倍となり、送電量が現在の3倍となることが想定される2050年のエネルギーシステムに向けて、継続的に事業を強化していきます。
日立エナジーは、持続可能なエネルギーの未来へ向けた取り組みを加速する、グローバルな技術リーダーです。さまざまな分野のお客さまに、バリューチェーン全体にわたる革新的なソリューションとサービスを提供するとともに、お客さまやパートナーとの協創により、カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー転換に必要な、デジタル技術を活用した変革を実現します。日立エナジーは、社会価値、環境価値、経済価値のバランスを取りながら、世界でより持続可能、より柔軟、より安心・安全なエネルギーシステムを構築する取り組みを進めています。スイス・チューリッヒに本社を置き、全世界90カ国に約40,000人の従業員を擁しており、140カ国以上の導入実績と、1兆円を超える事業規模を有しています。
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2022年度(2023年3月期)の連結売上収益は10兆8,811億円、2023年3月末時点で連結子会社は696社、全世界で約32万人の従業員を擁しています。
以上