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企業情報ニュースリリース

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2023年4月24日
株式会社日立産機システム

過酷な環境下で稼働する産業用無線ルータ「CPTrans-GLW」と移動機器の
位置情報をcm単位で補正する「ICHIDAS-NET」の提供を5月より開始

建機や農機など産業機器の位置情報をcm単位で測定、自動運転や常時監視を支援

[画像]CPTrans-GLW/TLW
CPTrans-GLW/TLW

  株式会社日立産機システム(以下、日立産機)は、水、塵、振動、温度などの過酷な環境下でも稼働する、産業用無線ルータ「CPTrans(シーピートランス)-GLW」の販売を5月より開始します。
  同時に発売する、GNSS*1位置補正情報サービス「ICHIDAS(イチダス)-NET」と連携することで、様々な環境下で移動する建設機械や農業機械などの位置情報をcm単位で測定、自動運転や常時監視が可能になります。

1. 導入の背景

  労働力不足解消や安全性向上のため、産業用車両への自動運転技術の応用が進んでいます。また、設備の稼働情報や車両の位置情報などをクラウドに繋げる需要も高まっています。一方、建設機械や農業機械などの産業機器は、水、塵、振動、温度などが影響する環境で使用されることも多く、過酷な環境下でも稼働する無線ルータのニーズは日に日に高まっています。

2. CPTrans-GLWの主な特長

(1)過酷な使用環境でも稼働、多様なインターフェースとOTA*2で自動運転や常時監視を支援

  ①防塵・防水(IP67*3相当) ②自動車部品振動規格(JIS D1601) ③使用温度-20℃〜+60℃ ④電源電圧(DC7〜32V)に対応します。また、Ethernet*4などの有線LAN、無線LAN(アンテナ内蔵)、Serial通信(RS232C/485)、車両で使われるCAN*5などの多彩なインターフェースを装備するとともに、お客さまのご要求に応じたアプリケーションソフトウェアが実装できます。管理サーバやクラウド連携を通じ、端末のファームウェアや設定をOTAにより更新できるため、環境を問わず常時監視が実施できるなど、柔軟な利用が可能です。

(2)cm単位でのGNSS高精度測位対応

  2周波GNSS測位モジュールを搭載するとともに、Ntrip*6クライアントを実装しています。国土地理院の電子基準点*7を利用した日立産機のGNSS位置補正情報サービス「ICHIDAS-NET」(VRS*8方式)や、回線サービス「CP-NET」に接続すれば、容易に高精度な測位も可能になるなど、産業車両の自動運転の実現を支援します。また、各社が提供する各種位置補正情報サービス(Ntrip)を利用することでもcm単位での高精度な測位が可能です。今後は、SSR*9方式位置補正情報サービスへの対応や、方位検出機能の搭載、慣性計測装置*10の搭載など、ラインアップを拡充していく予定です。

(3)移動体車両の監視を容易に実現

  車載用ネットワークのCANに対応するとともに、移動体車両向けにGNSS測位機能も搭載しています。農業機械の自動運転や建設機械の稼働・作業情報をECU*11などから取得、位置情報と併せてクラウドにMQTT*12で送信、各種クラウドサービスからの監視を可能にするなど、多様なニーズに対応します。

[画像]移動体車両への搭載例イメージ

3. 主な仕様*14

GNSS測位対応モデル「CPTrans-GLW/TLW」

通信方式、
機器接続方式
WAN側 LTE*15 (FDD/TDD)、WCDMA
LAN側 無線LAN (2.4GHz/5GHz) IEEE 802.11a/b/g/n/ac
Ethernet(1 Port)、RS232C(1 Port)、RS485(オプション)、CAN(オプション)
認証取得国 日本
キャリア認定取得 NTTドコモ/KDDI
GNSS測位方式 NTRIPクライアント
GLW : 2周波RTK方式(数cm精度※測位環境による)
TLW : 単独測位方式(数m精度※測位環境による)
アンテナ LTE(内部アンテナ/外部アンテナ、切り替え対応)
GNSS(外部アンテナ)、無線LAN(内部アンテナ)
動作電圧 DC 7 〜 32V
動作環境 動作温度:-20〜60℃、保存温度:-30〜70℃、動作湿度(20〜90%RH)
防塵防水 IP67(JIS C0920)相当
振動 JIS D1601
サイズ 135.0 × 142.5 × 39.2mm(突起部含まず)
*1
GNSS: Global Navigation Satellite System /   全球測位衛星システム
*2
OTA: Over the Air/ 無線通信を経由してデータを送受信すること
*3
IP:電子機器などの防塵および防水の性能水準を示すコード
IP6Xは、機器内部に粉塵が侵入しない水準、
IPX7は一時的に潜水・水没しても機器内部が浸水しない程度の防水性能を示す水準
*4
Ethernet: 富士フイルムビジネスイノベーションの登録商標でIEEE 802.3で規定されている有線ローカルエリアネットワークの主流な通信規格。
*5
CAN: Controller Area Network/  ISO11898で規格化された自動車LANの標準プロトコル
*6
Ntrip: The Networked Transport of RTCM via Internet Protocol /  インターネットを介して補正情報データを配信するためのプロトコル
RTCM: Radio Technical Commission For Maritime Services /  GNSSデータの標準フォーマット
*7
電子基準点: 国土地理院が全国約1,300か所に設置したGNSS連続観測点。米国GPS(Global Positioning System)、日本のみちびきなど各国のGNSSからの測位信号を受信し、位置を精密に決定する観測施設。
*8
VRS方式: Virtual Reference Station/  仮想基準点方式
*9
SSR方式: State Space Representation/  状態空間表現方式
*10
  慣性計測装置(IMU): IMU(Inertial Measurement Unit)とは3次元の慣性運動(直行3軸方向の並進運動および回転運動)を検出する装置
*11
  ECU: Electronic Control Unit: 主に自動車に搭載される電子制御ユニット
*12
  MQTT: Message Queue Telemetry Transport/   TCP/IPによるパブリッシュ/サブスクライブ型の非常にシンプルで軽量なメッセージングプロトコル
TCP/IP: Transmission Control Protocol/Internet Protocol/  インターネットにおいて広く標準的に利用されている通信プロトコル
*13
  WORKFRONT/CLOUD: 日立ケーイーシステムズが提供するクラウドサービス。設備や建設機械の稼働情報、GNSS測位情報を可視化し、コンディションベースメンテナンスの実現や、省エネ運転へのデータ活用など、フィールドサービス業務やメンテナンス業務のDXを推進するクラウドサービス。
*14
  準拠規格の詳細については、弊社までお問い合わせください。
*15
  LTE: Long Term Evolution /  携帯電話用の通信回線規格

関連情報

株式会社日立産機システムについて

日立グループは、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する、社会イノベーション事業を推進しています。
日立産機は、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」の中で空気圧縮機、配電用変圧器、モーターなどの産業向けプロダクトを通じてお客さまに貢献します。

お問い合わせ先

株式会社日立産機システム デジタルイノベーション事業部 戦略企画部 企画グループ [担当:木原]
〒101-0021東京都千代田区神田一丁目5番1号 秋葉原ファーストビル
TEL : 080-9370-6331 (携帯)

以上

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