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2023年7月26日
日立エナジー
HVDC変換所の提供により、再生可能エネルギーの導入拡大に貢献
英国とノルウェーを結ぶノース・シー・リンク向けに納入したHVDC変換所(英・ブライス)
日立エナジーは、英国エネルギー大手、SSE plcグループ傘下の送電会社であるScottish and Southern Electricity Networks(SSEN) Transmission(スコティッシュ・アンド・サウザン・エレクトリシティ・ネットワークス・トランスミッション)(以下、SSENトランスミッション) と、英国の送電およびガス供給事業者であるナショナル・グリッドから、自励式HVDC変換所2基の提供元に選定されました。当社は今後受注に向けた協議を継続します。
2基のHVDC変換所は、英国北部のピーターヘッドと中部のドラックスを結ぶ、HVDC連系線「イースタン・グリーン・リンク2」向けに提供するものです。イースタン・グリーン・リンク2は、440kmの海底ケーブルと70kmの地中ケーブルから成る英国最長*1となるHVDC連系線で、英国の200万世帯以上の電力需要に相当する*2最大2,000MWの電力を525kVの電圧で送電します。
今回当社は、受注契約に先行して選定されたことで、HVDC変換所の提供に向けた生産能力拡大と人財確保に計画的に取り組むことができます。また、当社の提供するソリューションの標準化や、他のHVDCプロジェクトとのシナジーも促進されます。
イースタン・グリーン・リンク2
スコットランド海域では、2030年までに洋上風力発電の発電容量が11,000MWに達することが期待されています*3。イースタン・グリーン・リンク2は、英国政府によるネットゼロ実現に向けた戦略*4を支援するために、スコットランド北部において導入が進められる再生可能エネルギーを、英国の沿岸地域や南部に送電することを目的に整備されるものです。
日立エナジーは、HVDC変換所の設置にあたり、英国の建設会社であるビーエーエム・ナットール(以下、ビーエーエム)と協力します。ビーエーエムとの協力により、両社のコアコンピタンスを活用して、プロジェクトに最高クラスのソリューションを提供します。
日立エナジーのグリッドインテグレーションビジネスユニット担当役員であるニクラス・パーソンは、「英国のネットゼロ戦略には高い目標が設定されており、多くの再生可能エネルギーが必要となります。当社は、先駆的なHVDC技術により、再生可能エネルギーを電力の需要地に確実かつ効率的に供給することを支援します。」と述べています。
ナショナル・グリッドの副プロジェクトディレクターであるサラ・セールは、「イースタン・グリーン・リンク2は、英国がネットゼロとエネルギー安全保障に関する目標を達成するための新しいインフラです。今回の発表は、イースタン・グリーン・リンク2にとって、当社とSSENトランスミッションによる本事業推進に向けた合意や、ケーブル業者の選定に並ぶ、重要なマイルストーンです。日立エナジーとビーエーエムが協力してプロジェクトを進めていくことを楽しみにしています。」と述べています。
SSENトランスミッションのプロジェクトディレクターであるリッキー・サエズは、「HVDC変換所は、海底ケーブルで送られる電力を陸上の送電網に連系するために重要な役割を果たします。日立エナジーとビーエーエムによる技術提供を受けられることは、プロジェクトにとって素晴らしいことです。」と述べています。
ビーエーエムのエグゼクティブディレクターであるヒュー・ジョーンズは、「ビーエーエムは、本プロジェクトにおいて、日立エナジーと協力できることを嬉しく思います。今回導入されるHVDC変換所は、英国のネットゼロ目標の達成を支援し、エネルギーセキュリティを向上させるものです。お客さまやステークホルダー、地域社会のために持続可能なインフラを提供するという当社のビジョンを実現するため、アバディーンシャーとノース・ヨークシャーの地域社会やサプライヤーと協力できることを楽しみにしています。」と述べています。
再生可能エネルギーの系統連系には、系統のレジリエンス、安定性、柔軟性を高めるソリューションが必要です。日立エナジーは、自励式HVDC、パワーエレクトロニクス、制御・保護(MACH™*5)技術に関する長年にわたる開発とイノベーションにより、多くの画期的な系統連系プロジェクトに携わってきました。約70年前に商用HVDC技術を開発し、以来、世界のHVDCプロジェクトの半数以上で、納入実績を有しています。
日立エナジーは、持続可能なエネルギーの未来へ向けた取り組みを加速する、グローバルな技術リーダーです。さまざまな分野のお客さまに、バリューチェーン全体にわたる革新的なソリューションとサービスを提供するとともに、お客さまやパートナーとの協創により、カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー転換に必要な、デジタル技術を活用した変革を実現します。日立エナジーは、社会価値、環境価値、経済価値のバランスを取りながら、世界でより持続可能、より柔軟、より安心・安全なエネルギーシステムを構築する取り組みを進めています。スイス・チューリッヒに本社を置き、全世界90カ国に約40,000人の従業員を擁しており、140カ国以上の導入実績と、1兆円を超える事業規模を有しています。
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2022年度(2023年3月期)の連結売上収益は10兆8,811億円、2023年3月末時点で連結子会社は696社、全世界で約32万人の従業員を擁しています。
以上