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2023年3月31日
大阪駅に新規開業したうめきたエリア「みどりの券売機プラス+AI」に導入
「みどりの券売機プラス+AI」の画面例
株式会社日立製作所(以下、日立)は、鉄道情報システム株式会社(以下、JRシステム)が開発する、バーチャル駅員と会話しながらきっぷ購入ができる券売機の「AI自動応対機能」向けに、日立独自の対話型AIエンジンを提供し、2022年2月からの西日本旅客鉄道株式会社(以下、JR西日本)管内における複数回の実証を経て、2023年3月18日に大阪駅に新規開業したうめきたエリアに導入されました*1。
「みどりの券売機プラス+AI」*2端末では、「AI自動応対機能」により、画面上に投影されるバーチャル駅員との音声会話を通じて、きっぷの購入が可能となります。
本機能では、日立の「多言語対話プラットフォーム」が提供する音声認識、対話などのAIエンジンをベースに、JRシステムがこれまで培ってきた、きっぷ販売の接客応対に関する知見を生かし、きっぷ購入の際の窓口係員との会話を、券売機で再現しています。これにより、バーチャル駅員とのスムーズな会話によるきっぷ購入を実現します。
近年、JR各社では少子高齢化に伴う労働人口の減少やコロナ禍を背景に非対面によるきっぷ販売を進めています。こうした背景を受けて、JRシステムは、バーチャル駅員との音声対話を通じて、特急券・乗車券販売において、従来の有人窓口と同じようにきっぷ購入できる「AI自動応対機能」の開発を推進してきました。2022年2月からJR西日本の京都駅で実証を行いその有効性を確認できたことから、今回、大阪駅に新規開業したうめきたエリアにて、本格導入に至りました。
JRシステム「AI自動応対機能」の概念図
券売機の操作に不慣れな利用者にも、音声会話による操作でスムーズにきっぷが購入可能であり、タッチパネルと音声による操作を併用できます。また、会話の内容は券売機上部のモニターに文字で表示されるため、耳やことばが不自由なお客さまのご利用もサポートします。
さらに、バーチャル駅員で対応しきれない場合は、それまでの接客内容をコールセンターのオペレータに引き継ぎ、確実な接客応対が可能となります。
日立の「多言語対話プラットフォーム」内の音声認識を活用し、音声で入力された内容をテキスト化し対話エンジンにつなげることで、事前に登録された想定問答に基づいた回答を提示します。また、読み方が共通する駅名・地名などに対しても、画面上で複数の候補を提示します。
音声認識や対話のAIエンジンを鉄道・交通向け用語に対応させて認識精度の向上を図り、実際の駅員とのやり取りを想定してシナリオや言葉の言い替えなども考慮したチューニングを行っています。また、利用頻度が高まるにつれて蓄積される対話ログにより、AIエンジンの継続的な精度向上も図れます。
日立は、対話エンジンの使いやすさの改良や、音声認識エンジンさらなる音声認識精度により、JRシステムが進める多言語対応やサービス拡充など、AI自動応対機能の向上に貢献していきます。
音声認識・翻訳、音声合成、対話などのAIエンジンを提供するプラットフォーム。音声およびテキスト入力に対応し、対応言語は日本語・英語・中国語(北京語)・韓国語の4か国語。自動化したい業務シナリオを作ることで、きっぷ発売以外でもさまざまな有人接客の自動化が図れるほか、問い合わせ対応や、外国人との意思疎通の支援にも活用が可能です。
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。金融・官公庁・自治体・通信向けITサービスやお客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」と、自動車・二輪車の分野で先進技術を提供する「オートモティブシステム」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2021年度(2022年3月期)の連結売上収益は10兆2,646億円、2022年3月末時点で連結子会社は853社、全世界で約37万人の従業員を擁しています。
株式会社日立製作所 社会システム事業部 交通情報システム本部 交通企画部 [担当:山口]
〒140-8572 東京都品川区南大井六丁目27 番18 号日立大森第二別館
以上