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2023年3月31日
日立エナジー
(本件は、スイス・チューリッヒにおいて、
3月30日10:30(日本時間 3月30日17:30)に発表しました。)
日立エナジーの実績ある技術と英・ペトロファックの専門知識で洋上風力発電の導入拡大を支援
2GWの洋上プラットフォーム(写真提供:テネット)
日立エナジーは、エネルギーインフラ関連の国際的なEPC事業者である英・ペトロファックと共に、オランダおよびドイツの大手送電事業者であるテネットと複数の洋上および陸上のHVDC変換所と関連インフラを供給する包括契約を締結しました。本契約の下で、日立エナジーおよびペトロファックは、六つの洋上風力発電連系システムを順次受注し、その総額は約130億ユーロ*1となります。これは、日立エナジーにとって過去最大の包括契約です。また、連系システムはいずれも2GWの電力容量と525kVの電圧を有する計画で、電力容量、電圧ともに洋上風力向けとしては世界初の規模となります。
日立エナジーは、最新のHVDC技術であるHVDC Light®を使用した変換所の供給を、ペトロファックは、洋上プラットフォームおよび陸上土木工事のエンジニアリング、調達、建設および設置を担当します。日立エナジーとペトロファックは、洋上風力発電向け連系システムと関連インフラを提供するために、2022年6月に協力を開始しており、本契約はその協力関係に基づくものです*2。
本契約は、北海の洋上風力発電所で発電された電力を効率的に陸上に送電することで、オランダならびにドイツの洋上風力発電の導入拡大を支援することを目的とした、テネットの「2 GWプログラム」*3の一環です。六つの連系システムのうち、五つはオランダの送電網と連系し、一つはドイツの送電網と連系します。本契約により、日立エナジーとペトロファックは、計画的に、人財確保や生産能力の拡大、業界で必要とされるスキルを持つ人財の育成を行えるほか、プロジェクト間での相乗効果を得ることが出来ます。
日立エナジーのグリッドインテグレーションビジネスユニット担当役員であるニクラス・パーソンは、「今回の包括契約は、膨大な洋上風力発電の連系計画を示すものです。これに基づき、当社はグローバルで供給能力を拡大し、本契約やその他の契約に対応するための採用活動をすでに開始しています。本プロジェクトに参加できることを誇りに思い、パートナーのペトロファックと共に、洋上向けHVDC技術を大規模かつ迅速に展開するための準備を始めています。」と述べています。
ペトロファックのCEOであるサミ・イスカンダルは、「今回の発表は、ペトロファックと日立エナジーのコラボレーションにおける次のステップを示すものです。我々は、テネットの2GWプログラムの最初の二つのプロジェクトを推進するために必要な、主要なリソースをすでに確保しています。ペトロファックの業界をリードするEPCI*4の専門知識と日立エナジーの実績ある技術を組み合わせることで、テネットを支援し、大規模な風力発電所の連系により、ヨーロッパの数百万世帯に手ごろな価格のクリーンエネルギーを提供できることを楽しみにしています。」と述べています。
テネットのCOOであるティム・マイヤーユルゲンスは、「テネットは、北海の風力発電を連系するための技術ノウハウ、規模、地理的特徴を備えています。本プロジェクトは、今世紀で最も重要なインフラプロジェクトの一つであり、エネルギーシステムのグリーントランスフォーメーションは、産業の脱炭素化を推進する上で重要な役割を果たします。パートナーと共に重要なマイルストーンを達成できたことを誇りに思います。私たちは共に洋上送電網の開発を加速し、ヨーロッパにおける将来のエネルギーの発展に貢献します。」と述べています。
テネットの大規模洋上プロジェクト責任者であるマルコ・カイパースは、「今回の新たな長期的アプローチは、強力なパートナーシップの構築をめざすものです。本契約により、洋上風力発電の連系計画を示すことで、柔軟な対応や技術開発を可能にし、雇用、成長、サプライチェーンの面ですべての関係者に利益をもたらします。日立エナジーとペトロファックは、本プロジェクトに向けた投資をすでに開始しています。」と述べています。
2022年に、ドイツ、オランダ、デンマーク、ベルギーは、2030年までに合計で少なくとも65GWの洋上風力発電を導入するというエスビャウ宣言に合意しました*5。この容量の約3分の2にあたる40GWを、テネットがドイツとオランダに20GWずつ導入する計画です。
日立エナジーは、持続可能なエネルギーの未来へ向けた取り組みを加速する、グローバルな技術リーダーです。さまざまな分野のお客さまに、バリューチェーン全体にわたる革新的なソリューションとサービスを提供するとともに、お客さまやパートナーとの協創により、カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー転換に必要な、デジタル技術を活用した変革を実現します。日立エナジーは、社会価値、環境価値、経済価値のバランスを取りながら、世界でより持続可能、より柔軟、より安心・安全なエネルギーシステムを構築する取り組みを進めています。スイス・チューリッヒに本社を置き、全世界90カ国に約40,000人の従業員を擁しており、140カ国以上の導入実績と、約1兆円の事業規模を有しています。
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。金融・官公庁・自治体・通信向けITサービスやお客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」と、自動車・二輪車の分野で先進技術を提供する「オートモティブシステム」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2021年度(2022年3月期)の連結売上収益は10兆2,646億円、2022年3月末時点で連結子会社は853社、全世界で約37万人の従業員を擁しています。
以上