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2023年7月1日

ハワイ州ホノルルで米国初の完全自動運転都市鉄道システムが運行を開始

[画像]ハワイ州ホノルルで米国初の完全自動運転都市鉄道システムが運行を開始

  株式会社日立製作所(以下、日立)の鉄道システム事業におけるグループ会社である日立レール社は、このたびハワイ州ホノルルにおいて、米国初の完全自動運転都市鉄道システム「スカイライン」の第1期区間の完成と旅客サービスの開始を発表しました。
  この最新鋭システムの全区間が完成すると、市内の混雑した通りや高速道路における推定4万台/日の自家用車の移動(高速道路8車線分に相当)が鉄道に移行すると試算されています。
  新路線は、ホノルル高速鉄道輸送機構(Honolulu Authority for Rapid Transportation/以下、HART)およびホノルル交通局(City and County of Honolulu Department of Transportation Services/以下、DTS)が運用し、米国で運行を開始する主要な都市鉄道システムとしては1993年以来となります。
  このハワイ州最大のインフラプロジェクトの第1期区間は6月30日(ハワイ時間)から乗客に開放されます。高架鉄道はイースト・カポレイ駅からアロハ・スタジアム駅まで9つの駅を結び、約17.7km(11マイル)に及びます。今後数年間にさらに二段階に分けて建設が進められ、ダニエル・K・イノウエ国際空港など、さらに先の駅へ旅客サービスが提供される予定です。
  この重要な節目を記念して、同日アロハ・スタジアム駅では盛大な開業式が行われ、Brian Schatz米国上院議員、Josh Greenハワイ州知事、Rick Blangiardiホノルル市長、DTSのRoger Mortonダイレクター、日立の執行役副社長(グリーンエナジー&モビリティ戦略企画本部長)のAlistair Dormerらがスピーチを行いました。その後この一行は、一番列車に乗り、本日開業した9つの駅を周りました。
  この路線は完全に電化されており、化石燃料による自家用車から持続可能な交通機関に移行させ、CO2排出量を削減し、島の住民や観光客のために渋滞を緩和します。オアフ島の東西の交通路線は現在渋滞がひどいことで有名で、移動に多くの時間がかかっています。新しい大量公共交通システムが、ハワイ経済にとって重要な経済的利益をもたらすことも期待されています。
  本プロジェクトにおける日立レールの役割は、以下のものを含みます。

  • 車両の設計・製造
  • 鉄道システムの設計・製造(信号・制御システム、ホームドア等)
  • 試験及び安全認証
  • システムの運用及び保守

  車両は1編成あたり4両で構成され、計20編成が運行されます。1編成あたりの定員は約800人となります。列車の全長は約79m(260フィート)で、乗客がより有効に車内のスペースを利用できるように、車両間の貫通路は開放的なつくりになっています。列車は冷暖房完備で、すべての乗客に無料のWi-Fiが提供されているほか、自転車やベビーカー、荷物を置くための十分なスペースもあります。また、米国障害者法(ADA)に完全に準拠しており、車椅子専用のスペースが設置されています。

日立製作所 執行役副社長, Alistair Dormerのコメント

「ホノルル史上最大のインフラプロジェクトを実現できたことを嬉しく思います。このプロジェクトは、島の渋滞とCO2排出量の削減に貢献します。全区間が完成すると、車での移動を1日に最大4万回減らすことができ、ハワイでの移動に大きな違いをもたらすことになるでしょう。」

日立レール社 Group CEO, Giuseppe Marinoのコメント

「米国初の完全自動運転鉄道システムを納入することは、日立レール社にとって非常に誇らしい出来事です。これにより、世界中の都市に対して信頼性が高く、大容量で、持続可能な交通手段を提供する上で、自動運転システムの国際的リーダーとしての地位を確固たるものにできると信じています。」

ホノルル市長 Rick Blangiardi氏のコメント

「このシステムは長い間待ち望まれていたもので、このプロジェクトの第1期区間を完成させるためにご尽力いただいた方々には感謝してもしきれません。皆さん一人一人のおかげで、私たちの未来の世代の住民も観光客も、オアフ島で近代化された交通網を体験することができます。スカイラインは、ホノルル中心部とリーワード地区を結び、それぞれが持つ独特の美しさや個性を見つけられる、これまでにない機会を提供します。これまでこのプロジェクトで重要なパートナーを務めてきた、日立レール社の何百人もの勤勉なプロフェッショナルに、私の最もあたたかい『Mahalo』(ハワイ語でありがとう)を送ります。」

HART CEO Lori Kahikina氏のコメント

「ホノルル・レール・トランジット・プロジェクトの最初の開業は重要な成果であり、日立レール社は米国初の完全自動運転の通勤鉄道システムを地域社会に提供するという目標を達成する上で、重要なパートナーとなってきました。HARTチームは、ハワイ州史上最大の設備改善プロジェクトとインフラ投資における第1段階を完遂させるために、納税者の利益のために協力して取り組み、ご関係者からの信頼とご支援を得られたことに非常に感謝しています。」

  日立は、コペンハーゲン、ミラノ、ローマ、リヤド、台北でシステムを納入するなど、世界的に先駆的な自動運転メトロシステムを導入した世界的リーダーとしての実績を誇っています。自動運転鉄道システムは、乗客、車両、システム全体の安全を保証する最先端技術を採用しています。すべての列車の動きと線路のポイントは、24時間年中無休でスタッフが配置された1つの制御室から管理されているため、このシステムは乗客に年間を通じて安全で効率的な移動を提供することができます。

日立製作所について

  日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。金融・官公庁・自治体・通信向けITサービスやお客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」と、自動車・二輪車の分野で先進技術を提供する「オートモティブシステム」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2021年度(2022年3月期)の連結売上収益は10兆2,646億円、2022年3月末時点で連結子会社は853社、全世界で約37万人の従業員を擁しています。

以上

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