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2023年10月20日
(本リリースの内容は、英国で10月19日に発表したものです。
日本では10月20日に配信しました。)
株式会社日立製作所(以下、日立)の英国における事業統括会社である日立ヨーロッパは、英国の再生可能エネルギー事業者であるGRIDSERVEが主導する「Electric Freightway」プロジェクト(エレクトリック・フレイトウェイ・プロジェクト/以下、本プロジェクト)の主要パートナーに選ばれました。
本プロジェクトは、140台の大型EVトラック向けに、15カ所の高速道路充電サイトと10カ所以上の商業用充電ステーションを統合した充電ネットワークを構築する計画です。日立ヨーロッパは、本プロジェクトやパートナーシップを通じて、5年間にわたる大型EVトラックの運用データに基づき、運行経路や車両、充電履歴などの分析を行います。これによって、バッテリーや運航距離、充電インフラのモニタリングの最適化に加え、エビデンスに基づく総所有コストのモデリングをめざし、企業の将来的な大型EVトラック導入に貢献していきます。
日立ヨーロッパにおいてEVソリューションなどを推進する「日立ゼロカーボン」チームは、Optimise Prime(オプティマイズ・プライム)プロジェクト*において、Royal Mail(ロイヤルメール)やUber(ウーバー)をはじめ電力ネットワーク事業者や商用車オペレーターとともにEV移行に向けてソリューションを検討してきた経験を生かし、本プロジェクトに取り組みます。また、日立のLumadaを活用してデータの収集・蓄積や分析を行い、将来の英国での大型EVトラック活用に役立つ知見、洞察、データセットを提供します。
2023年7月から2025年まで実施される本プロジェクトの目的は、ディーゼルエンジン駆動の大型トラックから大型EVトラックへの移行準備ができており、適切なインフラ、システム、プロセス、ビジネスモデルが導入されれば、同じサービスを継続して提供できるということの実証です。また、政府の政策や助成金、補助金がない場合の大型EVトラックの総所有コストを、ディーゼル車と比較して定量化します。
本プロジェクトに参画するコンソーシアムは、パートナー企業など33社で構成されており、「Zero Emission HGV and Infrastructure Demonstrator Programme」の一環として、英国運輸省からの資金提供を受けながら、英国政府の研究資金助成機関Innovate UK(イノベートUK)と共同でプロジェクトを実施しています。
日立ヨーロッパにおける「日立ゼロカーボン」チームの責任者であるRam Ramachander(ラム・ラマチャンダー)は、「日立は、気候変動領域のイノベーターでありたいと考えており、だからこそ今回、日立の先端技術や専門知識をElectric Freightwayプロジェクトに提供します。貨物輸送は世界的なCO2排出の大きな要因であり、この分野の脱炭素化はネットゼロ目標を達成するために不可欠です。日立は、GRIDSERVEやコンソーシアムと共に、ゼロカーボンの未来の実現に向けて日立の技術を紹介することを楽しみにしています。」と述べています。
日立ヨーロッパ社長のAndrew Barr(アンドリュー・バー)は、「大型貨物輸送の脱炭素化は、運輸部門全体の電動化にとって極めて重要です。EMEA地域は脱炭素に向けた取り組みをリードしていますが、日立は、エネルギー、モビリティ、デジタルに関する知識と、Optimise Primeから得た知見を組み合わせることで、独自の強みを発揮し、ヨーロッパ全土、そして世界各地での貨物輸送のあり方の再構築に貢献できるでしょう。」と述べています。
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2022年度(2023年3月期)の連結売上収益は10兆8,811億円、2023年3月末時点で連結子会社は696社、全世界で約32万人の従業員を擁しています。
以上